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取引先が代金を支払わない場合はどのように対応すればよいでしょうか?

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Q.

 建設用のパイプ取扱業者です。取引の後、通常、請求書送付後、約3ヶ月以内にお支払い頂くことがほとんどの中、ある1社の支払が遅く、累計未精算額が100万円にまで達しました。
 ここで、何らかのコストをかけてでも債権回収に赴きたいのですが、どうするのが効果的でしょうか?

(50代:男性)

A.

 取引先が「払えるのに払わない」のか「払えない」のかによって対応の仕方が異なってくると考えます。

 まず前提として、通常、請求書のやり取りをする法人間の場合、請求書に支払期日の記載があります。そのため、請求書記載の期日を支払期限とする売買契約が成立していることになります(民法555条)。
 そして、支払期限を過ぎているわけですから、履行遅滞に陥っていることになります(民法412条1項)。

 この前提をもとに「払えるのに払わない」場合、まず行うことは交渉です。
 電話でも埒が明かない場合は、実際に出向いて交渉することが必要です。
 その際、例えば累積している債務について分割で支払ってもらうようにして(支払期日も改めて記載する)、それが支払われない限りは新たな売買は行わないなどの「念書」を取っておくなどの手法が考えられます。

 ただ、「払えるのに払わない」場合は、将来的に訴訟提起を含めた法的手段に訴えることも想定されます。
 その場合、内容証明郵便などを活用して履行(代金支払い)の請求をしておくことが有用です。訴訟も辞さない旨を書き添えた内容証明郵便を送付することで、相手方が態度を軟化させることも考えられます。

 また、仮に訴訟に発展した場合に、売掛金の消滅時効を中断させたり、遅延損害金の発生時期を明確化する場合に役立ちます(民法173条において、売掛金の消滅時効は2年とされています。内容証明郵便は、民法153条で消滅時効の中断をもたらす催告として認められます)。

 内容証明郵便などの対応をしても相手方が応じない場合は、訴訟提起をすることになります。
 この場合、通常訴訟も考えられますが、売掛金を一定程度減じてもよいが早くに回収したいということであれば民事調停を活用する方法もあります。
 いずれにしても、弁護士に依頼したうえ、具体的な対応の検討を行ったほうがよいと考えられます。

 一方、「払えない」場合についてご回答いたします。
 そもそも資力があるかどうかの確認方法については、実際に相手方を訪問して支払能力があるかを確認したり、信用調査会社やお付き合いのある金融機関を通じて確認したりして、「支払能力がどの程度ありそうか」を探る方法がありえます。同業他社に支払状況を聞いてみるのも方法のひとつでしょう。

 そして、「払えない」状況だと判断できた場合は、前述の内容証明送付や交渉では、債権回収を図るのは困難であろうと思われます。
 この場合は、訴訟手続きを経て、相手方の財産を差し押さえ、当該財産から(法的手続きを経て)債権回収を図る方法に移行します。

 この場合においても、複雑な法的手続きを経ることになるため、弁護士に依頼されることをおすすめいたします。

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取引先が代金を支払わない場合はどのように対応すればよいでしょうか?

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