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未だに減らない結核!今もなお猛威を振るっているワケとは!?

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結核と聞くと以前は不治の病のように思われていました。現在では「昔の病気」というイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか?しかし、現代でも結核は消滅したわけではありません。それどころかいまだに猛威を振るっているのです。

今回は結核がなくならない理由とその対策について、医師に解説していただきました。

結核が日本でなくならない理由とは?

結核が日本でなかなか減らない理由はいくつかあります。

以前は結核はポピュラーな病気でした。咳や痰などが続くと比較的容易に疑われていました。そのために比較的早期に結核に感染していることが発見されて治療が開始されていました。

激烈な症状を出す結核もないわけではありませんが、ほとんどの場合結核は咳、痰、微熱などが漫然と続くことから症状が始まります。

また、昨今は結核に対する一般の認識が低下してきています。これらのために以前よりは受診するのに時間がかかるようになってきています。もちろん現在でも咳や痰が続いて病院を受診すれば、結核も疑って胸部のレントゲン検査や痰の検査を行いますが、医療現場でも若干の診断の遅れは否めません。

このために結核の患者を一人見つけると、その患者からすでに他の人にも結核がうつっていることがよく見られるようになってきています。

老人ホームでの集団感染、BCGの効果切れなども原因のひとつ!

上記の理由に加え、現代の日本は高齢化社会で、一人暮らしをしている高齢者が増えていたことも理由として挙げられます。自覚症状の乏しい結核に感染していることの発見が遅れる傾向があります。

一人暮らしであれば他に感染者が起こることは少ないのですが、老人施設は閉鎖された空間ですので、結核感染者が出ると集団で発生してしまいやすいです。

また、これまで日本で結核感染者を減らすことに有効であるBCGの予防接種効果は10数年です。そのため成人の結核感染を防御するには効果不足であることがあまり知られていません。

さらに、BCGの予防接種は約20年前から強制ではなくなっため、若い方の中には結核に対する抵抗力が弱くなっている人もいます。さらに、免疫力を低下させるHIV感染者が徐々に増えているので、結核に感染しやすい人が増えつつあります。

ほかにも、以下のことが原因と考えられます。

・今まで効いていた薬に対して効きにくい結核菌が現れている

・結核を専門としている医療施設が減少した

結核を減らすためにできる対策は?

これらの理由が絡み合い、日本では結核が減らないと考えられます。このため、結核を減らすためにはひとつひとつを改善していく必要があります。

具体的できる対策は以下です。

・結核に対する啓蒙活動を行う

・健診制度を見直して結核感染者を確実に見つけ出す

・結核と診断された患者には完治までの治療を確実に行う

・感染者と接触した可能性のある人を確実に追跡検査する

・若年者に対する健診制度を確立する

・高齢者、HIV感染者などの免疫力の弱い人、ホームレスなどの栄養状態や衛生状態が悪い人、結核感染者が多い国からの渡航者などの結核に罹患しやすいと考えられる特定グループに対する必要な予防処置を行う

またBCG予防接種は副作用があります。しかし、これまで効果がそれなりにあった予防接種なので、少なくともツベルクリン反応が陰性化している人に対しては接種を見直す必要があります。

【医師からのアドバイス】

これらの措置を行うことは個人だけでは限界がありますの。政府や自治体といった社会が主導して行うことが大切です。

個人レベルでできることとしては、結核の知識を持ち理解すること、疑いがある場合は検査をすることなどがあげられます。

(監修:Doctors Me 医師)

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