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「僕らの仕事はアートではなくデザイン。相手に喜んでもらうことがすべて。」-岡安泉-(照明デザイナー)

「僕らの仕事はアートではなくデザイン。相手に喜んでもらうことがすべて。」-岡安泉-(照明デザイナー) qreators-okayasuizumi160128-07

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世界的な建築家と数多くのプロジェクトを作りあげてきた、照明デザイナー 岡安泉氏。商業施設・公共施設の照明デザインから、照明器具の設計、世界一の家具見本市「ミラノサローネ」でのインスタレーションなど、岡安氏が生みだす「光」の空間は多岐にわたります。

表参道原宿にある東急プラザや、ハイアットリージェンシー大阪の白い教会の照明も手がけている岡安氏。「そもそもデザインに興味がなかった」と語ります。では、どうして照明デザイナーになったのか?デザイナーとは?光とは?私たちのまわりに溢れる、目に見えない「光」の魅力について伺ったインタビューを紹介します。長編ですが、ブツ切りにせず一気に行きましょう。

光を自在に操る人
照明デザイナー/岡安 泉

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————最近では、隈研吾さん建築のTOYAMAキラリの照明をデザインされていましたね?

岡安 2015年の8月に富山県にオープンした図書館と美術館の複合施設ですね。僕の仕事は、博物館や美術館の公共施設の割合が多いんですよ。商業施設や展示会やインスタレーションもありますが。

————公共施設の照明デザインは、どうやって作っていくんですか?

岡安 最初にプログラムの要望だけ存在しますね。富山市ガラス美術館の場合だと、図書館と美術館を入れるということがあらかじめ決まっていました。そういったプログラムに、施設の管理面も踏まえながらデザインします。例えば、電球が盗まれないように固定しなきゃいけないとか、年配の方や視覚障害の方のために段差や暗がりを無くすとか、設備として大丈夫な環境をつくらなきゃいけない。…そんなことも踏まえながら、建築家や僕らが予算の範囲内で作っていくんですよ。

————デザインする時のアイデアはどうやって考えるんですか?

岡安 たとえば住宅の照明をデザインするとして、施主が教師だったとします。その人が家にいる時間は何時くらいが多くて、その時間のうち、書斎で集中している時間がいつで、くつろぐ時間がいつで……といった事をヒアリングしたり、想像していく。さらに、建物はすべて条件が違いますから、建っている場所や、角度や、見える景色を踏まえながら、図面を見て自分の頭の中で三次元を立ち上げていく。アイデアの元になるようなインスピレーションはあんまり必要ないんですよ。その人の重要な時間を一番心地よく過ごせる環境を作ってあげることが、僕のやるべき事ですから。

————それがデザインの役割?

岡安 そうですね。僕らの仕事はアートじゃなく、どこまでいっても「デザイン」なので、相手に喜んでもらうことがすべてです。雑誌であるような「ここに間接照明を置くと素敵ですよね」みたいなのは、カッコいいかもしれないけど、たぶんデザインではなくてコーディネートの世界なんでしょうね。僕がやっていることは、それとはだいぶかけ離れている。書斎で集中できる光環境を作ろうとしたら、それほどカッコよくない普通の部屋ができるかもしれない。けれど、その普通の空間自体がデザインされたものなんです。もちろん結果的にビジュアルのカッコよさは大事なんですけど、最初からそこを目指してはいない。それよりも、相手に満足してもらうことがデザインだと思っています。

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