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「自身最後の月9ラブストーリー」脚本家・坂元裕二がドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』に懸ける想いとは?

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1月クールの連ドラで注目度が高いフジ月9の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の1話が放送され、視聴率は11.6%だった。

民放連ドラ初主演の有村架純と高良健吾を始め、旬な若手キャストを集めた男女6人の群像劇。2010年秋から2016年春までの5年間が描かれる。脚本は25年前の月9『東京ラブストーリー』からヒットメーカーとなった坂元裕二氏。

帰国子女の奔放な女性と高校の同級生の奥ゆかしい女性との間で揺れる……といった恋愛模様を描いた『東京ラブストーリー』は平均22.9%、最高32.3%を記録し、社会現象とも呼ばれるブームになった。90年代のトレンディドラマの火付け役で、フジ月9の方向性も決定づけた。

坂元氏が月9を手掛けるのは、今回の『いつかこの恋を〜』が10本目。公式HPでは”東京の街を舞台にした本格ラブストーリー”と謳われ、ノスタルジックなタイトルとも相まって”2016年版の『東京ラブストーリー』”と紹介されることもあった。

ただ、『東京ラブストーリー』当時は23歳で、トレンディドラマの象徴的な脚本家だった坂元氏も、近年は社会問題にコミットした作品が多い。幼児虐待を扱った『Mother』(日本テレビ系)、殺人事件の被害者・加害者双方の家族を描いた『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)、現代の結婚事情を踏まえた『最高の離婚』(フジテレビ系)など。エンターテイメントとして成立はさせつつ、胸が痛くなる心情描写も少なくない。

『いつかこの恋を〜』も1話はラブストーリーというより、重苦しい展開が続いた。有村が演じる杉原音は幼い頃にシングルマザーの母親を亡くし、北海道の寂れた街で養父母に育てられた。養父に家政婦扱いされ、寝たきりの養母の介護もしながら、自分の意志と関係なく地元の名士との結婚も決められる。その結婚が破談になると、養父は音の母の遺骨をトイレに流したり……。

高良が演じる曽田練も両親を早くに亡くし、福島で農家の祖父に育てられた。祖父がだまし取られた畑を買い戻そうと上京して運送会社で働いているが、自身も人が良くて何かとだまされがち。


ネットでは「話に引き込まれて今後も観てしまいそう」「ただの楽しい恋愛ものより、ずっと観る気になる」といった賞賛派と、「暗い、地味」「月曜から鬱ドラマはキツい」「やさしい人が苦労する物語はムリ」といった否定派に二分している。

2話以降、すべてを捨てて練のトラックで上京した音の恋が、1話ではあまり出なかった4人も絡んで繰り広げられるのだろうか。しかし、他の登場人物も”偉大な父に愛憎を抱く軽薄男”や”過去を捨てて東京で華やかに生きる”など屈折がうかがえる設定で、ただの恋愛ドラマにはなりそうにない。

坂元氏は「自分にとって最後の月9ラブストーリー」と語っているが、それは恋愛も含め様々なテーマに取り組んできた集大成という意味が強いのでは。1話でも若者の貧困問題などが垣間見えた。群像劇で東日本大震災を挟む5年間を描くこともあり、単なるラブストーリーを期待するより、より深い作品と心構えして観たたほうが良さそうだ。

確かに1話から暗い雰囲気で、視聴率も伸びなかった。だが、坂元作品ではシングルマザーの過酷な人生を描いた『Woman』(日本テレビ系)も最初は「暗い」と言われながら、徐々に裏番組の人気シリーズ『ショムニ2013』(フジテレビ系)を逆転して、最終回では16.4%まで達した例もある。『いつかこの恋を〜』もいつか思い出して心に残るドラマになっていくか。今後の展開と反響が注目される。

文・斉藤貴志

■参照リンク
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』公式サイト(毎週月曜よる9時フジテレビ系列にて放送)
www.fujitv.co.jp/itsu_koi/
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』公式Twitter
https://twitter.com/itsu_koi

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