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予定帝王切開の日を前に破水、心拍低下…「きっと無事」と信じて挑んだ双子出産

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予想もしていなかった双子妊娠。

一卵性双生児ということもあり、大学病院へ転院し妊娠5か月から管理入院。

双子の体重差があり、双胎間輸血症候群の疑いの中検査を続け、まずは26週まで妊娠継続できるといいな、次は28週まで、その次は……と担当医と刻んだ目標をたて、ともかく生きて生まれてきてくれればと思って安静に過ごしてきました。

そして幸運だったとしかいいようがないのですが、とうとう翌日が正産期である37週0日目。

ここまでもつとは全く思っていませんでした。

なんだか少しだけ肩の荷が下りた感じがすると感慨深く眠りについたのですが、明け方、これは尿漏れ? と疑う余地もないような大量の水が下半身からビシャーっとさく裂。

正産期0日目約4時間で破水しました。

感想はとうとう来てしまったかとしか言いようがなく、2週間後の予定帝王切開の日までもたせたかったけれど、正産期に入った以上きっと今日手術だな、と冷静に医師の決断を予測。

ナースコールを押し助産師さんに

「は、破水しました(泣)」

と伝えると、

「動いても大丈夫だから、固まらないでいいよ」

とのこと。

確かに破水した瞬間から、ナースコールを押す手以外は全く動かしていませんでした

おそらく自分が思っている以上にテンパっていたのだと思います。

車いすで移動しエコー検査。

子供は元気だそうで、業務開始の朝8時半になったら手術室をおさえましょうとなりました。

とりあえず手術の用意をということで、点滴、尿道カテーテル、弾性ストッキングを履くなど準備は万端。

駆けつけた夫はビデオをまわしつつ、今の気持ちはどうですかなどインタビューを開始。

2人でのんびり話していたところ、急に医師3名、助産師4名が走ってきました。1児の心拍が低下したのです。

それまでののんびりした空気からは激変。

ベッドの周りでみんなあわただしく動きます。

モニター確認、ハンディのエコーで確認、医師は臍帯が出ていないか確認。

その時ビデオをとっていた夫は、助産師さんに「カメラ止めて!」とドラマのように言われていました。

緊急度の高さがわかりました。

カイザーカイザーと医師がいうと、ベッドをスタッフ7名でもち、手術室ま猛ダッシュ

長い廊下でゴロゴロゴロとベッドが走る音が響きます。

それまで茫然としていた私は、そうとう厳しい状況なのかと少しずつ涙が流れてきました。

担当医が

「1子の心拍が落ちて本人は苦しい状態だから、帝王切開します。大丈夫ですよ」

といってくれました。

移動中も助産師さんは走りながらエコーで心拍をひろい続けていました。

手術室に入る直前

「心拍戻ってきています」

という声が。

とてもほっとしました。

きっと大丈夫、ともかく大丈夫と思い続け、手術台に移されると同時に、バケツのようなものに入った氷水のように冷たい消毒液を思いっきり体にかけられました。

冷たい! 心臓麻痺するかと思ったくらい体が硬直し、寒さと恐怖から歯の根が合わなくなってしまいました。

「震えてしまってごめんなさいぃぃ」

「大丈夫よ、麻酔しますからね。ゆっくり5まで数えてね」

酸素マスクをつけられ3まで数えたところで、ストンと意識が落ちました。

なんだか体が温かいと目を開くと、布団乾燥機のような温風の出る機械が私の体を温めていました。

担当医が手を握って名前を読んでいます。

「大丈夫、2人とも元気だよ」

なんの根拠もありませんが、きっと無事だと信じていました。

そう思う以外、私にはなにもできなかったからです。

「ありがとうございます」

手術室から出ると夫が2人を撮った写真を見せてくれました。

胎脂をつけた白い小さい赤ちゃんでした。

とうとう生まれたか、これから一生付き合っていく人間が2人増えたんだな、生きて生まれてきてくれて本当によかったと心から思いました。

著者:シオモミ

年齢:35歳

子どもの年齢:1歳7か月の双子

夫の転勤を機に出版社を退職、京都へ引っ越したが即双子を妊娠。観光をする余裕もなく現在一卵性双子男児の育児にあたふた過ごしている。好きなものはマンガ、映画、本、アニメ、お酒。この一杯のために生きている系で、家にビールサーバーを置くのが夢。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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