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『あさが来た』 千代の結婚相手が代わった背景に時代考証

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 視聴率20%超えを連発する大人気朝ドラ『あさが来た』。主人公・あさ(波瑠)が銀行設立に奔走し、そのなかで姉・はつ(宮崎あおい)と10年ぶりの再会も果たすなど、『あさが来た』は“びっくりぽん”な展開が続いて目が離せない。

 最終回までの2か月間にも怒濤のドラマがある。あさと新たな登場人物の出会い、あるいはこれまで物語を彩ってきたキャラクターとの相克、別れなど、詳細情報を入手した。

 1月12日、NHKはドラマ終盤に登場する新キャストを発表した。とりわけ多くの視聴者が注目したのが帝国大学の学生・東柳啓介役として2月23日放送回から登場する工藤阿須加である。なにしろ発表によれば、「あさの娘・千代(鈴木梨央→小芝風花)の結婚相手」だというのである。

 本誌は「千代の結婚相手は、はつの息子・藍之助(森下大地)」「藍之助が加野屋に婿入りし、あさの手掛けた事業を継いでいく」という仰天シナリオが検討されているとの情報をレポートした(1月4日発売号)。

 実際、ドラマ内では初めて会った千代と藍之助が仲良く石蹴りなどで遊び、距離を縮めるシーンが描かれている。

 なぜ藍之助ではなく、工藤演じる東柳が千代の結婚相手になったのか。ある番組制作スタッフはこんな言い方をする。

「たしかに千代と藍之助を結婚させる筋書きが検討されていました。しかし、局内から“時代考証を専門家の先生にお願いしているなかで、あまりにも史実からかけ離れてしまう展開になるのはいかがなものか”と疑問視する声が上がり、より史実に沿った展開になったのです」

 史実では、あさのモデルである広尾浅子の姉・春(はつのモデル)は20代半ばで早世し、子供は娘が1人いるだけで息子はいなかった。

 番組序盤での宮崎の好演もあって、「はつを死なせないで!」という視聴者の要望が相次いだ。それを受けるようなかたちで、はつは存命のまま家族とともに和歌山に移り住み、みかん農園を営みながら息子を育てるという展開になった。別のNHK関係者はこういう。

「つまり、藍之助は歴史上存在しない架空の人物です。それなのに千代と結婚させ、あさの後継者にしてしまうのはあまりに無茶だという指摘でした。

 史実でも広岡浅子の娘は帝大出身の青年と結婚し、その男性が婿養子となって後に銀行の頭取や大同生命の社長を務めます。事業を託せる後継者を見つけたことで、広岡浅子は女性の地位向上に目標を移していく。そうした史実により沿ったシナリオに戻すために、工藤さんの登場が必要になった」

※週刊ポスト2016年2月12日号


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