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青年海外協力隊をリアルに描いた映画「クロスロード」の裏側に迫る!<前編>

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Photo Credit: Fei Chen 左から香月氏、吉岡氏、河津氏。

こんにちは!TRiPORTライターの元青年海外協力隊アオノトモカです。
現在、絶賛上映中の映画『クロスロード』。青年海外協力隊をテーマに、元協力隊であるすずきじゅんいち氏を監督に迎えて製作された本作は、カメラマンの沢田(EXILE/黒木啓司)が青年海外協力隊としてフィリピンへ赴任し、同期隊員の羽村(渡辺大)とぶつかり合いながら、それぞれ様々な困難に直面して成長していくストーリーです。

この映画は、青年海外協力隊創設50周年記念作品として製作されました。そこで、映画『クロスロード』を企画・製作した青年海外協力協会(JOCA)の吉岡氏、香月氏、河津氏に、製作秘話や映画にかける思いについてインタビューしてきました!

ー今回、青年海外協力隊50周年記念事業で『クロスロード』が生まれたということですが、どのような経緯で映画を作るに至ったのですか?

香月氏:協力隊について、一般の人にもっと知ってもらうためにはどうしたらいいかを考えました。特に、協力隊事業が数年前の事業仕分け(国家予算の見直し)の対象になったとき、協力隊が何をしているのか世間一般に認知されていないと、はっきりわかったんです。そして、もっと協力隊を世間にPRする必要性を強く感じました。そこで、映画が一般の人に与える影響に注目したんです。例えば映画『海猿』によって海上自衛隊が注目を集めましたよね? あのようなイメージです。

河津氏:実は映画製作の構想自体は7〜8年前からあったんです。実際に始動したのは3年前くらいですね。

Photo Credit: Tomoka Aono「東洋のマチュピチュ?フィリピンの絶景棚田と田植え体験!Batad Rice Terraces and Bangaan Rice Terraces

ーそんな前から構想されていたんですね! 私も協力隊に行くと言うと、いろんな人に「アフリカに井戸掘りに行くの?」と言われて、協力隊の本当の姿が世間に認知されていないと感じていました。ところで、なぜ舞台をフィリピンにしたのですか?

吉岡氏:元々この映画は一般公募したシナリオコンテストの優勝作品を原作としているのですが、シナリオの段階ではエチオピアが舞台でした。しかし、映画の規模など諸々を考慮するとエチオピアはあまり現実的ではなかったので、50年前協力隊が一番最初に派遣された国の一つであるフィリピンを舞台に選びました。日本からの距離や、予算的に考えても、フィリピンが現実的でしたね。

Photo Credit: Fei Chen

ーなるほど…。元フィリピン隊員の私としては、フィリピンの懐かしい描写を映画の中で観ることができて嬉しかったです。最近はフィリピンに英語留学で行く方も増えてるので、そういった意味でもフィリピンは日本人に親しみがあっていいかもしれないですね。映画製作での苦労話を聞かせていただけますか?

河津氏:とにかくシナリオをまとめるのが大変でした…。協力隊として派遣されていた人は約4万人いて、もちろんそれぞれ違う経験をしているので、その「共通の思い」って何だろう? という部分を掘り出すのにとても苦労しました。

香月氏:いやー、本当にシナリオをまとめる作業は大変でしたね。何度も企画会議を重ねてでき上がったのが、頭でっかちなやつが現地へ行って頭をガツンとされる経験に出会う、なんとなく協力隊に参加したやつが現地でいろいろ学んで変化していく、という二つの人物像でした。

Photo Credit: Fei Chen

ーそういった思いから、『クロスロード』の沢田と羽村というキャラクターは生まれたんですね。確かに、この二人は様々な隊員のタイプや経験する葛藤を凝縮したようなキャラクターだという印象を受けました。

香月氏:この映画は青年海外協力隊をテーマとした映画ですが、ただの「広報映画」ではなく、「エンターテイメント」として協力隊に興味がない人でも楽しめる作品にすることにこだわりました。協力隊OBが観て納得できて、かつ一般の人も楽しめる映画の実現を目指したものになっています。

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一般にあまり知られていない青年海外協力隊の制度や、隊員のリアルな姿や心理的葛藤をストーリーの中に織り込みつつ、エンターテイメント性の高さを追求するのは本当に難しいことだと思います。しかしこうした苦労の甲斐あり、協力隊のことを全く知らない人でも、人間関係のぶつかり合いや人が成長していくストーリーを楽しめる作品に仕上がっています。

後編では、フィリピンでの撮影秘話についてお伝えします!

ライター:アオノトモカ「冒険女子
Photo by: Fei Chen

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