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人と社会に寄り添うロボットを。「IoT手押し車」は日本の介護現場を変えていけるか?

「デジタルネイティブ」という言葉がある。「ITやネットに慣れ親しんで育った世代」を指す言葉だ。次々と生まれるガジェットやWebサービスも、この層をターゲットにしたものが多いだろう。しかし、この市場の在り方に疑問を投げかける企業が大阪にある。ロボティクス技術を活用したヘルスケア事業を展開する「RT.WORKS」だ。

同社の開発した手押し車「ロボットアシストウォーカー RT.1」が今注目を集めている――というのも、従来の電動アシスト付手押し車とは違い、SIM対応機能やクラウド管理による健康サポート機能が搭載されているのだ。 12月に東京ビッグサイトで開催された「2015国際ロボット展」にて、社長の河野 誠氏に自身が思い描くロボットとの未来を聞いた。

ただの「電動アシスト」ではない、徹底して安全を追求したハイテク手押し車

――今回出展した「ロボットアシストウォーカー RT.1」ですが、開発に至った経緯はどういったものだったんでしょう?

日本の平均寿命は今や80歳を超えていますが、健康寿命はというと70歳ちょっとで、そのあいだの数年間は介護が必要になるわけです。介護問題がこれほどまでに大きな問題として取り上げられている現状を、健康寿命を延ばすことで解決したいというのがその理由です。

――なるほど。補助付きの手押し車といってもいろいろな機能が付いているようですが、具体的にはどんな機能があるんでしょうか。

歩行サポートに関してはハンドルのグリップに『静電センサー』、根元に『ポジションセンサー』、本体にはタイヤの『ジャイロセンサー」や『温度計』『電流計』があります。

――歩行サポートだけでもそんなにあるんですね! それぞれ、どういった使用を想定した機能なんですか?

たとえば、利用者が片手だけでハンドルを握っていると、どちらかに傾いて転んでしまう原因になります。それをグリップの静電センサーで認識し、タイヤに適度なブレーキがかかるようにしていたり、ポジションセンサーで前後にかかる重さを判定して、左右への方向転換がしやすいようにサポートしたり、という感じです。

ジャイロセンサーは傾斜に対応してタイヤの回転を調整できるようにしていますし、温度計に関してはバッテリーの温度を、電流計はGPSと組み合わせてタイヤが滑っていないかを測定できるようになっています。

――電動アシストという範疇を超えて、徹底的にユーザーの安全を意識してるんですね。

基本的に高齢者の方が使うので、そこは徹底していましたね。そのために自動車試験場での試験や一般社団法人日本福祉用具評価センター(JASPEC)の基準をクリアしたり、国際基準であるISOを取得したりと、厳しく検証してきました。なかなか大変でしたが(笑)。

「SIM対応機能」は介護現場を変え、そして「予防医学」を目指す

――従来の製品にはない機能が満載ですが、なんといっても注目すべきは「SIMカード」に対応した、いわゆるIoT(モノのインターネット)製品であるという点ですよね。これはどういったことを目的としているんですか?

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