ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

マーク・ザッカーバーグと妻が「娘」に贈った一通の手紙(全文あり)

DATE:
  • ガジェット通信を≫

マーク・ザッカーバーグCEOが出産報告とともに、夫妻が持つ99%の株式を慈善事業に寄付すると発表し話題になりましたが、投稿には彼が誕生したばかりの娘に向けて書いた手紙が添えられていました。

これから生まれてくる我が子の未来を想った内容には、彼が思い描く未来の姿や彼女への愛情が詰まっています。たとえばこんなことが書かれていました。

・世の中は日々進歩している
・病気のない世界を築く
・教育や医療、権利を平等にする
・人間の可能性から限界を取り払う
・世界のリーダーに協力する
・世界中の人々を繋ぎ、強く健全なコミュニティをつくる

長文ですが、以下にその一部を紹介します。

「娘への手紙」

//

Priscilla and I are so happy to welcome our daughter Max into this world!For her birth, we wrote a letter to her about…

Posted by Mark Zuckerberg on 2015年12月1日

 

親愛なるマックスへ。

お母さんとお父さんは、希望に満ち溢れた未来を思い描いています。健康で幸せなら、人生をもっと自由に冒険できるでしょう。

ぼく達はきみから、”どんな世界を生きて欲しいか”を考えるきっかけをもらいました。親なら誰でも思うことですが、子どもには今よりももっと暮らしやすい世界で成長して欲しいと思っているものです。

ニュースで取り上げられるのは、何がおかしいのかばかりです。でも、世界はどんどんよくなっています。健康への課題は少しずつ解決されているし、貧困も減っています。みんなの知識も向上しているし、人と人との繋がりも増えています。あらゆる分野でテクノロジーが進歩しているから、きっときみの人生は今よりずっとよくなるはずです。

ぼく達が頑張るのは、次の世代に生きるすべての子どもたちを愛し、責任を持っているからです。命はすべて平等だと信じています。それは、未来に生きる人々も同じです。ぼく達の社会には、これからの世界に投資して生活をもっとよくしていく義務があります。だけどぼく達は、大きなチャンスやきみの世代が直面するはずの問題に対して、資産をうまく割り当てられていません。

病気のことを考えてみましょう。今は病気の”治療”のために、研究費の50倍以上の資金を費やしています。が、もっと研究に投資すれば、初期段階で防止できるはずです。
医学が科学的に進歩し始めてから、まだ100年と経っていません。一方で、すでに治療できるようになった病気もあります。

技術の進歩は加速し、予防接種や治療法も素晴らしいものになりました。次の100年では、さらによくなるはず。

今、もっとも多い死因は、心臓病、ガン、脳卒中、神経変性、そして感染症の5つです。でも、きみの子どもが生きる時代には、そんな病気で苦しむことはなくなるかもしれません。

ぼく達は、そんな未来を作るためにもっと課題解決に投資していく責任があります。お母さんとぼくは、その役割の一端を担いたいと思っています。

病気を失くすには時間がかかります。5年や10年という短い期間では、大きな違いは見えないかもしれません。でも、きみ達ならいまは想像することしかできないような世界をその目で見ることができるでしょう。病気に苦しむことがない暮らしを。

こんなチャンスが他にもいっぱいあるんです。もし、多くの挑戦にもっとエネルギーを注げる社会であれば、きみの世代の人々はもっと素晴らしい世の中を生きることになるはずです。

そのためにぼく達がフォーカスするべきアイデアが2つあります。人間の潜在能力を高めることと平等を推進することです。潜在能力を高めることは、素晴らしい人生から限界を取り払うことです。

ぼく達の100倍学び、体験できるのか。
今ある病気を撲滅し、健康的に長生きできるのか。
すべてのアイデア、人々、世界、そしてチャンスを繋げられるのか。
環境を保護しながら、未知の新しい方法を見つけ、もっとクリーンなエネルギーが利用できるようになるのか。
挑戦を怖れずにどんなビジネスをも構築して平和と繁栄を進められるように、起業家精神を育てられるのか。

生まれた国や家族、生活状況に関係なく平等を推進してどんな人でもチャンスを掴めるように、社会は正義や慈善のためだけでなく偉大な人間の進歩の一環として努力しなきゃいけません。

今のぼく達は、とても多くの可能性を奪われています。ではその可能性をどうやって最大限に活かすのかーー世界中の人々の才能やアイデアに貢献することです。

貧困や飢餓をなくすことができるのか。
医療を世界中の人々に提供できるのか。
居心地のよい社会を作れるのか。
すべての国や人々の間に、平和と理解のある関係を育てられるのか。
女性、子ども、少数民族、移民、みんなに力を与えることが本当にできるのか。

正しいことをしていれば、これらの質問に対する答えはすべてイエスになっていくはずです。 可能なら、きみが生きている間に実現して欲しいと願っています。

ぼく達は、25年、50年、100年といった長期的な投資をする必要があります。大きなことに挑戦するには、長期的な視野が必要になるし、一時的な思いつきで問題は解決できません。

だから、一緒に頑張ってくれる人と直接関わらなくてはいけません。社会に何が必要なのか分かっていなければ、みんなを力づけるなんて不可能です。

テクノロジーを構築する必要もあります。問題に投資をしている機関も多いけど、技術革新によって生産性を上げることで進歩できます。

ぼく達は政治や様々な活動に参加して、話しあわなきゃいけません。それを望まない人や期間も多いけれど、進歩は持続可能な活動があってこそ成り立ちます。
だからこそ、あらゆる分野の強いリーダーを支える必要があります。専門家と連携することは、自分だけで努力するよりずっと効果的です。

ぼく達は、まだいろんなことを学び始めたばかり。うまくいかないこともあります。でも、きちんと耳を傾けて学んでいれば、物事は改善していくものです。個別学習、インターネットアクセス、地域教育、そして健康。これは、ぼく達の哲学なんです。

今はまだ、みんなが同じ教室で、同じことを、同じペースで学んでいます。興味や必要なことには関係ありません。

将来は、自分がなりたいと思うものに目標を設定することができるはずです。エンジニア、医療従事者、ライター、地域社会のリーダーなどなど。

どう学ぶのが最善か、何に集中する必要があるのかを理解できるテクノロジーがあるはずです。一番興味のある課題の学習をすばやく進めることができるし、難しいことに挑戦している時は必要なサポートを得られます。学校で教えてくれないことだって勉強できるし、先生だって目標を達成できるように、より価値のある手段やデータを持ってきてくれるはずです。

世界中の学生がインターネットで個別学習すれば、たとえいい学校の近くに住んでいなくても勉強できます。これはすべての子どもたちによりよい教育と平等な機会を与えられるチャンスなんです。

ぼく達は今、そのテクノロジーをつくっています。将来は有望です。お母さんとぼくは、どっちも教師です。だから、何が必要なのかは分かっています。世界中の学校が個別学習を採用するためには、教育分野において一番強力なリーダーと協力しないといけません。

地域と協力する必要があるので、サンフランシスコ・ベイエリアというコミュニティを始めました。新しいテクノロジーの構築やアイデアを試すのには時間がかかります。でも、ぼく達が協力し合えば、実現できます。

きみの世代が持つ最大のチャンスは、誰でもインターネットにアクセスできるようになることです。単なる娯楽やコミュニケーションのためのものだと思ってる人もいますが、ライフラインとしても使えます。

医者が近くに住んでいなくても病気を防ぎ、健康な子どもを育てる方法を提供できます。銀行の近くに住んでいなくても、金融サービスが受けられたり、仕事がなくともそのチャンスを提供できるんです。

でも、今はまだ世界の人口の半分以上、つまり約40億もの人々が、未だにアクセスできずにいます。

この問題が解決すれば、何億人もの人々を貧困から救えます。また、何億人もの子どもたちに教育を与えられます。病気を予防し避けることで、多くの命を救えます。

インターネットをより手頃な価格で提供するためには、新しい技術や発明を行う必要があります。まだ普及していない地域へ届けるためには、政府、非営利団体、そして企業との連携が必要です。彼らが必要なものを理解するためには、地域社会を理解することが大切です。

もちろん、テクノロジーだけで問題を解決することはできません。強く健全なコミュニティを作ることから始まります。

小さい頃にトラウマになるような体験をした子どもたちは、精神・肉体ともに健康ではなくなってしまいます。研究では、脳の発達過程における肉体的な悪影響は、認知能力の低下に繋がることが分かっています。

お母さんは医者であり教師でもあります。こういった問題に正面から向き合っています。

不健康な子ども時代を送れば、子どもたちの可能性を最大限引き出すことが難しくなります。食事や家、いじめや犯罪のことを心配する必要は本来ありません。

肌の色のせいで刑務所に入れられることを恐れたり、法的な問題で家族が強制送還されることや、宗教のせいで暴力の被害者となること、性的嗜好や性別の一致を怖がる社会であってはいけないんです。

ぼく達には、問題をすべてひっくるめて理解する機関が必要です。これこそ、きみのお母さんが作っている新しい学校の哲学です。

学校、保健所、親たち、自治体が連携し、すべての子どもが十分な食事をとることができ、小さな頃からきちんと面倒を見てもらえる保証があれば、不平等を改善できます。そうして初めて、皆に平等な機会を与えられます。

もちろん、長い時間がかかるでしょう。どちらにしても、ぼく達はまず、健全なコミュニティーを構築する必要があります。今日、ぼく達はこの課題解決へと向かって、少しでも役に立てるように生きていくことを決めました。

FacebookのCEOとして多くの人のために力を尽くし、数年が経ちました。ぼく達は、チャン・ザッカーバーグ・イニシアティブというものを始めました。まず、個別学習、病気の治療、そして人々が繋がり強いコミュニティーを構築することに焦点を当てています。

ぼく達はこのミッションを進めるために、ふたりで持っているFacebook株式の99%(現在450億ドル(約5.5兆円))を寄付していくことに決めました。この問題にすでに取り組んでいる人の資産や才能に比べれば、ささやかな寄付です。

これから数ヶ月かけて生活基盤が整ったら、徐々に詳細を打ち明けていく予定です。ぼく達は親になり、人生は次の章に入りました。ぼく達は、支えてくれたすべての人に深く感謝しているし、それを皆と分かち合いたいと思っています。

Facebookは、次世代の人々に向けた世界を改善するための資源です。このコミュニティのすべてのメンバーが、その役割の一端を担っています。

指導者、パートナー、数々の分野を構築した多くの専門家たちの協力を得て、ぼく達はこのチャンスをさらに先へと進められます。愛する家族、支えてくれる友だち、そして素晴らしい同僚がいるからこそです。将来きみが、深く感激するような素晴らしい人間関係を築けることを願っています。

マックス、愛しています。そして、ぼく達はきみ達のためにこの世界をもっといい場所にしなければという大きな責任を感じています。人生が、愛と希望と喜びに満ちたものになりますように。
きみがこの世界にもたらしてくれるものを見る日が待ち遠しいです。

愛を込めて。お母さんとお父さんより

Reference  by Mark Zuckerberg

関連記事リンク(外部サイト)

すぐに熱くなっちゃう!情熱家に共通する「20のこと」
幸せそうな人が、毎日口にしている「17の言葉」
「ありがとう」が言える子供に育てる5つの方法

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
TABI LABOの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP