ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

英語力の調査結果、振るわず…!改めて日本の英語教育を考える

DATE:
  • ガジェット通信を≫

Photo by: Learn English at DCU via Flickr (license)

2016年2月2日、文部科学省から国公立の中学3年生、高校3年生を対象に英語の「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を測った英語力調査の結果(速報値)が発表されました。

文部科学省は、中学卒業時の目標として「実用英語技能検定3級程度以上の生徒の割合を50%」と掲げていましたが、中学3年生時点で3級程度以上の英語力を持つ割合は次の通りとなりました。

中学3年生の英語力(3級程度以上の英語力を持っている割合)
「読む」 ・・・ 26.1%
「聞く」 ・・・ 20.2%
「書く」 ・・・ 43.2%
「話す」 ・・・ 32.6%

ご覧の通り50%を超える能力は一つもなく、「読む」「聞く」においては、わずか20%台と非常に低い結果に。はたして、日本の英語力を向上させるためには、何に取り組むべきなのでしょうか?

ネイティブスピーカーと「会話」する機会の増加

今回、なぜ「読む」力と「聞く」力が特に低い結果となったのでしょうか。もしかすると英語を「言語」として学ぶ機会(触れる機会)が極めて少ないからかもしれません。

当たり前ですが、英語は日本語同様、言語の一つです。会話や文章のように言葉にすることで、はじめて役に立つコミュニケーションツールになります。

そう考えると、英語を教えてくれる学校授業はどうでしょうか。もしかすると、多くの英語の授業は、教科書の例文を使い、新しい文法、新しい単語を覚えることが中心で、実際に英語を言葉として扱うための学習になっていないかもしれません。

また「聞く」力が弱いのは、明らかにネイティブスピーカーと接する機会が少ないからだと言えます。ネイティブスピーカーの発音、話す速度、そして、ときに使うスラングに対応する力は、ネイティブスピーカーと会話を重ねない限り、身につけることはできません。そのため、聞く力が最も低い結果となったのだと推察できます。

Photo credit: Alborzagros (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

教育現場改革にボランティアを起用する

では、どうすればネイティブスピーカーと会話する機会を増やすことができるのでしょうか? 例えば、現在日本の学校で導入数を増やそうとしているALT(外国語指導助手)の数を、さらに増やすなどの対応策が必要なのかもしれません。その解決策の一つとして、外国人ボランティアスタッフの活用などが挙げられます。

南米チリの教育省は2003年に「English Opens Doors Program」を開始しました。「English Opens Doors Program」とは、チリ政府の英語改革プログラムです。この英語改革プログラムを通じ、チリでは英語を話すことができる外国人を教育の現場に採用。その他にも英語教師のために集中トレーニングやコンテストを積極的に開催しています。この改革プログラムにより、現在では2,000人以上の外国人ボランティアスタッフが教育の現場に導入されているそうです。

現在、法務省の統計データによると日本の在留外国人の数は年間210万人。全ての海外出身者が英語のネイティブスピーカーではないですが、日本の学校教育に大きな力を与える存在でもあり、今後、彼らとの協力関係が日本の英語教育にとって一つの解決策につながるかもしれません。

ライター:Satoshi Hirao at EF Education First。留学、語学教育事業を展開する世界最大級の私立教育機関、EF Education First(EF)にてマーケティングを担当。EFのミッションである「Opening the world through education」を掲げ、留学の魅力を世の中に発信し続ける
Photo by: Alborzagros (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
Compathyマガジンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。