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アフリカのイメージを覆す「天空の王国レソト」での冒険

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筆者撮影

こんにちは。3年半で世界2周旅を終えた、TRiPORTライターのtaniです。
自然派ツーリストを魅了してやまないアフリカ南部に位置する「レソト王国」。今回はレソト中央部にある「セモンコン」でのトレッキング&ホームステイのお話です。セモンコンは現地語で「煙立つ場所」という意味。小さな村ですが、ポニートレッキングやギネスに登録されているアブザイレン(懸垂下降=登山技術の一つ)など、アクティビティ満載のスポットとして有名です。 

しかしいつも通り猪突猛進に自分の旅欲に従う私は、数々のアクティビティには全く目もくれず、トレッキングをすることに。私はなるべく観光地化されておらず、昔ながらの生活を営んでいる場所へ訪れたい、少しでもレソトの山奥に触れてみたい、というワガママな旅行者なのです。そんな私を受け入れてくれたのはガイドのフォコという男性でした。

首都マセルで電気工学を学んでいる彼は、冬期休暇を利用してセモンコンでガイドの仕事をしています。3泊4日のトレッキングを共にした彼とは、今でもFacebookを通じて交流するほどの仲です。そんな彼とのトレッキングストーリーを紹介します。

いざ人口20名の村へ

セモンコンから山道をひたすら歩くこと7時間。4つ程の集落から成る村に到着。人口は、おそらく20名ほど。2500m級の山々に囲まれたこの村には、断崖絶壁にへばりつくように、バソトハット(煉瓦と茅葺き屋根でできたレソトの伝統家屋)が並んでいます。

携帯電話は繋がりますが、村にはテレビはもちろん、電気、水道すらありません。そんな村での生活は、私の長旅の中でも、印象深い思い出になっています。

日が沈む1時間前、仕事を終えた羊飼いの男性が家畜達と一緒に村に戻ってきました。静寂に包まれていた村が徐々に、羊、犬、馬などの鳴き声で賑やかになってきます。もしかしたらこの夕刻の時間が、この村では一番慌ただしいときなのかもしれません。

日が傾き始めると一気に気温が落ち、あれだけ賑やかだった家畜達も静かになりました。その静けさの中では「一日の終わり」を体中で感じることができるのです。もちろん満天の星空も美しいのですが、私が特に好きなは「静寂」です。氷点下の中での無風・無音状態を体験できているときが一番の幸せでした。

筆者撮影

常備薬を約2kg持ち歩くバックパッカー

ここでの食事は、山から流れてくる水を用いて調理します。アウトドアではごく当たり前にする「川の水を飲む」という行為は、私にとってはかなりハードルの高い行動です。なぜなら胃腸が極端に弱いから。旅中でも整腸剤や下痢止めを、合計で2kgほど担いでいたほど。

日本でも常に腹痛に悩まされ、20代半ばまでは国内旅行にすらまともにできませんでした。そんな私がレソトの山奥でキャンプ生活。過去の自分からすれば到底信じられませんが、人間意外とやればできるものです。

この日は村のおばちゃんに頼んで、バソトハットに宿泊させてもらうことに。食事を済ませ、日が沈めばもう寝るだけになると、ガイドのフォコは疲労がたまっていたようで、すぐにイビキをかいて寝てしまいました。

村の朝は早く、日が昇ると一斉に家畜達が騒ぎ出します。そのおかげで目覚まし時計が必要ありませんでした。朝5時過ぎには起床し、丘の上に登ってみると、太陽が村全体を照らし出し、心がほっこりする景色に出会えました。普段せっかちな私としては、どっぷりと自然に浸かるトレッキングは新鮮なのです。

筆者撮影

2日目は10時間ほど歩いて移動し、人口100名弱のやや大きめの村に滞在。宿泊場所は丘の上に立つバソトハットの幼稚園。ソト語(レソトの母国語)と英語で書かれた壁紙教材の隣にシートを敷いて就寝しました。「翌朝9時頃に園児達が勉強にくるから、それまでは使っていていいわよ」と先生が言ってくれ、その優しさにただただ感謝するばかり…。

レソトの村々を歩いて印象的だったのは、男女とも一緒にサッカーをしていたこと。夕暮れ頃には学校帰りの子供達が鞄を放り投げ、サッカーに夢中になっていた姿を鮮明に覚えています。柵などない断崖絶壁にあるサッカーコートで思いっきりボールを蹴るものですから、何度も20メートルくらい崖下までボールを取りに行っていました。

筆者撮影

今回のトレッキングでの目指す先には、美しい湖・滝・山などがあるわけでも、素晴らしい遺跡があるわけでもありませんでした。ただ、レソトの田舎を歩かせてもらっただけです。

今回はあえて村の名前・行き方などは明記しません。現地に行って自力で情報集めて、はじめてたどり着ける場所の感動を他の人にも味わってほしいのです。もしかしたら「自分だけの秘密基地」みたいな感覚なのかもしれません。皆さんも世界のどこかに、自分なりの秘密基地を探してみてください。

参考:レソト王国大使館

文・写真:大谷浩則

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