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たくさんの公用語を持つインドの言語に関するまとめ

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Photo credit: Toyo Serizawa「神秘の国インド16人旅 ~グラマラスな超大作編:*:・( ̄∀ ̄)・:*:♡笑~ 仲間と作り上げた思い出17日間

TRiPORTライターのさとりんです。
インドのお金、ルピー札には15の言語が表記されているなど、インドにはたくさんの言語が存在します。
日本では当たり前のことですが、国内で日本語を話せば会話ができます。しかし、インドでは、インド国内でヒンディー語を話しても伝わらないことが多くあるんです。
それだけ多くの言語がある多言語国家、インド。そんなインドで人々は何語で会話をしているんでしょうか。
今回は、インドの公用語と、英語とヒンディー語の関係、インドとヒンディー語やインドからきた外来語についてご紹介します。

インドの公用語とその他の言語

公用語はヒンディー語で、準公用語として英語があります。その他にもインドには憲法で定められた22の指定言語(第8付則言語)とインド全域で2,000もの方言があります。
そして、インドの28の州とその他の連邦直外地域それぞれが自分たちの公用語を持っています。日本でいうと、大阪弁、青森弁、沖縄弁が公用語のひとつになるようなイメージです。
そのため、ヒンディー語を話せたとしてもインド国内全域で言語コミュニーケーションがとれるとは限りません。

第8付則言語

アッサム語、ウルドゥー語、オリヤー語、カシミール語、カンナダ語、グジャラート語、コーンカニー語、サンスクリット語、サンタル語、シンド語、タミル語、テルグ語、ドーグリー語、ネパール語、パンジャーブ語、ヒンディー語、ベンガル語、ボド語、マイティリー語、マニプル語、マラーティー語、マラヤーラム語

州ごとの公用語

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公用語

アッサム州
アッサム語

アルナーチャル・プラデーシュ州、アッサム州、
ナガランド州、西ベンガル州、メーガーラヤ州
英語

アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州
テルグ語

オリッサ州
オリヤー語

カルナータカ州
カンナダ語

グジャラート州
グジャラート語

ケーララ州
マラヤーラム語

ゴア州
コンカニ語

ジャンムー・カシミール州
ウルドゥー語

シッキム州
ネパール語

タミル・ナードゥ州
タミル語

トリプラ州
コク・ボロック語

ハリヤーナー州、ジャールカンド州、マディヤ・プラデーシュ州、
チャッティースガル州、ウッタル・プラデーシュ州、ウッタラーカンド州、
ヒマーチャル・プラデーシュ州、ラージャスターン州、ビハール州
ヒンディー語

パンジャーブ州 
パンジャーブ語

西ベンガル州、トリプラ州
ベンガル語

マニプル州
メイテイ語

マハーラーシュトラ州
マラーティー語

ミゾラム州
ミゾ語

インドの言語別人口

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言語
人口(人)
割合(%)

ヒンディー語
337.270.000
39.85

ベンガル語
69.600.000
8.22

テルグ語
66.020.000
7.80

マラーティー語
62.480.000
7.38

タミル語
53.010.000
6.26

ウルドゥー語
43.410.000
5.13

グジャラート語
40.670.000
4.81

カナラ語
32.750.000
3.87

マラヤーラム語
30.380.000
3.59

オリヤー語
28.060.000
3.32

パンジャブ語
23.380.000
2.76

アッサム語
13.080.000
1.55

シンド語
2.120.000
0.25

ネパール語
2.080.000
0.25

コンカニ語
1.760.000
0.21

マニプール語
1.270.000
0.15

サンスクリット語
50.000
0.01

インドの言語教育

インドの言語教育では、3言語以上を習得する必要があります。
そのため、教育課程の上で、どの言語をいつ学習するかが重要な課題となっているようです。
小・中学校では、自分の母語や「第8付則言語」に加え、ヒンディー語と英語が必須になります。(母語がヒンディー語の場合は、それ以外の言語を学びます)
そのため、インドの人たちが3言語以上を話せるのは一般的なことなんです。

インドと英語

インドの準公用語として使われている英語は、イギリスの植民地時代から使われてきました。
言語教育でも必修となっている英語は、インド外でも、ビジネスやコミュニケーション、科学技術の発展において、必要不可欠な言語となっています。インド人同士でも英語の方がコミュニケーションがとりやすいということもあります。
また、小学校から英語を学ぶということは、社会的地位を表す基準になったりもします。しかし、英語を重要視することによって、母国語がおろそかになってしまうのではとも言われています。

インドの英語とヒンディー語

1600年頃の英語は、キリスト教会などで教えられる程度でした。しかし、18世紀初頭に入ると英語が徐々に使用されるようになり、公共でも話され、今では英語学習が必須にまでなりました。
インドは独立後、言語の統一化をはかり、ヒンドゥー語を母国語として定めようとしました。しかし、1963年にタミル・ナードゥ州でヒンディー語の公用語化に対しての抗議運動が勃発し、意見が2つに分かれました。人口も言語も宗教も多いインドでは、言語を統一することはとても困難なことなのです。
かのガンジーもヒンディー語を使う人たちが優遇されることを避け、英語でスピーチを行いました。

多言語によって起こるインドの言語問題

Photo credit: Hideki Tanaka「インド:美しい人々が住む国

地域によって言葉が違う

上記でも説明してきましたが、インドにはたくさんの言語が存在します。さらに広い国土をもつインドでは、その言語のルーツもそれぞれです。日本の方言とは違い、インドの地域ごとの言葉は全く違う言語です。
そのため、同じ家族でも、住む場所や教育課程によって、主となる言語が違うということもあります。デリーなどの大都会では言語問題がおこらない工夫として、同じエリアに同郷の人が暮らしているようです。

文字が違う

話している言語が同じであっても、読み書きをするにあたって、全然違う文字を使用する場合があります。例えば、ヒンディー語とウルドゥー語もそのケースに当たります。
話す言葉はほとんど同じこの言語達ですが、文字にした場合、ヒンディー語はヒンドゥー教のデーヴァナーガリー文字を使い、ウルドゥー語はイスラム教のアラビア文字を使います。

就学率の低さと言語学習

カーストが存在するインドでは、昔はそのカーストの階級によって、差別や迫害を受けていました。もちろん下の方の階級の人たちは、貧困などが理由で学ぶことができませんでした。今はインドの識字率や就学率もだいぶ上がりましたが、まだ地域や性別によって差があり、課題とされています。

少数派の言語と社会的差別

カーストの階級ごとで話す言語が違ったり、田舎や辺境地にもたくさんの言語が存在していることで、コミュニケーションがうまく取れないことが多くあります。そのことが、社会的差別につながってしまうことが、現在のインドの言語における大きな課題となっています。

ヒンディー語の有利化への反発

ヒンディー語を話せる人が有利とされる政策に対して、反対する地域もあります。タミル・ナードゥ州も反対している地域のひとつで、ここではタミル語と英語のみを学びます。

日本でも使われているインドから来た言葉

シャンプー

語源:champoo
意味:押す、筋肉などを揉む
日本でも一般的に使用される「シャンプー」という言葉は、「東部のマッサージ」という意味のヒンディー語でした。
イギリス領のインドからイギリスへシャンプーが伝わった18世紀頃からその意味合いが変わり、「頭を洗う」という意味になっていきました。

ジャングル

語源:jangal
意味:荒れ地、雑木や藪が密生した場所
もともとの語源は、乾燥や砂漠という意味のサンクリット語の「jangra」です。それが、今の密林などを指す言葉に変わった大きな要因は、19世紀のイギリス植民地時代にイギリスの人たちが自分たちが征服した国に住んでいる人たちのことを人種差別的にjungle peopleと、呼んでいたことがきっかけのようです。当時は、jungleは「未開の」というマイナスなイメージで使われてたようです。

バンガロー

語源:bangla
意味:ベンガル地方の
日本でバンガローと言えば、おしゃれな山小屋などを思い浮かべますよね。
ヒンディー語で「ベンガル地方の」という意味の「bangla」が英語になって「ベンガル地方の家」という意味に変わりました。そのため、英語の「bungalow」は、低層で小規模な平屋造りで、大きなベランダがあるのが特徴の宿泊場所として使わる家屋のことを指します。

カレー

語源:kari
意味:野菜や肉をスパイスで味付けしたソース
インドと言えば、カレー。ならカレーはヒンディー語でしょ、と思いがちですが、カレーの由来はタミル語からきているというのが有力な説とされています。

おわりに

ここまで、多言語国家であるインドについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
たくさんの言語と宗教を持つインドで、言語の統一化は難しく、多言語であるが故に起きる問題もあります。しかし、現在のインドの急激な経済発展は、このマルチリンガルな人材を育ててきたことが大きな影響を与えています。
広大な国に12億人もの人が暮らし、多くの言語と宗教が混在するインドは、インドそのものが世界のようで、そこが多くの人たちを魅了するインドらしさなのかもしれませんね。

ライター: Satoko Sumitomo
Photo by: Toyo Serizawa「神秘の国インド16人旅 ~グラマラスな超大作編:*:・( ̄∀ ̄)・:*:♡笑~ 仲間と作り上げた思い出17日間

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