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学校指定の履歴書は「志望動機」も「自己PR」も要らない! 就活生のムダな負担を減らして欲しい

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履歴書と同じことを、なぜわざわざ企業のES(エントリーシート)に書くのか――。そう面倒に思ったことのある人もいるでしょう。ESは学歴不問を掲げた1990年代初頭のソニーが「学生時代に活躍したこと」などを知るために考案したものですが、いまでは多くの企業が導入しています。

しかしいつの間にか、履歴書とESの内容はかなり似通ってしまいました。ESの位置づけがよく分からなくなっているとも言えますが、この状況がすぐに変わることはないでしょう。そこで大学の就職課は、大学指定の履歴書の様式を限りなくシンプルにすることで、就活生のムダな負担を減らしてあげてはいかがでしょうか。(文:河合浩司)
A3サイズで多くの欄を埋めさせる大学の指定用紙も

就活に必要な書類に書くことといえば、「自己PR」と「学生時代に頑張ったこと(通称:ガクチカ)」「志望動機」が定番です。これらの項目は履歴書とESの両方に用意されていることがよくありますが、文字数に多少違いがあったとしても書く内容は同じですから、二度も書かせる必要がないのは明らかです。

就活生にムダな作業をさせる理由のひとつが「大学指定用紙」の存在です。大学が履歴書のフォーマットを指定すること自体、理由がよく分からないのですが(有名大学なら学歴フィルター対策でしょうか)、就活生は素直に買う人がとても多いのが現状です。

しかしこの履歴書は、大学によっては大きさがA3サイズもある上に、記入欄がやたらと数多く用意されているものもあるのです。しかも用意されている記入欄は、学業のことや自己PR、ガクチカ、志望動機など、ESと被る内容ばかりです。

履歴書は、どこの企業に提出するか分かりませんから、一般的な設問にせざるをえないのでしょう。しかし、手書きを要求される就活生には大きな負担になるうえに、びっしりと書き込んだからといって、採用担当者に評価されることもあまりないのです。

あまりにひどい場合には、私は内定者に対し「この指定用紙は書きにくいから、後輩には別の履歴書を勧めてあげて」と話したこともあります。ESが普及した現在では、いたずらに就活生を苦しめるだけなのです。
大学が「シンプルな指定用紙」をデータで提供すべき

就活生に聞きたいことは、企業によって異なるのは当たり前。そうなると大学の指定用紙は「できるだけシンプル」でよいことになります。サイズはA4。住所、氏名や経歴、資格や所属ゼミ、課外活動などの名称などだけでいいでしょう。

本来は就活生がPCを使って同様の様式を作ってもいいのですが、「手抜き」と思われたくない学生が横並びになる状況は変わらないでしょう。怪しげな就活ビジネス作家が「指定用紙以外は『勝手なことをする学生』と思われて選考が不利になるかもしれない」と不安を煽っていることも影響しています。

そこで、大学が校章入りの「大学指定の履歴書」として、就活生が使える「シンプルな指定用紙」を提供すればいいのです。大学指定であれば、企業側も手抜きと文句を言いにくくなり、就活生の時間はずいぶんと短縮できます。もちろんESがなかったり欄が少なかったりする企業用に、もう少し詳しい別紙をつけてもいいでしょう。

理想としてはMS-WordやMS-Excel、PDF形式などでデータを無料提供し、手書きを不要にさせることです。「それでは売り上げが減る」と生協が不満顔をするかもしれませんが、どうしてもというのであれば、印刷用の少し厚めの用紙でも販売すればいいのです。

履歴書の理不尽は、まるで社会人になって直面する不合理を先取りし、従順に従う若者を選別するかのようなもの。履歴書を手書きすることではなく、もっと有意義なことに就活生が時間を注げるようになればと切に願います。

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