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職人の「仕事は教えない」は嫌がらせなのか? 「技術は食い扶持。盗むしかない」との反論も

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職人の世界といえば、最初の数年は下働きが当たり前。小さな仕事をこなしながら、先輩の仕事ぶりを間近に見て技術を習得するといった話をよく聞きます。中には「仕事は盗むもの」として、きちんと技術を教えてもらえないという職場もあるようです。

そんな職人の仕事の教え方について、Q&AサイトのYahoo!知恵袋にこんな質問が寄せられていました。相談者さんは仕事を教えるのは先輩の「義務」なのだから、仕事を教えないなら給料をもらう資格がないはずだと主張しています。
回答者「ちゃんと教えてあげないと危険でしょ?」

「職人」が具体的にどういう仕事なのか明かされていませんが、相談者さんは職人の「仕事は教えない」は嫌がらせではないかとも考えています。現代的にいうとパワハラですね。回答者からは、この意見に賛同する声が相次いでいます。

「今時、仕事は見て覚えろ、なんて時代遅れでしょ。我流では仕事は覚えられないし、第一ちゃんと教えてあげないと危険でしょ」(lovetanmayuyu48さん)
「ほんとにそうだと思います。見るだけでは技術も盗めませんし慣れる事も出来ない。かっこつけてるだけですよ」(shigure401_1919さん)

いまは短期間で一流の技術を習得できる職人養成学校が人気を博する時代です。寿司経験1年未満の職人集団が開いた寿司店が、開店からわずか11か月で「ミシュランガイド京都・大阪2016」に掲載され話題となりました。

「飯炊き3年、握り8年」と言われた世界がこれですから、いくら「伝統」と言い張っても「見て覚えろ」といったやり方は、もったいぶっているだけと言われても仕方ないのかもしれません。

その一方で、職人は長い下積みから自分で学んでいくものだという意見もあります。

「甘いです。手取り足取り教えてもらえないければ(技術を)習得出来ないのなら、職人には向いてません。指導は、指導者の仕事の時間を奪う事を忘れてはいけません」(haru012877さん)

職人にとって技術は「食い扶持」で「他人との差別化」の源泉

haru012877さんによれば、技術は職人にとっての「食い扶持」であり「他人との差別化」の源泉なのだから、それをわざわざ他人に手取り足取り教えるわけがない。「そんな技術は盗むしかないんですよ」ということです。

確かに新人を育てることは、商売のライバルを増やすことにもなります。企業組織では新入社員の育成プログラムや新人研修といった教育制度があり、全員で力を合わせて目標達成を目指しますが、それとは訳が違うのですね。別の回答者からも「見て学んでこそ職人として成長できる」という意見もあります。

「職人さんの仕事は、往々にして自分の指先の感覚が大事になる仕事が多いので、教えられて覚えるより自分の感覚をつかんで欲しいんだよ。それでいい仕事が出来るようになった時、本物の職人になるということだろうね」(nekobasskyukyutai0119さん)
「味は舌で味わって盗むもの。盛付けは箸の運びを見て盗むもの。食の世界はそう教わります。大工等は道具の選び方ではなく手の動きだ!個人各々の味わいやこだわりを活かして貰いたいからでは?」(nekobasskyukyutai0119さん)

職人養成学校でも、お金を払えばどんな素人でもハイレベルの職人になれるわけではなく、高い素質があって並外れた努力をする人でなければ一流にはなれません。

どちらにしても、待ちの姿勢で「教えてくれない!」と嘆くのではなく、盗むつもりで構えることが必要なのかもしれません。そう考えると、一から十まで事細かに教えない職人の仕事の教え方にも一理あるのではないでしょうか。(ライター:Makiko.N)

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