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ももいろクローバーZ、新作3rd&4thアルバムリリース記念! 音楽プロデューサー宮本純乃介インタビュー(前編)

ももいろクローバーZ、新作3rd&4thアルバムリリース記念! 音楽プロデューサー宮本純乃介インタビュー(前編)

 2016年2月17日、ももいろクローバーZの新アルバムが2作同時にリリースされた。2013年の『5TH DIMENSION』以来、約3年ぶりとなる新作は、なんと3rd『AMARANTHUS』と4th『白金の夜明け』の2枚同時発売。リリース前には段階的に本作に関わったプロデューサー/アーティストが発表され、その豪華な顔ぶれにファンからは驚きの声が上がった。

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 日本のアイドル/ポップス史に大きな足跡を残した『5TH DIMENSION』以来の新作は、その内容の面から言っても、それと同等かそれ以上の評価を得るであろう充実作。今回は音楽プロデューサーであるキングレコード/EVIL LINE RECORDSの宮本純乃介氏にインタビュー。その前半にあたる本稿では、2枚同時発売というリリース形態の理由とメンバーの成長について話を聞いた。

◎ガンズ・アンド・ローゼスの「青盤/赤盤」のように、全く別作品を同時に

--今日は新作のプロデューサーの選出の基準について、また具体的に各プロデューサーにどうディレクションしたのか、話を伺えればと思います。まずその前に、新作が2枚のアルバムの同時発売になったことについて、その理由から教えて下さい。

宮本:3年前に『5TH DIMENSION』をリリースして以降、ありがたいことに、しばらくタイアップのシングルが続いていました。ただ、その影響でアルバムのリリースのタイミングがなかなか掴めてなかったんです。去年の春頃から、曲も貯まって来たし、アルバムを出したいな、と考え始めました。

 そこから構想を練りはじめて、同時に、出し方としてインパクトのある方法を考えている時に、僕自身も世代なんですけど、ガンズ・アンド・ローゼスの「青盤/赤盤」(『ユーズ・ユア・イリュージョン I』および『II』)のように、全く別作品を同時に発売するのはどうだろうかと思い立ちました。当時の情報量が多過ぎて処理できない多幸感を憶えていたので…

そういう初期衝動的なものがあった一方で、お話しした通り、シングルが続いていたので、アルバム1枚分のボリュームだと、物語が構成しづらいという考えもありました。2枚のアルバムを作れれば、「GOUNN」(『5TH DIMENSION』の後のシングル)以降の流れを上手く汲んだ形で、ももクロの新たなフェーズが作れるだろうと思ったんです。

 ただ、2枚出すにしても、今度はそれぞれどういうテーマの作品が良いのか、という課題がありました。『5TH DIMENSION』は“1つの次元を超えて宇宙を旅をする”というテーマのもとに作って、ツアーも同じテーマで作りました。続くノン・タイアップのシングルの「GOUNN」も“輪廻”というテーマでツアーまでやりました。新作はその続き、と考えて、「GOUNN」で輪廻の過程を経て、次は人間界に生まれ落ちて、もう一度、人としてのストーリーを経験するのかな?と考えました。なので、3rdアルバム(『AMARANTHUS』)は、生まれるところから死までを13~14曲で表現する形にしようと考えました。

 そこで、まずそれぞれの楽曲に、一生のうちに経験するであろう事象や感情をテーマとして設けました。例えば「WE ARE BORN」は生まれる、「モノクロデッサン」は夢、「青春賦」が別れや卒業、「泣いても良いんだよ」は苦悩や浄化、「サボテンとリボン」は恋愛、「仏葬花」は親、家族。さらに、最後から2曲目の「バイバイでさようなら」は死をテーマにして、14曲目のやくしまるさんの曲(「HAPPY Re:BIRTHDAY」)は死後の世界を描いている。そうやってアルバム内の構成を作っていったんです。

--まずは音の無い状態ででテーマを設定したんですね。

宮本:はい。でも、そうした結果、3枚目はリアリスティックなももクロの面が詰まった作品になってきて、最近のシングルで、それらのテーマに上手くハマらない曲が出てきたんです。そこで、4枚目はファンタジックなももクロの面を押す作品にして、そこに「Zの誓い」とか「MOON PRIDE」とかを入れることで、バランスを取ろうと考えました。前者は「かめはめ波」、後者は「セーラームーン」とアニメの世界観を表現するフレーズがそれぞれ歌詞に入っています。メッセージは普遍的なんだけど世界観はファンタジック。そういう楽曲の集合体です。つまり、平たく言ってしまうと、3枚目と4枚目はリアルとファンタジーの対比なんですけど、その両面がもももクロだと思うんです。

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