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全員がハッピーになる完璧な解決策!バスで出会った老婦人の機転と思いやりに感謝した出来事

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生後10か月頃、私は息子を認可外保育園に預けることにした。

居住していた地区は保育園激戦区で、認可保育園は「絶対に無理だろう」と区役所職員に言われていたし、申し込んでいた認証保育園も全く引っかからない状況だった。

家から少し離れた場所にある認可外保育園に慌てて電話してみたところ「ギリギリ入れます」とのことだったので,そこに決めた。

保育園は家からコミュニティバスで20分ほどのところにあった。

15分に1本のその小さなバスは、毎朝お年寄りと通勤する勤め人でそれなりに混み合っていたのだが、雨の日は特に混雑した。

普段は歩いている人々もバスを利用するようになるからだ。

息子を抱っこし、雨具と大量の荷物を抱えて混雑したバスに乗るのは骨が折れる。

足元がおぼつかないし、両手が完全に塞がっているので吊革につかまることもできず、不安定な状態で必死に足を踏ん張らないといけない。

全席優先席をうたっているコミュニティバスではあるが、通勤客に席を譲られることはほとんどなく、申し出てくださるのはお年寄りばかり。

とはいえ、お年寄りには座っていていただきたいので、せっかくの申し出も丁重に辞退することが多かった。

そんなある日、ギュウギュウに混み合ったバスに乗り込んだ我々親子。

もう抱っこ紐に収まるサイズではなくなっていた2歳近い息子は、「抱っこ抱っこ」と騒いでいる。

困ったなあと思いながらも、片手に息子、片手に大量の荷物と傘を持って踏ん張っていたところ、目の前にいた老婦人がこうおっしゃった。

「こちらにいらっしゃる?」

今回も辞退しようと目線をあげたその先に指し示されていたのは、彼女の膝。

ご婦人は息子を膝の上に抱っこしてあげると申し出ていたのだ。

一瞬「嫌がって泣いたらどうしよう」と思ったものの、息子もまんざらでもない様子だったのでお言葉に甘えることにした。

ご婦人の膝の上で少し緊張しながらもおとなしく座っている息子。

「ひさしぶりに赤ちゃん抱っこしたわ~」と、とても嬉しそうなご婦人。

息子の抱っこから解放されてしっかりと吊革をつかまる私。

そして、息子の愚図りがおさまり、静けさを取り戻した車内。

全員がハッピーになる完璧な解決策だった。私は心から感謝し、そして感動した。

その後も、同じ申し出をしてくださる老婦人に2回出会った。

将来おばあさんになったとき、私もチャンスがあれば困っているお母さんに同じことをしてあげたい。

私が密かに思っている、ささやかな夢だ。

著者:ピロ

元イベントプロデューサー。夫の転勤を期に今春より初めての主婦生活&初めての関西生活に突入。趣味は舞台鑑賞・映画鑑賞・読書・旅行。大好きな文章を書きながら、世の中で最も苦手だった家事に精力的に挑戦中。最近、息子の好物が「たこやき」になりました。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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