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【世界初】日本の町工場が開発した「台風」をエネルギーに変える風力発電機がスゴイ・・・

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東日本大震災とそれに伴う原発事故発生を目の当たりにした、一人の若きエンジニアが、代替エネルギーに革命をもたらす事業を展開している。彼が目をつけたのは風力。それも圧倒的なエネルギーを短期間でもたらす「台風」を利用する。

東京・下町の町工場から
世界初「台風発電」への挑戦

その人物こそが、「株式会社チャレナジー」の代表・清水敦史氏だ。東京都墨田区に拠点を置く、研究開発型のものづくりスタートアップ企業は、世界初となるプロペラのない次世代型の「風力発電機」の実用化に向けて、町工場(株式会社浜野製作所)と共同で試作機開発や実験を行っている。地熱や太陽光が生み出すエネルギー資源量と比較しても、圧倒的な量を誇るのが風力発電だ。

まずは、このグラフに注目。
赤は地熱発電、黄色は太陽光発電を示している。陸上風力だけでも太陽光の約2倍、洋上ならば約10倍近いエネルギー資源を得ることが、理論上は可能な計算になる。

そもそも風力発電といえば、大きな風車型の発電機が一般的。日本各地に設置されたプロペラがそれだ。ところが、株式会社チャレナジーによると、こうした発電機は台風による強風があだとなりプロペラが変形、折れ曲がるなどの故障の危険性があるため、台風接近時には運転を停止する必要があるのだそう。

大型の台風のエネルギーは、日本の総発電量の約50年分に相当する(国土交通省中部地方整備局調べ)というのに、エネルギー源となる台風がどれだけやって来ても、そのパワーを得ることができなかった。

プロペラのない発電機

「原因はあの大きなプロペラにある」

清水氏は、そこにイノベーションの必要性を感じた。そして、プロペラではなく、円筒を気流の中で自転させた時に発生する「マグナス効果」に着目した。

つまり、サッカーの「ブレ球」や野球の「ナックルボール」のように、空気抵抗を受けることで、回転方向に沿った空気の流れが発生し、物体の気道が曲がる効果だ。

この、マグナス効果を応用して、世界初の実用化を目指しているのが「垂直型マグナス風力発電機」。舌を噛みそうな名まえだけど、次世代風力発電のカギを握る装置だ。清水氏によれば、プロペラ式と比較しても、安全性の向上、低コスト化、静音化が期待できる。そして、理論上は大型台風等の強風下でも、発電可能だ。

台風でも「壊れない」から
台風でも「発電できる」へ

試作機での屋内テストを繰り返し、いよいよ2016年夏、沖縄県南城市でフィールドテストを実施予定。試作品はおよそ直径3メートル四方。台風を受け、発電量などのデータを得ることで、さらに大型の量産機の開発を目指す。

既存のプロペラ式風力発電機でも、台風時に壊れないものはある。が、真のエネルギーシフトを可能にするためには「発電できる」ことが、イノベーションを起こすための絶対条件。さらに、この実験を成功させ、台風の通り道に暮らす、東南アジアの無電化地域を電化することも目標のひとつだ。

クラウドファンディングサイト「Makuake」にはこんなメッセージがある。

「脱原発を模索し次の世代に持続可能な社会への道筋を示すことは、私たちの世代の責務です」。

「目標金額に達しない場合でも、台風発電の実証実験は実施します」。

下町から世界へ、町工場の挑戦はまだ始まったばかりだ。

Licensed material used with permission by Makuake

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