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「子どもな男子と大人な女子」この差はどこで生まれるか?

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男児に比べて女児は精神的な成長が早い?

厚労省は昨年、13歳になった子ども約3万人の中で「悩みや不安がある」と答えた女児が男児よりも多かったとの調査結果を発表しました。これを受け、厚労省担当者は「男児に比べ女児は精神的な成長が早いのではないか」との見解を示しています。

朝の中学生の登校風景を見てみてください。特に中学1年生、女子に比べて男子の幼さが見た目だけでもよく分かります。さらに、子どもたちへのカウンセリング、体験活動と実際に子どもたちとの触れ合いの中では、身体的な「見た目」だけではなく、会話の内容や遊び方など精神的な差の方が大きいと感じます。

精神的な差が早いと、男子と女子では抱える「悩み」や「不安」の内容も違ってきます。この差は、なぜ生まれるのでしょう。身体的な成長では、子どもから大人になる過程の第2次性徴期と呼ばれる時期は平均で男子が11歳半、女子は10歳と言われています。もちろんこれも関係しているのでしょうが、それに加えて差を生む要因は、他にもあるのではないかと考えられます。

成長に欠かせない憧れの対象に男女差が

一つは、幼いころの遊び方です。幼い子どもの遊びと言えば「ごっこ」遊びです。男子が戦隊もののヒーローになりきって「ヤー!トー!〇〇ビーム!」と空想の世界に浸る中、女子は母親や先生になりきって「ご飯作るね〜。眠りましょうね〜。」と正反対。幼いころにいくら力んでも残念ながら大人になってビームは出ませんし、仮面を被ってビームを出している大人はいません。

一方、母親の方はごく身近な存在で、先生も保育園に行けば会えます。大人の真似をしているうちに自然と母親の考え方を理解していくのも頷けます。言わば成長に欠かせないモデリング(憧れの対象)対象が現実に近いか、遠いかでかなり差が生じてくるのでしょう。

女子は男子よりも早く現実世界に触れていく

もう一つは、幼いころに与えられる手伝いでしょう。例えば、女の子の場合、多く与えられるのが料理や洗濯など、母親の補佐的な役割や一緒にケーキ作りや縫い物などの「お母さんと一緒」の個人レッスン的なお手伝いなど、身近な「働き手」として活躍していきます。

もちろん、男の子もお手伝いを通して活躍していきますが、お風呂掃除や靴揃え、重たいものを運ぶなど、食べる・着るほど身近ではなく、「一緒に」という機会にもなかなか恵まれません。女性は早く「現実世界」に触れて活躍することが、結果としてまた差が生まれていきます。

男子の憧れの対象である父親の奮起に期待!

また、私は以前よりもここ数年で男子・女子の精神的差に拍車がかかってきていると感じます。その原因の一つに、アイドルの低年齢化も関わっているのではないでしょうか。キラキラ輝くアイドルたちは、昔から女の子たちの憧れの対象でした。しかし、最近テレビで活躍するアイドルは、大人ではなくほとんどが少女たち。中には、小学生のメンバーも存在します。

同じ世代のアイドルたちが、大人の世界でキラキラ活躍している。この活躍を見るうちにファッションから考え方、会話など 自然と大人に近づいていくのも不思議ではありません。一方、男子はその間もゲームの中で「〇〇アイテムゲット!」、カードを使って「召還!」と、いくら頑張っても現実社会とは程遠い世界に夢中です。

以上をまとめると、女子と男子の精神的差は、「モデリング(憧れの対象)」の差にあるのではないでしょうか。もちろん、男子の憧れの対象も否定しませんが、これからの時代は男子に少しだけ現実世界に近い憧れの対象を持たせてあげることが必要かもしれません。男の子の現実的な憧れの対象と言えば、まず浮かぶのが父親です。父親が働く姿、家族を守る強さ、生き様、カッコいい姿を見せ、憧れを抱かせる。とは言ったものの…小学6年生の私の息子は、いまだに父親ではなくバズライトイヤーに夢中です。世の中のお父さんたち、一緒にもうちょっとだけ頑張りませんか??

(つだ つよし。/心理カウンセラー)

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