ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

世界中の食料の1割を買っている日本 その半分近くが廃棄

DATE:
  • ガジェット通信を≫

「豆じゃなくて恵方巻で鬼撃退できそうな量の廃棄」「恵方巻の廃棄の量にうんざり」──2月3日の節分。コンビニやスーパーでも購入できるその手軽さから、近年「恵方巻」を食べるという習慣が全国的に流行っている。ただ行事ものだけあって、各地の店舗では売れ残りが発生し、今年も大量に廃棄された。ツイッターには3日の夜から4日にかけて、小売店で働く人々が、もう商品にはならない恵方巻をやむなく廃棄する様子を投稿した。

 またしても廃棄処分の問題…。昨年9月、愛知県一宮市にある「CoCo壱番屋」の自社工場で製造した冷凍ビーフカツに異物混入の恐れが発覚し、廃棄処分が決まった。ところが今年に入って、処分を委託した産業廃棄物処理会社「ダイコー」が、その大半を食品関連会社「みのりフーズ」に横流しし、東海地方のスーパーなどで1枚約80円で販売されていたことが発覚し、連日大きなニュースとして取り上げられ注目を集めた。

 今回の件で廃棄されたカツは約4万枚(5.6トン)。たとえば家族4人で1日3食ビーフカツを食べたとすると、1日の消費量は4枚×3食で12枚。これを毎日続けても、消費するまでに9年程かかる計算になる。不正転売は間違いなく犯罪ではあるが、廃棄されるこの莫大な量を、あなたはどう感じるだろうか。

『とくダネ!』(フジテレビ系)では小倉智昭(68才)が、「シリアで1週間食べ物がなくて餓死する子供たちがいる一方、こんなふうに廃棄されてる食品もあるって、なんかねぇ」とコメント。論点がズレているなどとネットでは批判の声はあったものの、ある60代の主婦は妙に納得した表情を浮かべ、こうつぶやいた。

「確かに売るのはダメですよ。でも、飢えてる人が世の中にはたくさんいるから…。昔はね、ちょっとにおいがしても、えいって食べてたし、火を通して味つけすれば、たいていの物は食べられましたよ。そういうふうに親から言われて育ちましたし。だから今でも子供や孫の食べ残しを見ると、どんなにお腹いっぱいでも食べてしまう…そうしてこの体形なんですけどね(苦笑)」

 実際に日本の廃棄食料はどれくらいあるのだろうか。農林水産省によると日本の食品由来の廃棄物は年2800万トン(2012年度推計)。このうち「まだ食べられるのに捨てられたもの」(=食品ロス)は642万トンに達する。東京ドーム6杯分の莫大な量だ。経済評論家の荻原博子さんは「もったいない」とため息。

「日本は世界中の食料の1割を買っているにもかかわらず、そのうちの半分近くを廃棄しているので、非常にもったいない。廃棄物を活用するさまざまな見直しも進んでいますが、まだ国民全体の意識が低いといえます」

 そもそも作り手や売り手による食品廃棄は主に2パターンある、と消費者問題研究所代表の垣田達哉さんが言う。

「1つは、工場のトラブルなどで食品に異物が混入して売り物にならないケース。もう1つは、食品の賞味期限が直前だったり切れたりして販売できないケースです」

 今回の廃棄カツは前者にあたる。「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋の広報担当者が言う。

「製品の全品検査の際、機器部品の一部が混入しているのが見つかりました。しかしながら、異物混入時点が限定できず、最大8ミリ程度ですがカツに混入した恐れがあるため、そのロットの商品をすべて廃棄処分にしました」

 今回は異物混入の疑いがあった上、横流しの過程で冷凍状態から溶けており、店頭に並んだ際にはカツが傷んでいた可能性が高い。きわめて悪質な手口といえる。

※女性セブン2016年2月25日号


(NEWSポストセブン)記事関連リンク
食品異物混入報道 最近増えたわけでなくブーム便乗の大騒ぎ
食品異物混入での身体被害 10年で530件、歯が欠けたが4割
江國香織、渡辺淳一ら作家が食材をどう描いたか解説する事典

NEWSポストセブン
NEWSポストセブンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

記事をシェアしよう!

TOP