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派遣社員の「育休取りたい」叶いそう? 「対応できる」派遣会社は「できない」の2倍

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厚労省の調査によると、育休を取得して第1子出産後に職場復帰した、正社員の43.1%に対し、非正規社員では4.0%にとどまっている。しかし人手不足が深刻化する中、出産する女性への配慮は各社の課題であり、女性雇用の多い派遣会社も例外ではない。

エン・ジャパンが派遣会社183社を対象に「”派遣社員の育児休業取得”が義務付けられた際に、対応できると思うか」と尋ねたところ、「対応できる」と答えた会社が46%と約半数にのぼったという。「対応できない」は21%、「分からない」は33%だった。
希望者には推奨「重要な戦力をロストしたくない」

「対応できる」と回答した会社からは、産休育休中は会社側の給与支払いの負担がないなど「派遣会社側としてデメリットがさほどないこと」や、育休は計画的に進められるため「派遣先の理解を得やすい」といった理由があがっている。

回答の中には、初めて手続きを行ったときは「煩雑さに苦労」したが、書面での雇用契約書を交わせばいいと分かったため、「希望者には推奨していました」というものもあった。

また「重要な戦力を育児期間でロストしたくないので、何とか実施する方法を検討する」というように、人員確保のために対応するという声も出ていた。優秀な社員は会社の大事な資源であり、簡単には手放したくないだろう。ある派遣会社は、

「育児休業前の派遣先に戻ることができない場合が発生しますが、当社では育児休業終了後の勤務先が見つからない場合でも、自社コールセンター勤務をすることができます」

と手厚さを誇っている。すでに育休体制を整えており、法的に義務化されても対応できる状態にある派遣会社も少なくないようだ。
育休取得を理由とした雇い止めを「不利益取扱」にする案も

一方、「対応できない」と回答した21%の会社があげた理由で最も多かったのは「派遣先企業の理解が得られない」(85%)というもの。しかし前述のように派遣会社自身でできることもあり、すべての責任を派遣先に委ねるのは言い訳としてもよくない。

このほか「育休復帰後の勤務時間変化に対応できない」(60%)、「代替要員を確保できない」(46%)という理由をあげたところもあった。

また、対応できないと答えた会社に「対応できるようにするために変えるべきポイント」を聞いたところ、「派遣先企業の協力(法的義務化)」が多数あがったとのことだ。

なお、育児休業の対象となる有期雇用者の要件は、現在「1.同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること」「2.子が1歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれること」「3.2歳の誕生日の前々日までに、労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと」のいずれにも該当する必要がある。

派遣社員の場合、派遣元さえ1年以上同じであれば1の要件は達成できる。しかし育休取得を理由に派遣元が更新をやめてしまったら、2や3の要件を満たさなくなってしまう場合もあり、これが派遣社員の育休取得の大きな妨げになっている。

このため、厚労省の分科会などでは、育休の取得を理由として契約を更新しないことは「不利益取扱に該当するため禁止」と法で定めるべきという検討も行われているようだ。

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