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子供は正直?11歳のこども旅行記 − アフリカ大冒険

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「子供は正直」と、よく言われることがあります。そこで今回は、編集者でありジャーナリストであるハイディ・ミシェルがアフリカに行くというので、彼女の子供に旅をレポートしてもらうことにしました。11歳のジデオンくんは、無免許未成年運転に始まり、フレディー・マーキュリー大合唱、そしてマラブッシュハウスでの大晦日の思い出など、今まで私たちが読んだ記事の中でも、最も面白い最高の旅のレポートをしてくれました。それでは、11歳のジデオンくんのケニア・マサイマラのハチャメチャ旅行記をどうぞお楽しみください。

「バン!」
「おっと危ない! 大したことないといいけど」

車は茂みに数回突っ込んで、木々にぶつかった。オフロードを運転するとこれだからなぁ。何か問題があるのかなぁ。あれ、僕が11歳だってことは言ったっけ? よく考えてみると…、うーん、それが問題かもしれないよね。よくわからないけど、多分そうだ。

6歳の妹のほうが運転が上手だっていうのは冗談でもなんでもないよ。恐れ知らずってすごいよね。もしかしたらママよりも上手かも!(僕にとっては)ラッキーなことに、山のてっぺんまで僕が車を運転しなきゃいけなかったんだ。なんで大人は運転することをあまり楽しいと思わないんだろう? すごく楽しいのに。岩がガタガタと音を立てて、ママが叫んでる。ねぇ、ところで…

「バン!」
おっと、また木にぶつかった! この車の修理代を僕が払わないことを心から願うよ。7時くらいに目的地の山頂に到着して、ママとパパはカクテルを楽しんでいた。信じられないかもしれないけど、車は傷一つついてなかった。大晦日の奇跡だね。

山頂に到着したとき、そこからの眺めはびっくりだった。目の前には谷が広がっていて、それを囲むように山脈が見えた。そして遥か下には雨雲。緑の土地が広がっていて、地平線の彼方まで見える。神様になったみたいだ。

僕らのガイドのサラーシ(アシリアアフリカで最高のガイド)がカンファーという植物を探し始めた。綿と似たふわふわした感触のカンファーは黄色みがかっていて、小さい塊に分かれていた。次の瞬間、僕たちのガイドは火起こし世界新記録を打ち立てた。彼は伝統的なマサイの方法で、長くて硬い木の棒を1センチくらいの厚みの木の板の上に設置した。そしてその棒を手のひらでくるくる回し、小さな火種を作ってその上にカンファーをやさしく置いた。すると火がついた。

その後15分くらい僕と9歳の弟、そして6歳の妹は薪を集めた。小さな火がだんだん大きくなって、すぐに炎になった。大人たちは政治のこととかなんやらを話している間、僕たち子供はご想像の通り火のついた棒をふりながらクイーンの 「Don’t Stop Me Now」を歌っていた(一週間前にザンジバルのフレディ・マーキュリーの家に聖地巡礼したんだ)。もしかしたら、コカコーラを飲み過ぎて酔っぱらっちゃったのかも。僕たちは火のついた棒をぐるぐると降って輪を作って、ファイヤーショーをした。大人たちは夜の空にきらめく火の輪を見て拍手した。

でも大人たちが僕らを見ていたのは、僕たちがお互いを火のついた棒でつつかないように見張っていただけだろうけどね。幸いそんなことは起こらなかった。「Don’t Stop Me Now」をもう50回くらい歌って、僕らの帰る時間になった。小さな妹が運転する車に乗るのは、すっごく怖かった。さらにシートに立って身体の半分を車の天井から突き出すと、さらに恐怖心は倍増しさ。例えるなら、懐中電灯を持ってチーターを探すよりも怖い。そんなことを僕らはやっていたんだ。

茂みの間をすり抜けて、妹の荒い運転から生還して(僕もヘタクソだから文句は言えないけど。でも妹はサラーシのヒザの上に乗っていたから、少なくとも万が一の時は彼がどうにかしてくれるけどね)、僕らはもしモンスターが夜の暗闇から現れたら、誰が最初に殺されちゃうかについて話した。まずはドライバー、そして僕ら、それから後部座席に座ってる人、最後はショットガンを持っている人(パパ)だろうと話した。


カーブに差し掛かった時、カサカサという音が聞こえた。僕は「何だ?」と恐怖の入り交じった声で叫んだ。弟が警戒しながら音がするほうをライトで照らした。僕らは赤く光る2つの目と目が合ったとき、ドライバーが血しぶきとともに消えるのではないかと身構えた。

でもライトを照らしてみたら、それはただの一匹のガゼルだった。これが5回か6回起きた。僕らは再びガタガタペースで40度ほど左右に傾きながら進んだ。たとえ20秒前に光る赤い目を見ていなかったとしても、それ自体が怖かった。

約15分程して、僕は迷子になっているんだと確信した。しかしついに大晦日の奇跡が起きた。マラブッシュハウスが見えたんだ。僕はその日一度もチーターを見なかったけど、常に目を光らせておくよ。そうそう、それからモンスターにも気をつけなくちゃ。

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訳:アオノトモカ「冒険女子」

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*Tomoya Sato「タンザニア」

*Takanori Nakagome「タンザニア世界遺産のサファリ!「ンゴロンゴロ保全地域」と「セレンゲティ国立公園」に行ってきました。」

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