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【連載:映画で分かる女の本音】~思いどおりにいかないから好きになる!?〜『ルビー・スパークス』

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映画やドラマや少女コミックに出てくるようなロマンティックなシチュエーションに憧れたり、ドキッとするような言葉を言ってほしかったり──創作の世界だから通用するものだと分かっていても、あまりにも素敵だと現実の世界でもそうあってほしい、つい妄想をしてしまうことってあります。

ですが、現実は思いどおりにならない、思いどおりにならないどころか、彼はいまどんな気持ちだろうか? 私が想っているのと同じくらい彼も私のことを想ってくれているだろうか? 分からないことだらけ。

分からないからこそ知りたくて、知りたいから興味が湧いて、気づくと惹かれている──恋のはじまりです。

でも……ですよ、もしも自分の理想とする人が目の前に現れて、自分のことを好きになってくれて、しかも自分が思い描くとおりの恋人になってくれたら、どうしますか?

今回ピックアップした『ルビー・スパークス』から学びたいのは、想像が現実になったとして「思いどおりになることは本当にしあわせなのか?」ということです。

主人公のカルヴィン(ポール・ダノ)は、19歳のときに天才小説家としてデビューするものの、それからあっという間に月日は流れ、気づけば10年。2作目の新作を書けずにいる、いわゆるスランプ状態です。

ある日、自分の理想の女の子が夢に出てきたことをきっかけにその女の子の物語を書き始め、スランプ脱出か? と、いい感じの流れに乗ったかのように見えますが、この映画が面白いのはここから。

なんと、カルヴィンが作り出した架空の人物であるはずのルビー(ゾーイ・カザン)が現実に目の前に現れるという、ありえないコトが起こるんです。

最初は、とうとう神経衰弱でどうにかなってしまったのか? と、自分の頭のなかを疑い驚きますが、どうやら周りの人にもルビーが見えている!? そして、小説に書いたとおりにルビーが行動すること、書くことによってルビーを操れることに気づき、「この性格はちょっと嫌だな……」と思えば書き直して理想の彼女に近づけていきます。

何もかも自分の思いどおりになることは一見しあわせそうに映りますが、実は一方通行

お互いの気持ちが通じ合う感覚や分かり合えた瞬間の喜び……相手ありきで成立する感情は決して満たされてはいなくて。

それって、本当に愛し合っていると言えるの? そんな疑問が浮上します。

恋愛において「悲しんだ分だけ、涙の数だけ強くなれる」「苦しさを知っている人は優しい人」などと言いますが、本当にそのとおりで、映画のなかでカルヴィンが最後に下す決断と行動は“愛”を知ったからこそできること。

恋愛に必要なもの、いちばん大切にしなくてはならないものはコレだよねと気づかされる。ファンタジックなラブストーリーですが、メッセージはとてもリアルです。

 

 

ルビー・スパークス

発売中

ブルーレイ ¥1,905+税

20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

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