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メイドインジャパン最強説!国内メーカーが今、国内工場を作るわけ

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外国人観光客の買い物のお目当ては?

「爆買い」が社会現象となった感がある2015年。大型客船が寄港し、大型バスで人気商業地に繰り出し一人数十万円から数百万円を購入する外国人観光客が引きも切りません。一方、ホテルや家電量販店はアジア系の観光客でごった返す光景が報道されていました。実際、福岡の街中をみると「免税店」が林立、店内は中国語やハングルの案内板やプライスカードが目に付くうえ、母国語に加え日本語も堪能な中国人や韓国人の常駐スタッフが気忙しそうに団体客の対応に追われています。まさしくインバウンド需要の象徴です。
データにも爆買いは顕著に表れています。日本政府観光局の統計によると2015年の訪日外客数は前年比47.1%増の1973万人となり、最多であった2014年の1341万人を大きく上回り、過去最多の訪日外客数を更新しました。
市場別でみると499万人と前年比107%増の中国が、2014年トップの韓国(2014年275万人、2015年400万人、伸び率45.3%増)を上回り、初の訪日外客数トップに躍り出ました。続いて台湾の367万人、香港152万人とアジア系が続いています。
増加の主な要因は円安、ビザの発給条件の緩和、免税店の拡充、クルーズ船の寄港環境整備、空港路線の拡大、燃油サーチャージの値下がりによる航空運賃の低下などがあるとしています。
観光客のお目当てはMade in Japanの家電、食品、化粧品など信頼できる日本製品です。

国内メーカーが今、国内工場を作るわけ

先日、資生堂が37年ぶりに国内工場を新設するということを発表しました。最新のロボット技術を取り入れ、生産性を高めて価格競争力のある商品を売り出すとのことです。
この大きな要因は、化粧品に加え、生活に密着した日用品が海外で日本製ブランドとして人気が高まっていることにあるようです。
日本製の製品は、安心できるだけではなく、肌触りが良いといった高級感も背景に、アジア各国では富裕層だけでなく中間層にも需要が広がり、インターネット通販でも人気が高くなっています。
そのような流れを受け、国内で生産することでメイドインジャパンのブランドとして売り出すことを目指し、化粧品や日用品など生活関連メーカーは相次ぎ国内で増産投資に乗り出しています。

爆買いを支えてきた中国に異変が

「本当に身体にいいものは、時間とコストをかけても上海の日系スーパーで購入する」。
数年前お会いした中国南部で年商2000億円の食品スーパーを経営する女性オーナーのコメントです。家族の健康のために日本の製品を買い求める姿勢は今や、世界のマザー工場として富を蓄えた中国沿岸部を中心とした富裕層の共通した認識なのでしょう。総資産1億円以上の富裕層は中国の1割といわれ、日本の人口を上回る巨大なマーケットに成長しています。とはいえ、過去10年で3倍以上に跳ね上がった人件費が障壁となり、安価な労働力を求めて生産拠点がシフトする中、年初頭のチャイナショックが起き、申年の2016年は「申酉跳ねる」の格言通り波乱の幕開けとなりました。

2月に入ると春節効果により、中国系旅行者で一段と活況を呈しています。2008年のリーマンショック時に中国は4兆元(約70兆円)をインフラに投資し、他国の追随を許さない成長をしてきました。とはいえ、ここにきて中国景気の後退が懸念されています。爆買いは「輸出」ですが、2015年10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.8と前期比マイナス0.1%に鈍化したほか、不動産や建築など7業種で7.5兆元(約130兆円)の在庫が積みあがるなど、中国景気の先行きに暗い影を落としています。

食品偽装や廃棄食材の不正転売は論外ながら、欧米で使用禁止の添加物を使用しない安心安全なJAPANQUALITYこそが、ひいては価格競争に巻き込まれない、魅力ある製品足り得る証左であると爆買いが示唆しているように思えてなりません。

(村上 義文/認定事業再生士)

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