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裁判を欠席???

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 嘘の収支報告書を県議会に提出し、政務活動費約913万円をだまし取ったとして、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われ、起訴された元兵庫県議、野々村竜太郎氏が、11月24日午後3時に予定されていた初公判を欠席したことが明らかになりました。
 開廷時間になっても出廷せず、弁護側は被告人が「欠席する」とメールで伝えてきたそうです。号泣会見が記憶に新しい野々村氏ですが、裁判をドタキャンとは大丈夫なのでしょうか?
 今回は裁判を欠席するとどうなるのか、見てみたいと思います。

 まず、刑事裁判については、刑事訴訟法が細かい手続きについて定めています。
 法律は、被告人が公判期日に出頭しない時は、原則として開廷することが出来ない、としています(法286条)。
 50万円以下の罰金又は過料にあたる事件(これを「軽微事件」といいます。)の場合は、被告人が出頭しなくても良い場合もありますが(法284条等)、原則として、被告人は出頭しなければなりません。
 なお、勾留されている被告人が、正当な理由がなく出頭を拒否したような場合には、被告人が出頭しないでも開廷することができるといった例外もあることはあります(法286条の2)。

 今回の野々村氏のように在宅起訴という状況にある場合には、法286条の2の「勾留されている被告人」には該当しないため、本条の適用はありません。裁判所は次の公判期日を指定し、出頭を待つことになります。

 今後も正当な理由なく召喚に応じない場合や応じないおそれのある場合には、「勾引」される可能性があります(法58条2項)。「勾引」とは、被告人や証人などを裁判所等の一定の場所に引致することをいいます。
 勾引の効力として、一定の場所に連れて行かれてから24時間以内に釈放することが定められていますが、その間に勾留状が発せられた場合は、そのまま勾留されることになります。

 では、民事裁判で自分が被告となった場合に、裁判の初日に欠席したらどうなるのでしょうか?
 民事裁判については、民事訴訟法が細かい手続きについて定めています。
 民事裁判においては、第1回目の裁判の日に(これを「口頭弁論期日」といいます。)、訴えた方(原告)は訴状を陳述し、訴えられた方(被告)は答弁書を陳述することになっています。
 この最初の口頭弁論の日に原告が欠席した場合には、訴状などに書かれたことが法廷で述べられたことになり、被告が欠席した場合には答弁書に書かれたことが述べられたものとして扱われることになります(法158条)。

 なお、2回目以降の口頭弁論期日において欠席した場合は、原告の主張を認めたとみなされることになります(これを「擬制自白」といいます。)。

 このように、裁判において欠席した場合は自分にとって不利となる状況になることが多いと言えます。

元記事

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