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武士も町人も魅せられた!江戸時代に20年かけて雪の結晶を観察した「雪華図説」がステキ

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週末から記録的な大寒波に見舞われた日本列島。沖縄本島では観測史上初めてみぞれ(雪)が観測され、奄美大島でも115年ぶりの雪を観測しました。

ところで雪の結晶って江戸時代にすでに観察されていたの、知っていますか?六角形になる雪の結晶は2つとして同じものは存在しないと言われていますが、江戸時代の日本では顕微鏡を使って雪の結晶の観察が行われていました。

雪華図説

日本で初めて観察された雪の結晶がまとめられた書物が「雪華図説」(せっかずせつ)というもので、古河藩第4代藩主であった土井利位によってまとめられました。後に続編の「続雪華図説」も出版されました。雪の結晶を「雪華」と称したセンスもとても素敵ですね。

土井利位はオランダから輸入された顕微鏡を使用して雪の結晶を観察。初めての雪の観察書ということで非常に高い評価を受けたそうです。土井利位は20年にわたり雪の結晶の観察を行い、雪華図説には86種もの結晶スケッチが収録されています。さらに続雪華図説には97種の結晶スケッチを収録。

雪華図説

雪華図説によると、当時の観察の方法は以下。(茨城県古河市公式ホームページより

雪が降りそうな寒い夜、あらかじめ黒地の布を外にさらして冷却。
舞い落ちる雪を、その布で受ける。
かたちを崩さぬよう注意して、ピンセットで取り黒い漆器の中に入れる。
吐息のかからぬよう「蘭鏡(顕微鏡)」で観察する。

現在では雪の結晶は学校で習うので誰もがその形を想像できますが、江戸時代の人たちはどれほどの驚きを持ってこの雪華図説を読んでいたのでしょうね。

現代では市販の顕微鏡で観察できるので小学生などでも自由研究のテーマにできるほど手軽に行えると思いますが、当時の研究環境の状況を考えると雪華図説のスケッチには感慨深いものがあります。

雪華図説で紹介された雪の結晶たち

雪の結晶のその完璧なまでの幾何学的な美しさはいつの時代も愛されるようで、江戸時代には雪華図説が刊行されたことで雪の結晶をモチーフとした雪華模様というものが流行しました。雪華模様は着物の模様や茶碗のデザインなどに使用されたそうで、もしかすると家紋のデザインにも採用されたりなどあったのでしょうかね。

人間が自然の美しさに魅せられるのは、昔から不変のようですね。

画像出典: 国立国会図書館デジタルコレクション

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