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株価予測の書き込みにも注意が必要?

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 金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで東京地検特捜部に逮捕された仕手集団元代表の男性が、ネット上に掲載したコラムの中で「空売りが隠されている」などと根拠のない内容を書き込んでいた疑いがあることが、関係者の話で分かりました。
 証券取引等監視委員会は男性とその関係者を金融商品取引法違反の偽計取引や風説の流布の疑いで東京地検に告発し、特捜部は12月7日に同罪で再逮捕しました。
 このように株価予想を書き込むことに問題があるのでしょうか?

 最近はインターネットでも手軽に株の売買が出来るようになり、日本証券業協会が行った調査によれば株式を保有している人は1,200万人にのぼるようです(平成25年調査当時)。このように株式投資は私達の生活にとって身近なものになっています。
 株式を始めとした有価証券の発行や売買、デリバティブ取引に関して規定する法律が、「金融商品取引法」です。平成23年に制定されましたが、これは以前の「証券取引法」が全部改正された形での制定となっています。

 金融商品取引法は、「国民経済の健全な発展及び投資者の保護」を目的としています。
 投資者が安心して投資をするためには、企業の情報が適切に開示されていることが大切です。
 法は、企業内容等の開示について章を設けて細かく規定しています。それ以外にも、金融商品の販売や勧誘に携わる証券会社等の責任等、投資者の保護を図る規定が多く定められています。

 それらの規定の中に、どんな人でも、有価証券の相場の変動を図る目的を持って、風説を流布してはならない、という条文があります(法158条)。
 風説とは嘘の情報のことをさしますので、法158条は、株価などを操縦する目的で嘘の情報を流すことを禁止する条文です。

 自分が持っている株の価格を上げるために嘘の情報を流して、大勢の人がその情報にもとづいて行動し、高くなったところで持っている株を売却すれば多額の利益を得られることになりますが、これを多くの人が行えば株式の取引が安心してできなくなってしまいます。
 このような状態を防ぐために法158条が置かれました。
 違反した場合は10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金(法197条)、課徴金の支払い(法173条)といった非常に重いペナルティが課されています。

 なお、明らかに嘘とはいえなくとも、合理的な根拠の無い情報を流した場合は罰せられるおそれがあります。
 また、嘘の情報を流したとしても、相場を変動させる目的がない場合にはこの条文の適用はありませんが、場合によっては偽計業務妨害という刑法の条文によって罰せられる可能性があります。

 インターネット等において株価の予想等を書き込むことは決して悪いことではありませんが、書いた内容によっては金商法158条や偽計業務妨害罪の適用の可能性があります。
 書き込みをする場合にはくれぐれも注意が必要です。

元記事

株価予測の書き込みにも注意が必要?

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