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ユニクロ柳井氏が「難民支援」を言明 国内外で100人雇用のほか、3年で12億円の資金援助も

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急増する難民が世界的な問題になる中、日本の大手企業が支援に乗り出した。11月25日、ユニクロを展開するファーストリテイリングは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のトップと共に、新たな難民支援策を発表した。

この日放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で、記者会見の様子を報じていた。同社本社で行われた会見で最も注目を集めたのが、「今後国内外で難民100人を雇用する」との発表だ。柳井正会長兼社長は、自社にとっての意義をこう話した。

「(難民は)みなさんすごく優秀で、我々の社員にとってもすごく勉強になります。それは(国内の従業員が)異文化の人と一緒に過ごす、一緒に仕事をしていく、そういう経験を作るということなので」

すでに都内で13人が勤務「日本語も堪能」

このほか、自社の服の提供という形での支援も進める。これまでは中古品を提供してきたが、それに加えて新品のヒートテック15万点を含めるなど一気に拡大する。

また来年2016年から3年間、総額1000万ドル(約12億円)をUNHCRに資金援助する。UNHCRのアントニオ・グテーレス高等弁務官は、ユニクロをこう絶賛した。

「ユニクロほど、広範囲で包括的な支援を提供する企業を見つけるのは(世界的に見ても)難しい。他社もぜひユニクロにならってほしい」

ユニクロでは、2年前から難民認定を受けた人やその家族を雇用していて、現在13人が都内で勤務している。ミャンマーからの政治難民であるチンハウルンさん(27歳)は、小さい頃に店で働いた経験があり、販売には自信があるという。

彼女は日本語が堪能で、接客をはじめ他の社員と同じ仕事をこなしている。他のスタッフが目の前でちゃんと仕事をしていないと、注意することもあるそうだ。日本人店員は彼女の仕事ぶりをこう評していた。

「敬語を含めて日本語を使うのは大変だと思いますが、お客様を第一に考えて、物おじせずに働くところがすごい」

人材確保やイメージアップなど一石三鳥以上?

柳井会長は会見で「日本の民間企業が難民問題に対しできることは何か」との質問に、「どんなことでもできると思う。いろいろなものが必要。運輸をやっている方は運輸で、金融機関は金融機関でなど、何でもできる」と答えた。そのうえで、日本企業は支援について「足りないというか、知らないと思う」と所感を述べた。

今回のような、物資や資金、雇用を含めた包括的な支援は、世界的に見ても珍しいことだという。大江麻理子キャスターは、「日本で企業がこうした前例をつくることは大きいことですね」と評価していた。「大きいこと」とは、その意義と影響力のことだろう。

移民の受け入れが歴史的に行われてきた欧米とは異なり、日本にはそのような経験がない。特にヨーロッパでは移民が引き起こす問題も多く、「人手不足の解消の手段」というだけでは日本では容易に進まないだろう。

しかし、難民問題を起こしている途上国には、将来の市場になる可能性を秘めているところもあり、個々の企業にとってのメリットもある。ユニクロにとっても今回の支援は人材獲得やイメージアップのほか、将来の市場展開の布石など一石三鳥以上の効果が見込めそうだ。(ライター:okei)

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