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「あと1発の事故は絶対に起こしてはいけない」 孫正義×堀義人 対談全文書き起こし(8)

: それが本当に社会貢献かも僕はわからない。それでその結果、その経済的には貧しい国で「こっちのほうが安いからこっちでいこう」と(いうように)、そもそも経済的に苦しい国が、本当に十分安全な運用をできる余力があるのかどうかも僕にはわからない。

 万が一、そこで事故が起きたときに、すみやかに適切な処理がその国のマネージメントでやるのかも僕にはわからない。それでもし、万が一事故が起きたときに、今まで社会貢献のつもりで立派に高い志でやったけれども、結果40年のものが水の泡になるくらいの大きな事故になったと(いうことがあるかもしれない)。社会貢献のつもりで経済的に苦しい国にこれを輸出しました。でも結果、何十年か先にその国の人々に恨まれるかもしれない。だからそれについては、本当に社会貢献かどうかも僕にはわからないというのが僕の正直な気持ちです。少なくとも彼らには最終処理の手段すら提供できていない。我々だって最終処理の手段を持っていない。

■「もんじゅもプルサーマルもまだ問題だらけ」

「使用済み燃料の最終処理とCO2の排出、どちらがいいか」

: また議論が戻ってしまいますが、最終処理に関して言うと、CO2の排出とどちらがいいかという天秤。それは200万倍の排出をするということですから、どっちがいいかという議論になってくるわけであって、一方では最終処理の方向性は見えているわけで。現時点で無いわけではない。一方では使用済み核燃料をまた燃やすことができる。それはテクノロジーの進化だと思うんですよね。

: それはプルサーマルのことを言っているのか。

: プルサーマルとは違います。

: (高速増殖原型炉)「もんじゅ」のことを言っているのか。

: 違います。

: 「もんじゅ」だってプルサーマルだってまだ問題だらけだというのが僕の認識。

: この「もんじゅ」の問題も、当事者から話を聞くとナトリウム事故が起こっても海外ではあんなに10年間も止まらないですよ。それは多くの人たちが、「それが問題だ問題だ」と騒ぐことによって大きな問題になってしまっていることが僕の見解。

: それは僕にもわからない。それはどっちが正しいかわからない。少なくとも海外では「もんじゅ」的な方式はみんなもう諦めて「止めた」と。

: いや、そんなことはない。現時点でロシアで、(「もんじゅ」と)高速増殖炉は動いていまして。地域に対して電力を共有しています。

: 少なくともアメリカだなんだというところは、その研究開発を止めたというのが僕の認識。ロシアがどういう方針でどうやってるか、僕にはわかりません。もう一回確認しますと、少なくとも日本の東芝だ日立だというのがガンガン海外に輸出していきたいと。これに対してもう少しよく安全性だ、最終処理だというのを検討したらどうですか、ということについて、その議論がけしからん議論だと僕は思わない。その議論はそれはそれでしっかりしながら、少なくとも十分に反省してというのが今日の冒頭にもあったけど、十分に反省するならば、自分がまだ解決していないものを人に売りつけることに対してどうなのか。そういうことが僕にはわからないということです。

: 最終処理に関して、すでに法律もできていて地層に関する研究もすでに行われています。

: でもまだできていないじゃない。研究はしているけど、できていないじゃない。

: まだできていないです。

: できていないのが事実で、できてからその点については解決しましたというなら、まだ僕は聞く耳を持つと。できていないのに「まだ大丈夫だ」「もう大丈夫だ」ということで、無軌道にどんどん増やすということについては、まだ議論が僕は必要だと思う。

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