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DVの被害と無理やりの協議離婚書類作成にどのように対応するべきか?

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Q.

 私の姉が、旦那からDVを長年に渡り受け続けています。また、義理の母親や家族からのいじめもひどく、協議離婚の書類を無理やり書かされています。
 こちらから慰謝料請求をすることはできないでしょうか。ちなみに、姉は少し精神疾患があります。

(30代:男性)

A.

 対応としての結論を申し上げると、次の2点を行われたほうがよいかと思われます。
 まず、離婚をして財産分与を受けること。そして、DVにまつわる不法行為に基づく損害賠償請求を行うことです。

 ご相談内容を拝見すると、お姉様は継続的にDVを受けておられているという状況です。
 また、義理の母親やその家族からのいじめもあるということであれば、DVを受けている環境が改善するとは、残念ながら思えません。
 そうであるならば、きっぱりと離婚をして、離婚にまつわる財産の分与を受けて再出発を図るほうが、精神的・肉体的にも健全な状態になれると思われます。

 民法768条において、離婚をするにあたって、財産分与を相手方に請求できる旨が規定されています。
 財産分与は、夫婦が共同で築き上げてきた財産の清算を意味します。専業主婦であっても、内助の功によって家計を支えたという評価をされるのが一般的です。積極的に財産分与の制度は活用してください。

 一方、DVに関しては、不法行為が成立します(民法709条)。そして、不法行為に基づく損害賠償請求を行うことが可能です。
 ちなみにDVを行うと、それ自体が離婚原因と評価されうるのが通常です(民法770条1項2号または5号。悪意の遺棄もしくは、婚姻を継続しがたい重大な理由に該当すると考えられます)。

 上記の請求にあたっては、両方の請求を一括して相手方に行うのが手続き上も合理的であろうと思われます。
 ただ、財産分与の請求にあたっては、当事者間の合意でも行えますが、本事例では、交渉が難航しそうな気配があり、相手方が支払いを拒絶することなども想定されます。

 また、DVに関しての損害賠償請求では、DVを受けたという事実を立証していくための証拠集めに奔走することになります(例えば、受傷した場合病院での診断書を得たり、DVの履歴についての記録を作成したりなど)。これらの点が懸念事項です。

 独力で対応するにはかなり骨の折れる内容です。
 また、ご相談内容に「無理やり協議離婚の書類を作成させられた」ということであれば、当該協議内容を破棄させ、妥当な内容の離婚条件を引き出すことが求められ、この点でも困難が待ち受けています。

 お姉様は、精神上の障害を抱えていらっしゃるということであれば、なおさらであろうと思われます。
 できるだけ早い段階で、離婚問題に明るい弁護士に状況をご相談され、対応を依頼することをおすすめします。大変だとは思いますが、どうかお姉様のサポートをがんばってください。

元記事

DVの被害と無理やりの協議離婚書類作成にどのように対応するべきか?

関連情報

慰謝料(1)(離婚法律コラム)
慰謝料(3)(離婚法律コラム)
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