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「ビット」の意味、キチンと説明します

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コンピュータはONとOFFしか分からない

ビット・コインにビット・マップ。はたまたIT企業が集まる渋谷エリアをビットバレーと呼んだり、「このパソコンのCPUは64ビットだ」なんて誰かが言ったり。とにかくIT系の用語によく出てくるのがビットという言葉。いったいビットとはなんなんだろう。結論から言おう。物質が原子からできているように、情報はビットからできているのだ。え!? ますます分からない!?

ビットは英語で「bit」と書き、「binary digit」の略だと、ほとんどの辞書に出てくるはず。「binary(バイナリー)」の「bi(バイ)」は「bicycle(二輪車)」の「bi」と同じ。つまり「二つ」という意味で、「binary」とは二進数のことだ。「digit」は「数字」や「ケタ」などという意味だから、つまり、ザックリ言えば、ビット(bit)とは一けたの二進数のことである。二進数とは、0の次が1、1の次が突然けたが上がって10、その次が11、その次がまたケタが上がって100……というように、0と1だけで数を表すことだ。ま、ややこしい話はここで終わりにしよう。


コンピュータの演算装置(CPU)は二進数で計算をしているのだ

では、どうしてITと二進数に関係があるのか。それはコンピュータは二進数で計算を行うからだ。たとえば、電卓プログラムで「10+1」という計算をさせたときも、コンピュータの内部では、これを「1010+1=1011」と二進数に翻訳して計算している。ちなみに、二進数の「1010」は十進数での「10」だ。コンピュータの内部で計算を受け持つ半導体の演算装置(CPU)は、電気のONとOFFによってデータを記憶し、それをまた電気的に操作することで計算を行っている。言い換えれば、コンピュータはONとOFFしか理解できないのだ。だから数字だけでなく、言葉や画像や音楽も、コンピュータの内部ではONとOFFという二進数、つまりビットに変換されて処理され、記憶されているのである。情報はビットからできていると冒頭で言ったのは、そういうわけなのだ。

アトムからビットへ!!

たとえば、デジカメもいわば小さなレンズ付きコンピュータだ。撮影した画像はONとOFF、あるいは0と1のビットからなるデータに翻訳されて記憶される。そのデータがパソコンに転送され、ディスプレイに映るのは、膨大な数のビットからなるデータを画像へとパソコンが翻訳・変換しているからだ。音楽も同様。スマホなどに格納されたあなたの大好きな曲もまた、内部では膨大な数のビットの集合体になっている。つまり、0か1かの集まりだ。だからこそ、インターネットを使って、私たちは画像や音楽や文書を送ったり受け取ったりができるのだ。どんなものでも0か1かのビットの集まりに翻訳できるのなら、そのビット情報を送ればよいのだ。紙に印刷した写真は郵便でしか送れないけれど、ビットの集合体であるデジカメの画像データなら、いつでも、どこにでも、インターネットを通じて送れるのである。

マサチューセッツ工科大学メディアラボの創設者として有名なニコラス・ネグロポンテ博士の、これまた有名な言葉に「アトムからビットへ」というものがある。ネット草創期の1990年代に彼が盛んに使った言葉だ。文字どおり「原子から二進数へ」。これまでは、本も写真も計算式もすべての情報は紙などの物質(アトム)に記録されてきた。ところが、これからはすべての情報はビットによって記録され、光速度で世界中を駆け巡る。これこそがデジタル産業革命だ。そういうことを「アトムからビットへ」という言葉でネグロポンテ博士は表現したわけなのだ。彼の著書『ビーイング・デジタル』は世界的なベストセラーとなった。一読をオススメする。読めばビビットくるかもしれないぞ。


「アトムからビットへ」という言葉で一躍有名になったネグロポンテ博士


ネグロポンテ博士の著書「ビーイング・デジタル――ビットの時代」は、デジタル時代の古典ともいえる

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