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「あと1発の事故は絶対に起こしてはいけない」 孫正義×堀義人 対談全文書き起こし(8)

 同じように、LEDの電気に置き換えるというのを、たとえば「3年以内に置き換えましょう」、「5年以内に置き換えましょう」と。そうすると電気が大幅に消費電力が減る。しかも、罰則だけでなく、エコポイント。それこそ今までエコポイントはいろんなものにむやみやたらについていたような気がするけど、今回は「節電エコポイント」ということで、節電ということに重点をおいたエコポイント制度をすれば、景気の浮揚にもむしろ役立つかもしれない。僕は「いまそれをやれ」と断言しているのではなくて、たとえばそういう検討で、単なる根性論でない、論理的な、科学的な節電もできるかもねということを言っている。

: それは賛成です。LEDも含めた家庭用も含めた節電については。日本はそもそも、アメリカの3分の1しか電力を使っていませんから。そう考えた場合に、電力量が実に少ない中において、物凄い省電力、あるいは省エネルギーの生活を送っているというのが日本だと思います。そういった意味で、個人部門はいいんですが、産業部門の節電というのはコストが伴う。簡単ではないし、多くの場合には命令を下してはいけないと思うんですね。そういったことにおいて、安定供給が重要であって、孫さんはそれが原発の事故のせいじゃないかとおっしゃいますが、それを乗り越えたうえで、しっかりと安定、供給を考えていかないと、将来に禍根を残していくことになっていく。

: 企業が原発の事故のせいで節電を迫られた結果、25%本当に出荷が落ちていますか? これは僕は初耳で、25%も本当に出荷が落ちていれば、GDPはもっと急激に下がっているはず。

掘: 僕が聞いたのは、自動車会社1社で・・・。

: 1社の事例の、ちょっとオーバーな話かもしれない。

: そうかもしれない。

: それはむしろ、ぜひチェックしていただきたい。25%も節電が理由で出荷が落ちているのか、と。円高が理由でちょっと落ちたというのはあるのかもしれない。でも節電が理由で落ちたというよりは、節電の結果、電気代の原価はむしろ下がっているんじゃないか。直接的な負担は。ですから、節電の結果、電気代が少し、10%上がった。だけど、むしろ22%節電できているから、電力にかかわるコストはむしろ下がっている可能性がある。そういうことも含めて、ぜひ再チェックしていただきたい。

: もちろん。15%削減命令が出ているのは、東電管内だけです、現時点においては。今後どういう形になるか分からないですが、関電管内あるいは九電管内がどうなっていくか。それは節電をすることによってできているじゃないかということを、簡単におっしゃらずに、それには物凄いコストがかかっていて、代償を払っているんだということを、各自に認識していただきたいと思います。当然、人命も大事ですから、それを含めて考えていきたいと思います。

■「3時間18分! まさに『トコトン議論』」

「とにかく人命だけは取り返しがつかない」

: いろんな数値は今からそれぞれ、さまざまに検証すればいい。だけど、あとでゆっくり検証してもいいけど、とにかく人命だけは取り返しがつかない。このことについては、慎重の上に慎重を期してほしい。両方の説があったら、より慎重なほうをむしろ今は取ったほうがベターだと、僕は心底思っている。だから、そう信じているから、僕はただ「反対」「反対」と言っているんじゃなくて、せめて解決策、具体的な代替案を示しながら、なおかつ、こうやって時間を費やしながら、お金も費やしながら、金銭的見返りは少なくとも40年間、利益が入っても1円もいりません。少なくとも僕が生きている間は配当をとらないでくれということを、いま僕はうちの委員会の中では議論している。

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