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ドロンズ石本 儲け0でも飲食店続ける独自の「経営論」語る

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『進め!電波少年』(日本テレビ系)で、猿岩石に続いて「南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイクの旅」で注目を集めたドロンズ石本(42才)。芸人として活動を続ける一方で、飲食店のオーナーの顔を持つ石本が、 独自の“経営論”について語った。

――最近、力を入れている活動を教えてください。

石本:食レポが多いので、食べる仕事が増えてきましたね。それと『現代狂言X』の舞台稽古をしています。本番は今年2月からで、ウッチャンナンチャンの南原(清隆)さんや野村万蔵先生と共演します。あとは、恵比寿で開業した『馬肉屋たけし』が昨年12月で9周年を迎えました。

――ブログで見ましたが、お店では生ビール10円とか馬焼肉セット90%引きをやっている日もありますよね

石本:その日は赤字ですね。来ていただいた方のおかげで続いているので、“ありがとうございます”という無料ライブみたいなものです。

――従業員には、後輩芸人もいるそうですね。

石本:芸人だけじゃなくて、舞台女優、ダンサー、歌手など、12、13人います。今、人気のイケメン俳優・永岡佑君も働いていたんですよ。売れたらうちを宣伝してね、と言っておいたんですけど、全くうちの話をしてくれない(笑い)。でも、そうやって有名になってくれると嬉しいですね。

――芸人さんや俳優さんばかりが従業員だと、急な仕事が入ってお店に出られないなんてこともあるんじゃないですか?

石本:あります。そういうときは従業員同士で調整してくれって言ってあります。どうしても調整できないときはしょうがないので、その日にはいれる従業員だけで何とかします。だから、ぜんぜん人数が足りないときもある。店長によく泣きつかれますよ。

 そういうときは、お客さんに素直に言っているんです。「今日は人手が足りなくて、接客も食事も遅くなってしまいます。申し訳ありません。それでも宜しければぜひお願いします」と。そうしたら帰ってしまう方もいますし、それでもいいよという方は、案外、常連さんになってくれたりする。

――お店も大事なのに、そこまで従業員の芸能の仕事を優先するのはなぜですか?

石本:ぼくも売れない時代、すぐにアルバイトをクビになっていたんです。突然オーディションが入ったり、ライブが入ったり、先輩に急に誘われて飲みに行かなきゃいけない、ということもある。それで「すみません。今日は休ませてください」って何度も。くだらなく聞こえるかもしれないけど、下積みの芸人ってチャンスをつかもうと必死なんです。そういうことを繰り返すと、お店側としては当てにならないですからね。どうしても、クビになっちゃう芸人って多いんですよ。

――石本さん自身も苦労してきたから、従業員に対して“救済”の気持ちがあるんですね。

石本:そうですね。ぼくの場合、そんななかでも、助けてくれた居酒屋の店長さんがいたんです。20才くらいの時にアルバイトしていて「イシモッチャンが頑張っているのを、何で俺らがつぶさなきゃいけないの。バイトは来たいときに来ればいいよ」と言ってくれて。自分が店を開いたときはそんなことができる人になりたいって思っていたんです。

――お店では接客の指導は石本さんがしているのでしょうか?

石本:全部ぼくです。わからない時は誰かに聞いてメモしろとか言ってます。名札には、みんな「役者」とか「芸人」と書かせてます。そうすると「頑張ってるね」「今度ライブがあるなら行ってあげるよ」って言ってくださるお客さんもいて。ちょっとしたフックですけど、会話のきっかけになるかもしれない。そんなことも大事だよって教えてます。

 でもお客さんに申し訳ないと思う時もあるんです。接待で上司や取引先の偉い人と来て、「芸人」って書いてあったら、正直、そんなものを求めてないってときもあるじゃないですか。それはもう、申し訳ないと思いながら。そういうのを踏まえての、割引とか生ビール10円のサービスなんですよね。

――石本さんのカラーがよく出たお店なんですね。ほかにもそういうものはありますか?

石本:例えば、メニューには写真も料理説明も載せていないんです。そうすると、「このメニューは何ですか?」「これは〇〇です」って、お客さんと従業員のコミュニケーションに繋がりますよね。だから、“わかりにくいメニュー”は戦略なんです(笑い)。

――お客さんとのコミュニケーションを大事にしてるんですね。石本さんは、お店とタレント業のウエイトは、どれくらいの割合ですか?

石本:ウエイトじゃないけど、両方本気でやってますよ。東京にいる時はだいたいお店に行きます。ぼくがお店にいるときは、接客もしてるし、料理もしますよ。

 最近『HERO THE TV』(フジテレビ系)で、木村拓哉さんと松たか子さんが店に来てくれたんですよ。すごいと思ったのが、それから予約が殺到して、木村さんが座った席だけ、2か月先まで予約がいっぱいなんです(笑い)。木村さんはラジオでお店の名前をさりげなく言ってくれたり、すごく気遣いのできる方で、かっこいいなって思いますね。

――お客さんに、ヒッチハイクの旅はどうだったんですか?って聞かれませんか?

石本:いっぱい聞かれますよ。数えたら、2万回超えてると思います(笑い)。

――お店と芸人、収入はどっちが多いのでしょう?

石本:お店は儲けゼロです。原価が高すぎて、儲けられないんです。社員の給料、アルバイトの給料、家賃、お肉代、年間通して納税して、おしまい。でもお店に来てもらって、「美味しい、やっぱり石本くんの舌はすごいね」と言われるのが嬉しいんです、単純に。

 お店もライブ会場みたいな感じで、お客さんと1対1だと思ってます。「『白い雲のように』歌ってよ」」「一発ギャグやってよ」「面白いこと喋ってよ」って、お客さんはぼくに言いたくなるじゃないですか。その場の空気で、やった方が面白いなと思ったらやりますよ。そういう臨機応変の対応力がつきました。

――タレントの仕事にも生きているんですね。

石本:そう思います。正直、嫌なことを言われることもないわけじゃないんですよ。誰もが、自分の嫌なことは言われたくないじゃないですか。でも、それにどう受け答えるかを常に意識するのが大事です。従業員にもいつもそう言っていますね。

【ドロンズ石本】
1973年10月11日生まれ。広島県出身。1995年に大島直也と『D.R.U.G(ドラッグ)』を結成し、翌年『ドロンズ』に改名。1997年に『進め!電波少年』(日本テレビ系)でヒッチハイクの旅に挑戦し、一躍有名になる。2003年にコンビ解散。その後、タレント、リポーター、俳優として活躍。2007年より馬肉専門店『馬肉屋たけし』をオープンし、経営者としての顔も持つ。

撮影■田中麻以


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