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原発事故を風化させたくない。「現地のいま」を撮影し続けたドキュメンタリー映画

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東日本大震災が発生してから、今年の3月で丸5年が経とうとしている。被災地の暮らしは、表面的には日常を取り戻したかのように見えるが、まだまだ問題は根深いーー。

原発事故後の“生き物たち”の存在

福島第一原発事故。被災者の心と生活に深い傷を残したままだが、被害を受けたのは決して人間だけではない。放射性物質に汚染された地域の”生き物たち”の存在がある。その健康被害は、私たちの想像以上に深刻なものだという。

こうした現状を伝えようと立ち上がったのが、映画監督であり、映像制作会社代表の岩崎雅典さん。野生動物の生態とそれを取り巻く環境をテーマに、数々のテレビ番組や記録映画を制作してきた。

長年、野生動物に近くで触れてきた岩崎さんは、放射能の影響を懸念している。高線量地域に住む生き物は、タヌキやキツネ、イノシシ、ツバメなど。そして、特に被害が深刻なのが、人間と同じ霊長類のニホンザルだ。

福島市内に棲む、10数群の群れがいるニホンザルの筋肉中から当初、数千、数万ベクレル/kgものセシウムを検出。また、白血球の数が減少しているという生物学者の報告もあった。ただ、放射線量の高い飯舘村、浪江町、南相馬市などでは、サルの調査がほとんど行われていないのが現状だという。

「知らなかった」では済まされない
未来がすぐそこに!?

岩崎さんは、原発事故が無かったかのような「風化」を危惧している。

「除染が済めばすぐにでも帰れるような情報ばかりで、帰還困難区域などは今でも線量が多い。専門家は少なくとも10年から20年は帰還が難しいと言っています。孫子の代まで惨禍が及ぶ恐ろしい現実を強く自覚してほしい」と語る。

動物の生態を追った
ドキュメンタリー映画を制作

放射性物質に汚染された地域の動物たちの健康被害を記録し、後世に伝えていこうと、ある映画制作が進行中だ。これは岩崎さんが監督を務めた「福島 生きものの記録」シリーズの第4弾。汚染地域のサルに関する詳細な記録映画は他に類をみないという。

しかし、同作はロケ費と編集・仕上げ費、完成後の広報費などが不足。現在、映画を無事完成させるための資金をクラウドファンディングサイト「READYFOR」のコチラのページで募っている。

コンテンツ提供元:READYFOR

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