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ネットで変わる漫画のカタチ。ヨッピーが現役WEB漫画家と『comico』にいろいろ聞いてきた

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「WEB漫画」を軸に活躍する現役の漫画家さんと座談会!

これまで通勤途中の暇つぶしの定番といえば、漫画雑誌を挙げる人が多かったことかと思いますが、最近ではスマホをいじっている人の割合が圧倒的に多くなってきました。

じゃあ、そういう「電車の中でスマホをいじっている人たち」が何をしていると、結局はスマホで漫画を読んでいたりすることが多いんですよね。

ネットの進化によって「WEBで漫画を読む層」がジワジワ増え、今では今回お邪魔した「comico」以外にも、「少年ジャンプ+」「裏サンデー」「となりのヤングジャンプ」「モアイ」「マンガボックス」「LINEマンガ」などなど無料で読める漫画サイトもたくさん出現。漫画は「紙媒体」だけのものではなくなってきました。

そこで本日は「WEB漫画」を軸に活躍する現役の漫画家さんたちに「インターネットと漫画」、というテーマで、漫画の未来についていろいろ語っていただきましたので、ご紹介したいと思います!

【出演者紹介】

Nab_At(ナベアツ)
アニメーター・漫画家。
代表作は「comico」で連載中の「ピアシェーヴォレ! ~piacevole~」Twitterのアカウントは@nabe_atsu_live

凸ノ・十知乃(とちの)高秀
イラストレーター・漫画家。週刊少年ジャンプの読者投稿コーナー「バトよん!」の作画を担当中。集英社のジャンプで描いてるくせに講談社の「進撃の巨人 関西弁版」を担当したりもした。
Twitterのアカウントは@totsuno

カメントツ
イラストレーター・漫画家。
「オモコロ」「ジモコロ」などWEB漫画を軸に活動中。最近「TVタックル」で次世代の漫画家として紹介されたりもした。
Twitterのアカウントは@Computerozi

ヨッピー
この記事を書いてる人。クズ。
Twitterのアカウントは@yoppymodel

WEBのおかげで漫画家になるのは簡単になった


「そもそも、昔は『漫画を描く』っていったら、紙以外に選択肢はなかったんですよね。WEB漫画でパソコン使って漫画描くなんて想像もしてなかった」


「そうですね。確かにペンがあって、羽ボウキがあって、原稿用紙があって、っていうイメージでしたね」


「漫画とか絵を描くきっかけって、授業中にこっそり、ノートの端っこに落書きを書くのがスタートだと思うんですけど、いきなりデジタルからスタートするのが普通になるのかも」


「私も最初は小学生の頃にノートに落書きしてたのがスタートです。それで絵を描くのが好きになって、アニメーターになって、あるときcomicoさんが立ち上げ時に作家を募集してるって知り合いが教えてくれたので、オーディションを受けたら通った、というのが漫画家になったきっかけです」


「WEB漫画のおかげで、漫画家になるハードルは下がってる気がします」


「そうかもしれません。紙媒体は大御所さんもたくさんいらっしゃって、連載枠も限られてるから、世に出るまでがかなりハードルが高いんです」


「その点、WEBは枠をそこまで気にしなくてよいですもんね。comicoだって全部印刷して本にしたら毎週、ゼクシィもビックリの厚さになるでしょうし」


「チャレンジコーナーという一般募集枠があるところも多いですよね。自由に作品が投稿できて、多数の読者に読んでもらえて、読者の人気が高いと、連載作家の仲間入りができるっていう」


「ジャンプ+もそういうのありますよね。漫画家になりたい、っていう人にとってもルートがたくさん増えたから、漫画家は今後もどんどん増えてくんだと思う」


「あんまり増えすぎると僕らが食えなくなるんで、ほどほどにしてほしいですけどね」


「こころざしが低い」

漫画家にとってWEB漫画の嫌なところ


「紙媒体もアンケートとか数値がありますけど、WEBだとリアルタイムでわかっちゃうんです。何人に読まれて、コメントはいくつ、とか……。読者の反応もリアルタイムでばーっとコメントが付いたりしますから、そのぶんプレッシャーがハンパないです」


「確かにアンケートで読者の意見は読めますけど、それは一旦編集部を通してますもんね。ダイレクトに来るのは凹みそう」


「『面白い!』っていうコメントに勇気づけられたりもするので、その辺はWEBの醍醐味ですね。厳しいコメントも中にはあったりしてシュンとすることもありますが、嬉しいコメントがあるとその百倍元気が出ます」


「ただ、紙媒体だと基本的にはノウハウを持ってる大手のちゃんとしたところが運営しているので変なことはまずありませんけど、WEB漫画だとわけわかんない悪徳業者みたいなのがいっぱいいるじゃないですか」


「いますね。『LINEスタンプを作ってくれれば1個200円で買い取り、80個でなんと16,000円もお支払します!その代わりTwitterでも拡散よろしくお願いします!』みたいなメール来ますもん。それ、貴方を通す意味ある!?みたいな」


「4コマ漫画を1本500円で買います!みたいなのもありましたね。同じく著作権買い取りっていう。pxivの絵師さんのところにもそういうのいっぱい来るって聞いたことある」


「やっつけましょう」


「○して××を△△△しよう!」


「記事に書けない」

なんだかんだで紙に対する憧れもある


「ぼく、別のとこで描いたことがあるんですけど、WEB漫画って、今のところはなんとなく紙に移行するまでの踏み台みたいなイメージがあると思うんですよ。WEBで漫画描きつつも、『いずれは紙で!』みたいな。でも、段々そういうのもなくなってきて、最初から最後までWEBで完結する時代になるのかなって思ってるんです」


「世代かもしれませんが、『漫画は買い集めるもの』っていうイメージは大きくあります。紙媒体に対する憧れもありますし……。comicoで連載していて達成感や嬉しいこともたくさんありますが、書籍化が決まった時は、やっぱり嬉しかったです」


「僕もそれはありますね……。今は週刊少年ジャンプの投稿コーナーを担当しつつ、連載を持つためにずっとネーム出してるんですけど、それも全部『憧れのジャンプで連載持ちたい!』みたいなのが原動力なので」


「まあ確かに憧れは大きいですね。僕は昔から手塚治虫先生が大好きで、手塚先生のご子息の手塚眞さんの講演を聞きに行った時に、目の前に息子さんが出てきたから『手塚先生にそっくりだ~~~!』ってそのまま号泣しちゃったんですよ」


「息子が手塚治虫に似てるだけで泣いちゃうんだ」


面影だけで泣けます。結構前のほうで泣いてたんで、息子さんが『大丈夫?』って声かけてくれたんですけど、そしたら『声まで似てる~~~!』って、さらに号泣ですよ。ただまあ、今の若い人たちみたいに最初からアプリやWEBで漫画読んでる層には、紙の本に対する憧れを持たない人もいるかもしれないですね」


「comicoの作家さんに会う機会があると、学生さんや未成年の方もいらっしゃって、そういう人は最初からデジタルのタブレットで漫画を描いているんですよね。若い人たちはそれが当たり前で、みんなツールを使いこなしているので、落ち込むこともあります」


「pixivも『この人めちゃくちゃ上手い!何歳だろ?』って見たら10代だったりしてね……」


「その内、若い人たちに仕事全部取られるんだろうな……」


「会話が全体的に暗い……」

進化するWEB漫画

さて、普段WEB漫画を読まない人のために今、WEB漫画がどう進化しているのかについて書いたおきたいと思います。この記事はcomicoのPR企画なので宣伝しないと怒られるし。

例えばこのコマ割。縦長のスマホに最適化しているので全体的に縦長になっている上、スクロールに沿って時間の経過を表現するなど、紙媒体にない新しい手法を多用しています。


▲「ピアシェーヴォレ!」comico作品画像(75話より抜粋)

さらには、コマが動いたり、画面に合わせて効果音が出る漫画もあったりするわけです。画期的!

▲うごく漫画「こゆびのさきに」

ちなみにcomicoは、サービス開始から約2年で、ユーザー投稿から公式作家にデビューした作家が120人以上、作品は200作品以上(完結作品を含む)と、たくさんあるWEB漫画サービスの中でも、驚異的なスケール感とスピード感でサービスを動かしていることでお馴染み。

comicoで連載中のコミックス化や、漫画にちなんだグッズもたくさん出ております。Nab_Atさんの『ピアシェーヴォレ!』も、もちろんコミックス化されてるぞ!

▲「ピアシェーヴォレ!」単行本表紙/「ReLIFE」単行本表紙

そして目下売り出し中の「ReLIFE」は単行本も好調で、アニメ版が2016年から放送されることも決定。WEB漫画からこういう新しいルートで世に出る作品は、今後も増え続けるのではないでしょうか。

漫画の未来はどうなる


「インターネットの登場で、漫画の何が変わったかって言うと『漫画がみんなのものになった』ってことですね。今までは選ばれた人だけが、世に自分の作品を送り込むことを許されてきましたけど、今ならTwitterでポンと自分が描いた漫画を載せられるし、連載を持つ時の選択肢もたくさん出てきた」


「それってたぶん漫画の話だけじゃなくて、いわゆるクリエイティブって言われるようなことは、全部そうですよね。音楽だって、事務所に入ってCDを出さなくても、YouTubeにアップすれば人に聞いてもらえるし、撮影機材も安価で質の良いものがどんどん出てきて、もし映画撮りたいのなら、映画監督にならなくても、自分の作品をどこかにアップして、不特定多数の人に見てもらえるわけじゃないですか。小説とかも同じですよね」


「そう考えるとすごい時代になりましたね!」


「まあそのぶん競争も激しいという話もありますけど、僕もWEB漫画がなかったら、今ごろ漫画家になるのを諦めてたかもしれないし。とりあえずチャレンジする土壌ができたっていうだけでも、すごい進歩だと思う」


「漫画の影響力ってすごいですからね。スラムダンク見てバスケはじめたやつ何十万人おるねん、っていう話ですよ。そういう作品を自分の手で世に出せるかもしれない、っていうチャンスが増えたのは良いことですよね」


「私もファンの方に『ピアシェーヴォレ!』を見て料理をはじめました!などの言葉をいただいたりするのはすごくうれしいですね」


「いいな……」


「僕ら変なことばっかり描いてるからそんな嬉しいコメントもらうことなんて全然ない……」

はい。というわけで今回の座談会、いかがだったでしょうか!

WEB漫画業界はかなりの激戦区になってきましたが、その分だけ世に出る新しい才能がたくさん出てるということなので、これからも漫画業界からは目が離せないところです!

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BtoBの開発だけだと反応がなくてつまらない、
会社全体が新しい技術や開発スタイルに関心がない、
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