本気で総選挙に勝つ気なら

ごまめの歯ぎしり

今回は河野太郎さんのブログ『ごまめの歯ぎしり』からご寄稿いただきました。

本気で総選挙に勝つ気なら

民主党の代表選挙が佳境に入ってきた。しかし、情けないのは、候補者がやっていることとマスコミが報道することが小沢氏もうでとグループの合従連衡だけだということ。

もっと総理になったらこういうことをやるんだという政策をばんばん打ち出して議論をするべきだ。小鳩の関心をひくよりも、世の中を納得させるべきだ。マスコミもつまらないダレソレ・オザワ会談を部屋の外で待っていたりしないで、それぞれ候補者に政策を突っ込むべきだ。

要請されたから考えますなんて政治家に総理をやってほしくない。オレがやるぞという人間がやるべきで、情勢を見ながら考えている奴に、リーダーの資格があるのか。

さらに問題なのは、自民党執行部だ。政権を取る気があるんだろうか。もし本気で政権を取ろうとするならば、この機会にどうしてもやらなければならないことがある。

ねじれ国会のルール作りだ!

もし、自民党が次の総選挙で勝ったらどうなる?

参議院の過半数がないのは自民党も同じだ。自公の議席を足しても民主党の議席よりも少ないのだ。今やっている意地悪をされ返すだけだ。

だから自民党執行部が次の総選挙に勝つ気があるならば、本気でねじれ国会のルール作りをしなければならない。自分が勝った時に、初めてこのルールでやろうといっても通らない。今、きちんとルールを作って、民主党政権に協力し、政権交代が起きたらそのルールで国会を運営できるようにしていく必要がある。

例えば予算が成立したら税法は一緒に成立させるとか、同意人事は衆議院の優越を認めるとか、問責決議案なるものは認めないとか、細かいことを言えば外務大臣は外務委員会だけに出席し、防衛、テロ特、拉致特、沖北特などは副大臣、政務官が対応するとか、全員賛成するような条約の審議には外務大臣の出席を求めないとか。

この特に各党の反対がない条約の審議については、前回の総選挙前に、河野太郎外務委員長が、当時の民主党の近藤昭一、武正公一両理事を呼んで、このままいけば政権交代になるのだから、今から外務大臣の委員会出席に関するルールを作って、政権交代後に外相がきちんと海外に出られるようなルールを作れとさんざん言ったにもかかわらず、民主党はこれを拒否した。

で、岡田氏、前原氏、松本氏の民主党歴代外相は、なかなか海外出張ができないというはめにおちいった。悪いのは、近藤昭一と武正公一両代議士だ。もう一回言うと、近藤昭一氏と武正公一氏の二人のせいで、外務大臣が外国に出られない!! あれだけ河野太郎外務委員長が、しかも政権交代される側の外務委員長が、口を酸っぱくして、外務大臣を海外に出せるルールを作るから民主党も賛成しろ、そしたらもうすぐ起こる政権交代後に外相は自在に海外に出られるといったにもかかわらず、近藤昭一と武正公一両理事は何も考えずに、拒否した。オレはむちゃくちゃ怒っている!!

日本外交の足を引っ張ったのは近藤昭一氏と武正公一氏だ(えっ、しつこいって?)。

だから、今から外務大臣ルールをきちんと作る必要がある。

もっと言えば、今から総理の所信表明や施政方針演説は、衆参両院合同で聞くとか、参議院から政務三役をきちんと出して、参議院での審議は参議院の政務三役が対応するなどのルールを決めて、内閣の政治家がきちんと行政の仕事ができるようなルールを作っておくことが大切だ。

きちんと政権交代が起こる国になったのだから、次の与党になろうという政党が、次の総理になろうというリーダーが、国会のルール作りを率先してやらなければならない。

そのためには、民主党の代表が替わり、新内閣が発足するというこの時期に、国会のルール作りをきちんとやろうと言うことを申し入れて、誰が新代表になっても国会が機能するようなルールづくりをはじめるべきだ。

執筆: この記事は河野太郎さんのブログ『ごまめの歯ぎしり』からご寄稿いただきました。

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