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太川&蛭子の路線バス旅 ルート設定、撮影許可など制作裏側 

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 太川陽介(57)と蛭子能収(68)、そしてゲストのマドンナが路線バスのみを使用し3泊4日で目的地を目指すテレビ東京の人気番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』。ガチなルールが話題を呼びたびたび好視聴率をマークしているが、その番組作りにはどんな苦労があるのか。初めて映画化された『ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE』が2月13日より公開されるなど、注目を集めている同番組のプロデューサー・越山進さんにその裏側を聞いた。

――この番組が生まれたきっかけを教えてください。

越山:もともとは『土曜スペシャル』の旅企画の一つとしてスタートしました。移動手段が路線バスという普通の旅番組。ところが第2弾で、天候の問題などがあって目的地にたどりつけなかったのをそのまま放送したんです。すると、「目的地にたどりつけない旅番組なんて見たことねえぞ」とマニアの間で話題となり、徐々に目的地に着くかどうか?というゲーム性が強くなっていきました。最初はタクシーを使っても良かったんですが、番組がだんだんと有名になって、ルールも厳しくなりました。

――なぜ、太川さんと蛭子さんなんでしょう?

越山:リーダータイプの太川さん、自由奔放な蛭子さん。このミスマッチがいいのかなと。

――二人のやり取りがいつも絶妙です。互いに文句を言いながらも仲の良さそうな感じが伝わってきます。

越山:蛭子さんは見ての通りですが、太川さんもまれにムッとすることがあるんです。そんな二人に挟まれたマドンナの方が戸惑うんですが、その様子もそのまま使っています。基本カメラはずっと回していますので。現場でスタッフが二人の仲を取り持つこともありません(笑い)。

――蛭子さんは68才ですが、体力的には大丈夫でしょうか。年明けの第22弾のオープニングでは、命あるかぎり続けるとおっしゃっていましたが。

越山:先日、蛭子さんが「俺が死んだら追悼番組つくってね。悲しまずに面白いところだけ使って笑い飛ばして」なんて言っていましたが、番組が始まった2007年頃よりも明らかに健康になっていると思います。初期の頃は太っていて、2km歩くだけでもブーブー言っていましたけど、今は5kmくらいなら「じゃあ歩こう」と言いますから。最新回はフルマラソン以上を歩いてさすがにへばっていましたが、あれはルートが難しくリーダーの太川さんがミスしたのが原因です(笑い)。

――太川さんが蛭子さんのファッションにツッコミを入れるところも面白いです。

越山:いつもイジられますね。でも1年ぐらい前からスタイリストさんを付けているみたいなんです。奥さんが服を買ってくることもあるので、おしゃれ度は向上していますよ。昔は全身暗い色一色ということもありましたから(笑い)。ただせっかく用意してもらっても靴下の色が左右バラバラだったり、3泊4日なのに下着が2枚しかなかったり、「それはないよなー」と思うことはまだまだありますね。

――視聴率はどのように推移していますか?

越山:先ほどの第2弾がハネて15.3%を記録しましたが、基本的には裏番組次第で、必ずしも面白い回が高いとは限らないんです。うちはあくまでスキマ産業のつもりなんですが、何を間違えたのか同時間帯のトップを獲ってしまったことがありまして…。するとニュースに取り上げられて、「何それ?」と話題になるんですが、基本姿勢としては粛々とやっていこうというスタンスです。

――最近はロケ先でもよく声をかけられていますね。

越山:以前は路線バスで旅をしているなんて言うと、「何でそんなことをしているの?」と言われましたが、今はだいぶ認知度も上がりました。番組の説明をしなくてもわかってもらえますし。

――スタートとゴールの“お題”はいつもどのように作っていますか?

越山:何となく日本地図を広げて、「まだここ行けてないね」と言いながら話し合っています。もともとは、「この季節だからここに行こう」という旅番組本来の観光要素も考慮していました。今も取ってつけたようではありますが観光要素も入れています。でも太川さんと蛭子さんはゴールに着くのに必死。マドンナが「観光しましょうよ」と言ってもなかなかそっちに足は向きませんね。蛭子さんはそもそも興味がないんでしょうけど(笑い)。

――番組を観ていてたまに、「これ本当に3泊4日でたどりつけるの?」と思ってしまいますが、正解ルートはちゃんとあるんですか?

越山:失敗した回の放送後は、視聴者の方から「正解ルートを教えてほしい」というメールをいただきますが、明確な正解ルートというのはないんです。答えは一つではないので。ただ、「こう行けばたどりつけるはず」とスタッフが考えている想定ルートはあります。でもいつも、想定ルートから逸れてしまうんですね。現地の方から聞いた情報が古かったり、運休があったり、本人たちの勘違いがあったりする。スタッフは「そっちに行ってはいけない」と思いながらも、ひたすら間違ったほうに進んでいくこともあります。逆に、スタッフも気づかなかったコミュニティーバスを見つけて、ミラクルなショートカットをすることもあります。

――出発ぎりぎりのバスに撮影班ごと飛び乗るようなこともありますが、撮影許可はどのように?

越山:1回のロケでだいたい5~10社のバスに乗ります。バス会社の広報さんには「恐らくこの日あたりに、御社のバスに乗ります」と事前にアバウトに伝えています。いつどこから乗るか正確にはわかりませんので。ただそうなると、都市部のバス会社からは許可をもらえない傾向がありますね。

――宿探しも苦労されています。

越山:蛭子さんは特に、民宿を嫌がりますからね(笑い)。地方でも週末とか、お祭りなどがあると、宿が満室になっていることがあります。そういった場合は来た道を戻るなどしてまた探すこともあります。スタッフも同じ所に泊まれればベストですけど、ディレクターや技術班合わせて総勢12人ほどで移動しているので、スタッフは隣町の宿に泊まるということもあります。今のところ、車中泊はありません。

――今後の抱負を教えてください。

越山:今まで通り粛々と、お二人がやれるところまで頑張るつもりです。振りかぶるといいことはありませんから、気楽な感じでどこまで行けるか。路線バスの謎解き感、地域の方とのふれあいなどを大切にしていきたいと思います。

◇『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』
太川陽介、蛭子能収、そしてゲストのマドンナの3人が、路線バスのみを使って3泊4日でゴールを目指す人気旅番組。年に2~3回、テレビ東京の『土曜スペシャル』内で放送され、2016年1月2日には最新の第22弾が放送された。『ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE』は初の海外ロケを敢行。マドンナに三船美佳を迎え、台北から最南端のガランピ灯台を目指す。2月13日(土)、全国ロードショー。


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