ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

NYタイムズ絶賛のスピーチから読み解く「やさしいひと」になることの本質とは。

DATE:
  • ガジェット通信を≫


“わたしが人生でもっとも後悔しているのは、「やさしさがたりなかった」ということです。”

ニューヨーク・タイムズ紙のウェブサイトに掲載され、たちまち100万回のアクセスを超えて世界中で反響を巻き起こしたスピーチ原稿。それが加筆され、日本語訳と共に収められた本が『人生で大切なたったひとつのこと』(ジョージ・ソーンダーズ著/外山滋比古・佐藤由紀訳/海竜社)だ。

 

アメリカの短編小説の名手でもある著者の言葉から、「やさしいひと」になることの本質を読み解いていく。

 

やさしさは時と場合で「変わるもの」

例えば見知らぬ人から道を尋ねられたとき、いつでも道案内できるだろうか。「いま急いでいるので」と断ることもあるだろう。バスや電車で人に席を譲ることもあれば、疲れて眠いからと顔を下げて座ったままでいることも。

 

著者は、だれもが”いくつもの「とってもやさしい時期」といくつもの「あんまりやさしくない時期」があったことを知っている”のだと述べる。

 

時間や体力の余裕などでも、やさしさを持てるか否かは変わってしまう。「やさしいひと」になるということは、まずそうした「やさしい時期」へ導いたものと、「やさしくない時期」から脱出させてくれたものを把握することである。ひとりひとりがそれらのものをたいせつにすれば、やがては”社会全体のやさしさを実際に増やす”ことにもつながるのだ。

 

人生の「成功」は、あくまで手段

“やさしい人になるなら、行動するひと、夢をもち続けるひととして、自分自身と真摯に向き合うことが必要です。”

著者はそう述べつつ、「成功すること」を求めることは危険性もあると指摘する。”成功の条件はつねに新しくなる”ため、”人生のすべてが、「成功すること」だけになってしまう”からだ。

 

いますぐ本腰を入れ、「やさしいひと」になること。”実際、それ以外のことは意味がない”と著者は断言する。野心的なことをしてもいいが、「成功すること」はあくまで手段。やさしさから遠ざかることさえしなければ、一生ゴールが見えない「成功」への道にとらわれることもなくなるのである。

 

「やさしさがたりなかったこと」を後悔できることがたいせつ

人は年を重ねるだけでも、自然と「やさしいひと」になれるのだと著者は言う。”年をとるにつれて、あなたという自分は小さくなり、愛情が増えます。「自分」はだんだんと「愛情」に、入れ替わります。”

ただ、若いころにどう過ごしてきたかでその度合いも変わるだろう。多くの人と接していけば、年をとったときにまた多くの別れを経験することになる。そのことでより一層、利己主義から遠ざかることもできる。

そして最後には、著者のように「やさしさがたりなかった」ことを後悔できるようになる。後の人生でこれだけを後悔をできることこそが、やさしさが得られたことの証拠である。

 

恋愛でも仕事でも、やさしさは必要。多くの人がそれはわかっていながら、実践するとなるとためらいを持ってしまう。人に親切にしたり、笑顔をふりまいたりといったことも良い行いだ。ただ、その本質はどこにあるのか。本書は15分で読める薄く短い本ながら、繰り返し読まれることで何度も問いかける。

ただの道徳ではない。人の生き方そのものにおける大きな問題である。

 

ライター:平原学[ひらばるまなぶ]
ショートショート『汽笛』で2000年おはなしエンジェル子ども創作コンクール優秀賞。2001年、長編小説『レインボーロードスーパーバトル』で第4回日本自費出版文化賞入選。2013年第3回ツイッター小説大賞佳作。2013年、長編小説『ゴオルデンフィッシュ』(文芸社)出版。2014年より恋愛コラムニスト・イベントレポートライターとしても活動中。
ブログ:一日一話の創作部屋『スミズミまできく!バルさん。』 (http://ameblo.jp/iwanttobekreva/)
Facebookページ(http://on.fb.me/1LwSZvX
Twitter(https://twitter.com/chocolatesity

関連記事リンク(外部サイト)

「草食系」の実体って?サークルクラッシャーに学ぶ、現代の男たちの本性
意外にやってるかも…!?SNSで投稿すると損する3つのNG投稿
天気の話から一歩すすんだ会話術!もう「寒いですね」だけでは終わらせない!
お見合いには無限の可能性が!「百パーセントの夫婦」によるお見合い結婚のススメ
一人暮らしを極めた女性はなぜ結婚できないの?その3つの理由とは

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
omotanoの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP