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ツイッター組長「破滅するなら、全部ぶちまけてやろうと」

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 匿名のツイッターで山口組分裂騒動の内部情報をつぶやき続ける「組長」なる人物。正体をめぐって憶測飛び交うツイッター組長にフリーライターの鈴木智彦氏が接触、メディア初の対面インタビューに成功した。鈴木氏は実際に会って「本物」であることを確信したという。鈴木氏がレポートする。

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 ツイッターを再開した「組長」は、内部情報のみならず、「結局、信じられるのは自分しかいない」「それが極道の世界です」など、自らの苦悩も明け透けに投稿した。140文字の中に隠しきれない葛藤が映し出されていた。3万人に迫るほど爆発的にフォロワー数が増えたのは、そこにひとりの人間のドラマがあったからだろう。

 山口組の分裂には、人事と金の問題があったと言われている。神戸側に参加した人間の一部にも、金の問題があったと囁かれている。当事者だった「組長」はそこをどうみていたのだろう。以下は、現在は引退した「組長」の発言である。

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 最初はとんでもないことになったと驚愕するしかなかったです。山口組の人間にも、まったく想定外の事態です。Twitterを分裂に使おうなんて考えたことはなかった。どうせ破滅するなら、全部ぶちまけてやろうという気分でした。

 今回、分裂に至った原因のひとつに金の問題がある。直参の人らの問題だけではない。実は若い衆の間に格差が広がっていて、それが不満に繋がっている。富の再配分を考えないと、これからの組織は成り立たないと感じています。

 ちょっと前まで、親分には子供を食わせる義務がありました。だから一家と呼んだわけです。小僧はショバ代を集めたり、博奕場の下足番をやったりして煙草銭をもらって、飯は事務所で食べられて、兄ぃから小遣いもらって暮らすことができた。ところが人数が増えて顔が見えなくなると、フランチャイズみたいに下から金を吸い上げるシステムに変わってしまった。

 一握りの人をのぞけば、山口組の直参の人らはあまりシノギの金を持っていません。有名になりすぎて身動きが取りにくいわけです。本当に金を持っているのは枝(下部組織)の若い子です。ヤクザ氷河期でも、こっそり儲けてるヤツはいるんです。でもそれは黙ってる。六本木に遊びに行くときはベントレーでも、事務所にカローラで行きます。事務所には2、3万をポケットに突っ込んで出掛けるけど、家に帰れば何億もキャッシュがあるわけです。

 でもそれを親分に明かせば収奪される。だから組織に隠している。そして、金持ってるヤツは組織のことを考えていない。いつ辞めてもいいから。逆にどうやって辞めるかだから。

 本来は親分らが、ばんばん稼いでるヤツから金を取るんじゃなくて、知恵を貸してくれよと頼めばいいんです。俺たちが生き残るためにと、若い衆に対して頭を下げればいいんです。ヤクザの本分の話じゃないんだから、頭を下げても親分の威厳は失われない。

 山口組には万を超す組員がいる。その中にはノウハウを持っている人間がいます。組織的に富を蓄えるシステムを考え、それを再配分する。みんなが食えるようになれば、争いもなくなって生き残れると思うんです。そういうことをなぜ考えないのか。もどかしい。

 若い衆から金を取るのを止める。具体的には会費を中止するくらいの覚悟で臨まないと、これからの時代、組織の存続は無理だと思う。そもそも子供から金を取る親がいますか?

(文/鈴木智彦)

※週刊ポスト2016年1月1・8日号


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