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「遺品整理」のプロに聞く、今から準備する実家の片づけ

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まだまだ先のこと、と思っていても、いつか直面するのが親が亡くなったあとの遺品整理。そのままにしておくわけにもいかず、でもどうしたらいいのか分からない。遺品整理で困ることや、今からしておきたい準備などを、一般社団法人遺品整理士認定協会理事長の木村榮治さんに聞いた。
「処分していいの?」。遺された実家で戸惑う子どもたち

親が亡くなって四十九日が過ぎ、徐々に気持ちも落ち着いてきたころ、遺された子どもたちが直面するのが遺品や実家の片付けだ。親が賃貸住宅に住んでいた場合は、そのままにしておけば家賃がかかる。持ち家の場合でも、固定資産税などがかかるうえ、空き家のままでは治安などの面からも心配だ。できるだけ早く整理をしたいものだが、なかなか簡単にいかないケースが多い。

遺品整理で遺族が困るのが、何を捨てて、何を残すのかの判断ができない物が多いこと。
「最近は子どもが離れて暮らしていて、故人が生前何を大切していたかが分からないケースが多くあります。大切にしていたものは、故人とのつながりを感じられる形見としてとっておきたいでしょうし、美術品や骨董品、楽器などは思わぬ価値があるものかもしれません。しかし、判断がつかないため、遺品整理が遅々として進まないのです」(木村さん)

「通帳や印鑑が見つからない」「実家を売却しようと考えているのに、土地の権利書が見つからない」など、実家の整理に必要なものの保管場所が分からないケースも多くある。また、「ご兄弟が疎遠になっていて、実家の売却の関係で兄の印鑑が必要なのに連絡がとれないということもありました」。ある日突然やってくる遺品整理には、さまざまな問題が起きるのだ。親が大切にしていた物は何?ヒントは古いアルバムにある

形見としてとっておきたい親が大切にしていた物や、貴重品、保険や実家売却の際に必要な書類関係などが見つからない、という事態を防ぐにはどうすればいいのだろう。
「生前から親と密なコミュニケーションをとっておくのが理想。日常生活を把握していれば、貴重品の保管場所も見当がつきますし、趣味を共有していれば、コレクションや道具類の価値も分かります。しかし、離れて暮らしているとコミュニケーションの時間を多くとれないのが現実です」

実は、大切な物の判断や、貴重品の探し方には、いくつかのコツがあるという。
「大切な物であれば、亡くなった方のアルバムによく写っている物はないかを見てみるといいでしょう。一例ですが、子どものころから使っているカバンや巾着が、今も残っていたなら、それはきっと大切にされていたものです。貴重品や書類などは、遺言書をつくられているなら作成の際に、行政書士に保管場所を話していることがあります。また、今のご高齢の方は、タンスの内側、床下、天井裏など他の人が開けることのない場所にしまっておく傾向もあるので確認してみるといいでしょう」手に負えない場合は、遺品整理のプロに依頼する方法も

家具や家電など大きな物の処分が大変、必要な書類がみつからない、注射器など処分方法の分からない物が出てきた、距離的にも時間的にも片付けに通えないなど、遺族の手に負えない場合は、遺品整理のプロに依頼するという方法もある。最近は遺品整理業を行う会社が増えているが、残念ながら中には遺族の気持ちに配慮しない仕事でトラブルになるケースも。

「見積もりの何倍もの額を請求された、出てきた貴重品を返してくれないなど、さまざまなトラブルがあります」
では、信頼できる会社はどこで判断すればいいのだろう。

「電話で問い合わせた段階で、即座に日程調整に入ろうとするところは避けた方が無難です。遺品整理を他人である業者に任せると決められた背景には、必ず何らかの理由があるはずです。まず、ご事情を伺って、それに合わせて最適な対応をしようという姿勢があるかどうかがひとつの判断基準になるでしょう。
また、見積もりの出し方も、『書面に残さない』『明細がなく一括金額での見積もり』はトラブルのもと。玄関、浴室、キッチンなど、一部屋ごとの詳細な明細を出してくれるかをチェック。また、最低でも2社に問い合わせて比較検討するのがおすすめです」遺品整理で困らないため、今からしておくべきことは?

その時になって慌てないために、子どもは何をしておけばいいのだろう。

「いざというとき家族が困らないよう、資産や遺言的な内容などさまざまなことを記録しておくエンディングノートを親側で用意しておいてくれると、トラブルをかなり防げます。子どものほうから、話を切り出すのはタイミングが難しいとは思いますが、例えば、50代の方であれば『自分もこんなのを書いているんだけど、お父さんもどう?』などとエンディングノートをいっしょに書いてみたり、『何かあったときに困らないように、書いておいて』とさりげなく勧めてみたりするといいでしょう。親の思い出話をさりげなく聞き出しながら大切にしている想いや物を知っておくのもいいですね」

子ども側から言い出しやすいのは、親がまだ元気な時期。そして、遺品や遺産の取り合いなどでもめることがないよう、兄弟がそろっている場面。みんなで集まる次のお正月に、明るい雰囲気のなか、上手にさりげなく、いつかくる日への備えを切り出してみるのもいいだろう。●取材協力
・一般社団法人 遺品整理士認定協会
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/12/01/101659/

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