ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

【「本屋大賞2016」候補作紹介】”国民的”小説『火花』は誰でも楽しめる純文学!?

DATE:
  • ガジェット通信を≫

 日本全国の書店員さんが、自分で読んで「面白かった」、「自分の店で売りたい」と思った本を選ぶ「本屋大賞」。過去には『海賊とよばれた男』(百田尚樹著)、『舟を編む』(三浦しをん著)など、多くの話題作が選出されてきました。1月20日に発表された今年のノミネート作品は、ミステリー3冠作品、直木賞候補作など話題作揃い。そこで、BOOKSTANDでは、ノミネートされた10作品を順々に紹介していきます。

 今回取り上げるのは、又吉直樹さん著『火花』。

 芸人でもある又吉さんが書いた本作は、文芸誌『文學界』2015年2月号に掲載され、3月には単行本化、その後の芥川賞受賞の反響もあって、200万部を突破するベストセラーとなりました。

 今や存在を知らない日本人はいないのではないかと言えるほど”国民的”小説となった『火花』ですが、その内容を把握している人はどれほどいるでしょうか? 純文学の賞である芥川賞を受賞したことで、かえって「難しい内容なのでは」と敬遠されている方もいるかもしれません。また、又吉さん自身、太宰治好きを公言されているだけあって、文学青年が好むような気取った文体ではないか、と思っている方もいるのではないでしょうか。

 しかし本作に関しては、そんな心配はご無用。日常的に使われる普通の、それでいて又吉さんのセンスを感じる言葉遣いに、どんどん作品の世界に引き込まれてしまいます。

 また、売れない芸人と、笑いに命を燃やす先輩芸人との交流を描くストーリー設定や、作中で綴られるエピソードの数々も、非常に情景が浮かびやすいものとなっており、そこも多くの読者に共感を得ているポイントのようです。

 ちなみに、ここ最近でダブルミリオン(200万部以上)を達成した小説は『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(岩崎夏海著、2009年刊行)、『東京タワー』(リリー・フランキー著、2005年刊行)といったところ。滅多に出ないダブルミリオンの、そして”国民的”ともいえるこの小説を見逃すのは、ちょっともったいないといえるのではないでしょうか。

■関連記事

小沢健二が小山田圭吾を……フリッパーズ・ギターへのオマージュ溢れる小説作品がすごい
『火花』超えなるか!? 無名の新人作家のデビュー作に映像化オファー殺到
映画『やさしい女』の原作となった小説とは?

BOOKSTANDの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP