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「風紀乱れる」女子学院の隣にスタジオ建設で保護者が嘆願書

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 築36年を迎えた日本テレビ「麹町スタジオ」の建て替え工事が決定したのは、昨年9月のことだった。以前から老朽化が問題視されており、建て替え自体は自然な流れだが、問題となったのは新スタジオの建築場所。そこはお受験界の「女子御三家」の一つ、女子学院中学・高等学校の隣だった。

 建築予定地は更地にされ、10月末から工事が着工。地上11階地下5階、高さ60mの新スタジオの建築がいざ始まったのだが、現在、女子学院と保護者たちがこの建築に猛反対している。

「新スタジオは校舎の3倍近い高さなんです。計画を聞いたのは春先のことで、景観阻害や大規模工事による騒音など、学校側から建築反対の意見が続出して、すぐに職員と母親による反対運動が始まりました。“絶対に建築を阻止しよう!”と、みんな強い気持ちで動いています」(保護者の一人)

 学校側は6月、都建築紛争予防条例に紛争調停を申し立て、区議会、都議会にも陳情を求めた。10月には、保護者が新スタジオ建築に懸念を表明する嘆願書を日テレに提出している。

 景観や騒音もさることながら、一部の母親たちには別の懸念があった。新スタジオの完成予定は5年後。大多数の在校生は完成を待たずに卒業するが、問題は現在の中学1年生。彼女たちが高校3年生の時、すなわち大学受験を控えた大切な時期に新スタジオが完成し、収録が始まる。

 中1の母親たちは、麹町スタジオで収録されている番組を知って固まったという。『嵐にしやがれ』『ナカイの窓』『世界の果てまでイッテQ!』『天才!志村どうぶつ園』。ジャニーズの大人気グループ『嵐』をはじめ『イッテQ』に出演する手越祐也(28才)、『ナカイの窓』のSMAP・中居正広(43才)、『天才〜』のDAIGO(37才)など、イケメンが連日収録に訪れている。

「受験勉強の真っ最中に、すぐ隣に嵐がいるなんてことになれば、生徒は浮ついてしまい勉強に身が入らない。追っかけや出待ちのファンだって大量に来るだろうし、校内の風紀が絶対に乱れます。やっぱり名門女子校ですから、勤勉な学校生活を期待して入学させた母親は多いんです。それに、女子学院の近くには男子校が1つもないんです。大和撫子といったら時代錯誤ですけど、清廉な女性に育ってほしいという思いもあって入れています。そういう環境を求めたからこそ厳しい中学受験を頑張ったんです」(反対派の母親)

◆「ママが余計なことをしてくれた」

 東大合格者を毎年コンスタントに30人近く輩出し、早慶上智の合格者は計300人以上という年がザラにある女子学院。学校側もこの進学実績を最大のアピールポイントとしており、毎年定員の3倍という受験生を集めている。

「新スタジオの建設は、この“勤勉で清廉な環境”を根底から揺るがしかねない暴挙なのです。生徒を惑わす要因は極力排除しなければいけません」(前出・反対派の母親)

 11月26日の朝日新聞東京版には、女子学院の事務長の言葉が掲載された。

《スタジオの楽屋裏の役割が周辺地域に押しつけられてしまう。風紀の乱れが心配です》
《教育環境に配慮してもらいたい》

 女子学院の抗議ついて日テレに見解を聞くと、こんな回答だった。

「新築工事につきましては東京都の審査会を経て、総合設計に関する許可をいただきました。女子学院様とは現在も話し合いを進めさせていただいております」(広報部)

 現在、日テレは「学校側には窓を作らない」など配慮を示しているが、双方の距離が縮まる気配はない。一方で、この騒動を冷めた目で見ている人間もいる。他ならぬ女子学院の在校生たちだ。本誌が中学校の生徒を取材すると、こんな声が聞こえてきた。

「私たちが在校中に完成してほしい。早く嵐のみんなに会いたいです!」
「“ナマ手越”が見られたらテンション上がるでしょ。絶対見に行きます!」
「ぶっちゃけ、生徒はみんなスタジオ建設に賛成ですよ。ママたち、本当に余計なことしてくれちゃって」

 愛娘の教育環境のために闘う母に対して、当事者たちのこの反応──。母子の価値観の壮大なギャップに苦笑いするのは、女子学院のOBでコラムニストの辛酸なめ子さんだ。

「当時から、在学中はテレビや雑誌に出てはいけないとか、登校したら昼は外に出てはいけないとか、お堅い部分はありました。でも、子供は窮屈にされるほど逆に興味を持ってしまうものです。スタジオ建築の反対もまた同じ。

 男子校も近くになく勉強に集中できる環境なので、スタジオの存在で気が散らないか心配するのもわかりますが、アイドルはガードが固いから出入りもわからないと思いますよ。女子学院に入るような子はあの難関を突破したわけですから、真面目でストイックな強さが必ずある。隣のスタジオくらいじゃ成績は変わりませんから大丈夫です」

※女性セブン2015年12月17日号


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