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家が傾かないために! 知っておきたい地盤のこと[後編]

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前編では地盤調査について紹介したが、後編ではこれから家を建てようとしている土地が、地盤調査の結果、軟弱地盤だと分かったらどうすればいいのかを解説する。対策について、地盤調査・解析などを手がけるジャパンホームシールド、広報マーケティング部の児新昌亮さんと、営業部の岡部健広さんにうかがった。
軟弱な地盤でも補修工事を行えば家は建てられる

地盤調査の結果、建てようとしている一戸建てやマンションを十分に支える力がない地盤だと分かることがある。また、余分な空気や水分を含んだままの盛土(もりど、もりつち)や、傾斜地などを削り取った切土(きりど)など、人工的につくられた敷地の場合、地盤が家やマンションの重さに耐えられず不均衡に沈む不同沈下を起こすことがある。このような弱い地盤の場合、どうすればいいのだろう。

【図1】左はもともとある地盤に新たに土を盛った「盛土」。土や家の重みで余分な空気や水分が抜け、家が傾くことがある。右は山を削った「切土」と高低差をならすための「盛土」。地盤の強さに違いがあるため、家が弱いほうへ傾くことがある(提供/ジャパンホームシールド)

「日本全国どこにでも弱い地盤はあり、実は便利なところ、人が多く住んでいるところほど軟弱地盤が見られるのです。これは、昔から生活をするのに便利な川や水場の近くに人が集まり、都市が形成されていったからです。今は、地盤の状態を調査によって把握でき、補強工事の技術も進んでいます。ですから、弱い地盤だから家を建てられないということはなく、その地盤に合わせた適切な対策をとればいいのです」(岡部さん)地盤の一般的な補強工事は3種類

地盤調査の結果、比較的浅い箇所に建物を支えられる地盤がある場合は、杭打ちなどの補強工事をせずに建物を直接、その強い地盤で支えることができる。しかし、弱い地盤だと分かった場合は、その状況に合わせた補強工事が必要だ。

地盤補強工事は、これから建てる建物を支える支持層(強い地盤)の深さ、地質などの条件によって適する工法は違ってくるが、一般的に用いられるのは次の3つの工法だ。

●表層地盤改良工法
弱い地盤が比較的浅い1m程度までの場合に効果的。弱い地盤の部分を取り除き、セメント系固化材を入れ、均一に締め固める工法だ。

●湿式柱状改良工法
地表から8m程度までが弱い地盤の場合に使われる工法。現地で地面に穴をあけてセメント系固化材を注入しながら、強い地盤に届くまで掘削して支持杭をつくる。

●小口径鋼管工法
地表から8m以上弱い地盤が続いている場合は、鋼管の杭を地盤に貫入させていく工法。数本の杭を溶接しながら強い地盤に届くまでつなげていく。

【図2】建物を支える支持層がどこにあるかなどで適した工法は違う。また、杭の本数は建物の重さや形によって違ってくる(提供/ジャパンホームシールド)建ててしまってから、軟弱地盤だと分かったら?

2000年の建築基準法改正以降は、地盤調査の結果に基づいた設計をしなければならないことが定められ、地盤調査は事実上義務化になっている。しかし、築年数の古い建物では、地盤調査なしに建てられているものもある。もしも、今住んでいる家や、建ててしまった家の下が弱い地盤で補強工事をしていない、または不十分と分かったら建て替えをしなければならないのだろうか。

「すでに建っている建物の下の地盤を補強する方法はあります。建物の下を掘って施工をするのです」(児新さん)
しかし、この方法には、新たに家を建てるくらいの費用がかかるのだとか。

「家やマンションが建ってしまってからの地盤補強工事は、大きな費用がかかるというリスクがあります。ですから、設計に入るまでのしっかりした地盤調査が重要なのです」(児新さん)

安心して暮らせる家を建てるために、また、必要以上の補強工事で無駄な出費をしないために、地盤の状況をしっかりと調査し、地盤の強さに合わせた設計をすることが大切だ。

下記のようなサービスで周辺の地盤調査データを調べ、目安を知っておき、心配な地盤の場合はしっかり調べてほしいという希望を、建築会社に伝えておくといいだろう。■地盤情報が調べられるサービス
・地盤サポートマップ
・ジオダス●取材協力
・ジャパンホームシールド
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/12/21/102662/

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