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97年前の今日(2/5)。慶應義塾大学と早稲田大学の歴史がはじまった

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今から97年前の今日、1920年2月5日。慶應義塾大学と早稲田大学に、国内で初となる私立大学の認可がおりました。現在まで築きあげられた慶應と早稲田の歴史、両大学の精神を今一度、見比べていくと、面白い違いがみえてきますよ。

初の私立大学認可!
その歴史的背景は?

日本では、明治維新のあとに東京帝国大学(現在の東京大学)をはじめとする帝国大学のみが、時の政府により大学として認められていた時代がありました。しかし、時代は進み、本格的な政党内閣と称された原内閣のもとで「大正デモクラシー」が高まりを見せるなか、将来の日本経済を担う人材育成のための高等教育拡充を目的として、1919年4月1日に「大学令」が施行されました。

この大学令により、従来の帝国大学に加え、新たに私立大学や公立大学・単科大学も大学として認められることとなり、翌1920年2月5日に、国内初の私立大学として慶應義塾大学と早稲田大学が認可されたのです。
高等教育が、日本全国のより多くの優秀な若者が目指すべき夢や希望となり、大きな発展を遂げるきっかけとなった出来事だといえるでしょう。

慶應義塾大学の創設者
福澤諭吉の想い

1860年と1867年の2度にわたり渡米経験を持つ福沢諭吉は、西洋文化にも明るく、名著「学問のススメ」の中で、多くの名言を残しています。
欧米の生活や文化に直に触れ、当時の日本との差を歴然と感じた福沢は、いままでの慣習にとらわれず、純粋に勉学に励むことの大切さを唱える独自の教育理念を実践していきました。これがまさに、名言「一身の独立なくして一国の独立なし」に象徴される「独立自尊」の精神で、慶應義塾大学の建学精神となっています。

福沢はまた、日本が本当の意味で発展を遂げるため、国民のひとりひとりが自らの意思で責任を持って行動し、他人に頼らない精神を抱き続けることの大切さを唱え続けました。
さらに、学問に対する真摯な姿勢も強調しています。既成の学問や古いしきたりにとらわれない「実学」の必要性を説き、うわべだけ西洋各国の真似をしたところで、有意義なものは何も生まれないという考えのもと、科学的かつ論理的に物事の真理を追求し解決していく精神こそが、福澤がすべての人に伝えたい想いだったのです。

早稲田大学の創設者
大隈重信の想いと、
福澤諭吉との関係性

1873年(明治6年)に開催された知識人が集う会合で、著書「西洋事情」で当時有名であった福沢諭吉と政界の中枢で活躍していた大隈重信は初めて出会ったと言われています。互いに高等教育の必要性に関して意見を交わすうちに、立場は違えども目指すところが同じだと気づき、互いのことを知れば知るほど尊敬の念を抱いていった二人。先んじて慶應義塾大学を創設した福沢が、のちに早稲田大学を創設した大隈にも全面的にサポートしたことは有名な話です。

国内初の私立大学としてすでに開校していた慶應義塾大学の建学精神「独立自尊」を受け継ぎつつ、早稲田大学の創設者である大隈は、開学にあたり、自らの考えを「学問の独立」と表現しています。学問は、決して時の権力や政治などに左右されてはならず、科学的な研究や根拠に基づくべきとの理想を掲げ、日本の近代化に役立つものこそが、本当の高等教育であるとの想いが込められています。

早稲田大学の創設によって、学問・教育における「自由民権」を達成すべく邁進した大隈。まさに、「私立の雄」と称される慶應義塾大学と早稲田大学が揃った瞬間は、後世に語り継がれるような日本近代化の幕開けとなる私学教育の礎が整った歴史的瞬間であったともいえるのです。

97年間で築きあげられた
慶應と早稲田文化とは?

創設者である福澤諭吉と大隈重信のそれぞれの想いを具現化した慶應義塾大学と早稲田大学。社会的風潮や権力には左右されず、日本の発展に十分貢献できるような、高い実践的教養を養う機会を提供するという点では、両大学の学風は、相通ずるものがあります。

いま、97年の時を経て国内外を問わず、実際に各界で活躍している優秀な人材を多数輩出している事実に着目すれば、両大学がまさに創設者の想いに真摯に向き合い、「実学」や「実践」を極めることができた証拠だとも言えるでしょう。
ときには、早稲田大学のキャンパス内で、現政権に関して率直な意見を主張する学生活動なども見られ、本質を鋭くとらえた自由な批判精神が、新たな時代を切り拓く学生たちの大きな原動力となっているのかもしれません。

物事を科学的かつ客観的に自ら判断し、実践に即した真の学問をどこまでも追求する姿勢は、最先端のテクノロジーに囲まれた現代以降においても、脈々と受け継がれるべき重要なもののひとつだと言えるでしょう。大学時代の経験を通じ、常に新たな目で物事を見極める力をたずさえた慶大生・早大生は、日本国内だけでなく、グローバルフィールドで活躍する人材となり続けるはず。

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