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【インタビュー】デイジー・リドリー、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のレイ役を語る

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観客は、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)やレイア姫(キャリー・フィッシャー)、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)が30年ぶりに再会するのを観るために、映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の劇場へ押しかけた。しかし、観客は、楽観的で希望にあふれ勇敢で、ルーク・スカイウォーカー(そして、拡大解釈をすると我々全て)と同じく無邪気な好奇心を持ち、思いもよらなかった“新たなる希望”の始まりとなる英雄の旅へと進んでいく、デイジー・リドリー演じるレイのファンになって映画館を後にすることになるだろう。

我々が初めてレイと出会うのは、惑星ジャクーの砂漠の地だ。そこは、レイが5歳の時に両親に捨てられた場所であり、そしてこの地で、ジョン・ボイエガ演じるフィンと、人気をさらう新型ドロイドのBB-8とすぐに重要な冒険に引き込まれることになる。本紙ヴァラエティは、映画『スター・ウォーズ』の世界に加わるという現実離れした体験や、J・J・エイブラムス監督が、ハリソン・フォードの近くでは“おたく少年”に変わるのを目にしたこと、スピンオフ作品『Rogue One: A Star Wars Story(原題)』に出演するフェリシティ・ジョーンズと会い夢中になったことなどについて、リドリーに語ってもらった。

レイというキャラクターを演じるにあたり、最も共感した部分はどこですか?

希望に満ち溢れているところ。それがオーディションに合格できた理由のひとつだと思う。それが私がずっと思い描いてきたことで、正気ではない何かを感じていたのだとしても、私の心の中には出来るはずだと思える何かがあった。たとえ私が、疑念と不安な気持ちでいっぱいだったとしても。だから、おそらくそこが共感できる部分だと思う。レイは、私よりもずっと希望に満ち溢れていて勇敢だと思う。あんなにも長い間一人ぼっちでいた女性が、起こる出来事に対して心を開き、冒険への旅が始まり、そして新しい関係が始まることは本当に素晴らしいことだと思う。

レイというキャラクターを作り上げていく上での共同作業はどのようなものでしたか。細かく設定は決まっていましたか?それともエイブラムス監督と協力しながら作り上げていったのですか?

レイというキャラクターは、当初役作りを初めた頃から変化して、穏やかな人物になった。そうしようと言ったのは恐らく私だと思うのだけど、米国人は私を理解していない傾向があって、その部分を補うために話し方をゆっくりにしたり、全ての物腰を実際の私よりも穏やかにした。そういった試みは上手く行って、自分でも「ああ、これってクールじゃない。私じゃないみたい」って驚いた。でもこれは間違いなくJJとの共同作業のおかげだと思う。脚本が素晴らしいのは一目瞭然で、私は何もする必要は無かった。でもJJは素晴らしく協力的だった。私達は毎日通し稽古をしていて、そこでどう感じたかによって物事は変わっていく。私たちは物事を調整し、意見が一致しているかを確認するために徹底的に話し合った。ハリソンとJJに一緒に会えたことはびっくりするような素晴らしい体験だった。だって、JJは本当にオタク少年みたいで、JJは、「もう最高!」みたいな感じになってしまって、そして彼らは明らかに徹底的に話し合っていた。私は女優としてはまだまだ未熟で、だからハリソンのように俳優としてキャリアを積んで来た人に会い、働き方や物事を上手く進めていくのを見れたことは本当に素晴らしかった。

演じる前にもらった最も良いアドバイスは?

サイモン・ペグにメールした時、ペグが、エピソード4でハン・ソロが言っていたみたいに、「これから楽しくなるよ」と書いてきたの。その考え方はとても良いと思った。だって、私は今までずっと何百万という人に「君の人生はこれから変わっていく。その準備は出来ている?」って言われてきたから。この言葉は「大丈夫だ。うまくいくよ」ってことだと思う。だから私は、この時間をただ通過するのではなく、楽しみ、あの時にどう感じていたかをきちんと覚えている。なぜなら、最初にこの役が決まったとき、私は別の飛行機の中にいるような……何ケ月も心ここにあらずと言った感じだった。だから、ようやく正気に戻り心をしっかりと持たなくては、と思った。

それはとても非現実的な出来事ですね。注意しないと…

ええ、観察していて居心地の良いものではなかった。映画は素晴らしかったけれど、私のパフォーマンスはそうではなかった。

雑誌の表紙を飾ったり、自分のキャラクターがフィギュアになることについてはどう思いましたか?そのことを楽しめるようになりましたか?

おかしな感じだった。フィギュアはカッコいいし、雑誌の仕事も楽しかった。だって自分が載るんだもの。ファンが素晴らしいのは言うまでもないことで、彼らはすごく興奮していた。だけど私はレイではないし、でもその違いは人から見たらわからないこと。だから、私が私らしくいられて……より魅力的なバージョンのほうの私で、明らかに……みんながいつもの私よりも素敵に見えるようにしてくれて、それは素敵なことだった。そして、インタビューの時もみんなとても親切だった。出来上がった記事を読んで「あら、良い感じに書かれている」と思った。作品の中で、レイは若い女性のお手本のようなものだから。私が体現しようとした、JJが作り上げたレイのストーリーとキャラクターは素晴らしいものを表現していて、その組み合わせは私にもレイにも素晴らしいものだった。

レイというキャラクターから学んだこと、もしくは日常生活でレイの役柄を取り入れようとしたことはありますか?

あえて言うとしたら、柔らかさ。私はそんなに小難しい人間ではないけれど、レイと比べたらそう見えるかも……。後は、常にレイがクールに見えるように気をつけたつもり。

レイがフィンと出会ったら、レイはフィンに何を一番感謝したと思いますか?

BB-8はレイにとって初めての友達で、その関係は素晴らしいものだった。そして次にフィンと出会い……レイはこれまでの人生で、誰かと関わりを持つことなんて1度もなかった。だから、1人の人間として話し合える相手というだけではなく、同じくらいの年齢でかつ2人とも何かを探し求めていて、そしてそんな2人が出会えることはすごく楽しいことだと思うし、2人は素晴らしい組み合わせだと思う。フィンは、私やジョン(・ボイエガ)に似て自信家で……そう、かなりの自信家で、役立つし心の支えになる人だと思う。そしてフィンは勇敢で正しいことをやろうとする。そして、フィンはレイのために危険を冒す。そんな人は今までレイの周りにはいなかった。

撮影初日はどうでしたか?

初日はアブダビで、信じられないくらいに猛烈に暑い日だった。目の前にはスピーダーがあって、不思議な生き物がいて、広大な砂漠が広がっていた。それは驚くほど果てしなく広くて見るからに恐ろしかった。でも、私たちは物事を再構築しようとしていて、何も飾り立てる必要はなかった。なぜなら、それは私たちのすぐ目の前にあったから。だからそれは本当に驚くような体験だった。

撮影の最終日はどうでしたか?

もう本当に、目が腫れるほど泣いた。ハリソンは私を抱きしめてくれて、そしてハリソンは、言うまでも無いけど見事なスピーチをしていた。そして、あの日私たちはみんなで抱き合った。それから私はスプリンター・ユニットの追加撮影をしなければならなかったので、私は2回抱擁を交わしたの。私はみんなのことが本当に大好きで、みんなさよならを言うことが、特にカメラマンのコリンにお別れの言葉を言うことが本当に辛かった。コリンにさよならを言ったときの事を覚えている。それは本当に親密で、コリンは6ケ月もの間ずっとカメラ越しに私たちを見てくれていて、その関係は信じられないくらいに素晴らしいものだった。

撮影の過程で、何か自分が新しく生まれ変わったようなメリットはありましたか?

怯えなくなったと思う。私は完全に怯えていた。だって私は映画の中では若い女の子だったから。だけど、この世界に関しては、私は怯ることはなかった。なぜなら、私は『スター・ウォーズ』の世界がどれだけ遠く離れているのかを知らなかったから。私は明らかに、この世界ではたった一人の私なの(笑)。私は型にはまろうとはしなかったし、「私はハンです、私はレイアです、私はルークです。これでいいんですよね?」という感じでもなかった。「私はレイであり、ただ自分が出来ることをやるだけ。この場面で正しいと思うことをやるだけ」と思っていた。そしてそう考えることがとてもメリットになったと思う。なぜなら、もしそうでなかったら、物事は全く違う風になっていたと思うから。みんなが今回の映画を見た後に、エピソード8で再びみんなの前に戻ってくるのが楽しみ。みんなが私達が次の作品の撮影に入る前に映画を見てくれることが嬉しい。なぜって、それはある種の……採点ではないかもしれないけれど一種の指針となるものだから。それはとても異なる体験になると思う。

みんながどういう反応をするかは考えないのですか?

分からない。なぜなら、たとえ他の要素が加わったとしても、私はその経験をしたことがその時とても楽しかったから。私はもう一番最初のときみたいにビクビクと怖がったりしていない。だからちょっとやそっとのことがあっても、簡単に帳尻を合わせることができるはず。たとえ『エピソード7』を見た人が私に対する期待を高めたとしてもね。そう望んでいる。

『エピソード8』の脚本はもう読みましたか?

とても素晴らしかった。だけどまず『エピソード7』を見て、それから『エピソード8』の話をしましょう(笑)。

あなたがお手本にする俳優は誰ですか?

ジュリア・ロバーツはずっと好き。他にはメリル・ストリープ。昔、彼女が出演した『クレイマー、クレイマー』や『ディア・ハンター』が好きだった。後は、キャリー・マリガン、フェリシティ・ジョーンズも大好き。『Rogue One(原題)』のセットを見に行ったときに、私は、「どうしよう、あなたが大好き」と言うような感じだった。彼女はとても小さくてエレガントで、本当にすごく小さいの。みんなが思っているよりも遥かに小さくて、みんな「ああ、どちらかと言えば大きいわね」と言った感じ。他には?間違いなく皆が大好きな偉大なる英国女優、セリア・イムリー。

いつか演じてみたい役はありますか?

映画『シカゴ』のロキシー役。レニー・ゼルウィガーが素晴らしかったのは言うまでもないけれど、それはそれとして、もし『シカゴ』が再び上映されるのならやってみたいと思っているの。

あなたは、ツイッターでオスカー・アイザックとのデュエットを披露して、シンガーとしての才能を証明してくれましたね。

『スター・ウォーズ』に関するツイッターでの質問で、数日前に少しデュエットした。彼ったら「よし、これをやろう」って言って、私はこう言ったの。「オスカー、あなたと一緒には歌えない。あなたはルーウィン・デイヴィス (オスカーが出演した映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』で演じたフォーク歌手の名前)じゃない。私には無理」って(笑)。でも歌うことは楽しかった。

次はブロードウェイかロンドンのウェスト・エンドの『シカゴ』でやるべきですね

そんな、考えただけでも恐ろしい、だけど、ものすごくワクワクする。

多くの熱狂的なファンが、映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の秘密について説を述べていますが、それを聞いて実際に予想と近いなと思うものはありますか?

あまりないと思う。クレイジーなものはクレイジーだし。だけどカイロ・レンがルークだって言うのは、私からすると「それは意味がない」と思う。他にもファンの説として、私たちが『スター・ウォーズ』のスピンオフをやるというものがあったけれど、それはJJが明確に否定した。どのように物語が展開するのかを分かっていて、その推理を聞いてファンの言っていることがかけ離れているのは少し面白かった。

今回の経験の中で、特に際立って印象に残っていることはありますか?

いいえ、この2年間は本当に素晴らしかった……まず第一に、オーディションが始まってから2年という月日が経っていることが信じられないし、その時間をみんなで共有してきたことは言うまでもなく、その間には色々なことがあった。人生は続いていくし、そしてそこには『スター・ウォーズ』も共にある。本当に信じられないくらいに素晴らしい時間だった。こんなにも私の事を気にかけてくれる人たちと一緒に時間を過ごすことが出来て、本当にラッキーだと思っている。特にバッド・ロボット・プロダクションのメンバーや、メリアン・ブランドンやメアリー・ジョー・マーキーをはじめとする編集チームは本当に素晴らしかったし、ベンやバーキー、そして映画に関わる全ての人々、みんなが本当に素晴らしかった。こんな素晴らしい人たちと一緒に時間を過ごし、前は分からなかった自分の中の何かを認めてくれる人たちと一緒に仕事をすることができて、そして励ましてくれて、気づかなかった何かを引き出してくれることは、本当に最高なことだと思う。

この映画がはじまり、自分は変わったと思いますか?

自分の発言に重みが出るようになったのは間違いないと思う。おかしいんだけど、今までより少し良い暮らしができるようになったから、ボイス・トレーニングをしてもらったことがあって、その時に、私は会話の最後や、何か感情が高まっている時に声を発しなくなるということがよくあるとコーチに言われたの。なぜならずっと、私は自分の発言には重みがないし言っても無駄だと思ってきたから。だけどもうそんな考え方は辞めたの。そうしたら素敵な事に、人々が一人の人間として、きちんと評価してくれて、自分の個性が素晴らしいと思えるようになったの。私は今も自分がどういう人間であるかを学んでいるし、自分の能力を試している。でも、気にかけてくれる人々に囲まれていて、本当に自分は幸せだと思う。

映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、12月18日より公開中だ。

このインタビューは、文章を明快にするために少し編集・要約を加えている。

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