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世界中で出会ったレシピやアイディアが詰まった「地球を旅するカフェ」

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Photo credit: 地球を旅するカフェ

「旅カフェ」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか? 「旅人」ばかり集まる場所を連想する人が多いでしょう。実は、このような狭い定義を超えた「旅カフェ」も存在します。高田馬場にある「地球を旅するカフェ」は、幅広く「旅」を感じられるお店です。

この斬新なデザインのカフェを手掛けるオーナーの山下夏沙さんと市川純平さんにお話を伺いました。

始まりはお風呂の中

「地球を旅するカフェ」の始まりは10年以上前に遡ります。当時学生だった山下さんが通っていた好きなカフェの雰囲気が気に入って、いつか自分もカフェをやりたいと思ったそうです。そして、お風呂の中で「地球を旅するカフェ」という名前が浮かびました。しかしすぐに店を開いたわけではなく、世界を旅してからカフェ経営に至ったのです。山下さんは、この旅によって様々な国の人から知恵やインスピレーションを受けることができました。

彼女の旅は高校時代から。アメリカに憧れていた山下さんは、まず留学することにしました。「留学先がテキサス州で、本当に何もなかったのですが、そこでアメリカへの憧れや先入観を壊し、発見が多かった。アメリカで出会った世界中の人々のおかげで自分の中で道が開かれ、『もっと旅しなきゃ』と強く感じました」と山下さんは語ります。

留学から帰国後、今度はピースボートに乗って、南半球の旅へ出ましたが、それでもワンダーラスト(「旅への渇望」)がなかなか落ち着きませんでした。次にアメリカや船旅で知り合った友達と再会するために、ヨーロッパとアジアの旅へ出ることにしました。

大学を卒業してから次に訪れたのがアフリカ。青年協力隊に入ってウガンダへ飛びましたが、現地でのボランティア活動に満足できず、一年後に帰国して日本のNGOに関わることに。そして今度は職員として改めてピースボートに参加し、東京の事務所で働いたり船の上で様々なNGOのワークショップを開いたりしながら4年間地球一周に関わる様々な仕事をし続けました。

そこで主人の市川さんとの出会いが待っていました。

タイの少数民族がつくる感動のコーヒー

当時大学生の市川さんは、部活と飲み会の繰り返しだった大学生活に飽きて、多様な生き方や価値観に出会うために旅へ。そこでピースボートに乗って、山下さんと付き合うようになって以来、二人は共に旅を続けました。かつて彼女だけの夢だったカフェが二人の夢となり、そしてあるコーヒーとの出会いをきっかけに、夢が少しずつ形になっていきます。

仕事で忙しい日々を送っていた山下さんが体調を崩し、入院して手術することになったのがきっかけで、仕事を辞めて市川さんとタイへ飛びました。そしてチェンマイでカフェ巡りをしていたら、あるコーヒーのおいしさに感動したのです。

「そのときまでコーヒーは普通に好きでしたが、そんなおいしいコーヒーに出会ったのははじめてでした。カフェのオーナーと話すと、それが彼の母が属しているタイ北部の少数民族、アカ族の小さな村で栽培されているとおしえてくれました。そこでその村に行くツアーに参加させてもらい、山奥で見たオーガニック・手積みで栽培されたコーヒー豆のストーリーに感動し、カフェを開いてAKHA AMA COFFEEを輸入することを決めたのです」。

とうとう10年前思い浮かべた「地球を旅するカフェ」開業の準備が始まりました。

体調を崩していた山下さんは食べ物がいかに自分の体と社会に影響しているかということを実感し、オーガニックやベジタリアン料理、そしてフェアートレードの食材を積極的にメニューに入れるようにしました。タイのAKHA AMA COFFEE以外にも、パレスチナのオリーブオイルやスパイス、フェアートレードのワインなどを取り扱い、生産者が大事にしているものを大事にしながらカフェを営んでいます。また、食材だけではなく、内装もオーガニックな雰囲気と手作り感にこだわり、お店の90%が無添加素材で造られています。

食べ物の裏側には、必ず物語があります。食材を育てた人の物語、料理を用意した人の物語、食器をつくった人の物語…。
「地球を旅するカフェ」で異国の空気を楽しみながら、その物語に耳を澄ませてみてはいかがですか?

聞き手・文:Letizia Guarini
Photo by: Eika Akasaki

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