大河ドラマ「真田丸」の舞台とは? 現代の真田丸を歩いてみる

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大河ドラマ「真田丸」の舞台とは? 現代の「真田丸」を歩いてみる 

2016年のNHK大河ドラマは「真田丸」。真田丸があったとされる大阪には、いまも「真田山」という地名がある。ドラマの舞台となった街を一足先に訪ねてみた。
真田幸村が築いた、戦国時代最強の砦が「真田丸」! 

1614年、徳川幕府が豊臣家を攻めてはじまったのが、大坂冬の陣。「真田丸」とは、このとき大坂城にたてこもる豊臣方の防御陣地として真田幸村が築いた戦国時代最強最後の砦である。ドラマでは「真田丸」で徳川勢を迎え撃った真田幸村の半生が、小さな家族船「真田丸」の航海にも例えて描かれるというから楽しみだ。まだドラマはスタートしていないのだが、真田丸のことをよく知るために、現地を歩いてみたい。

強大な砦「真田丸」の正確な場所は諸説あるようだが、大阪市天王寺区には現代も「真田山」という地名があり、近辺には真田丸の痕跡とされるものがいくつも残っている。有名なのが三光神社の「真田の抜け穴」。大坂城と真田丸を地下で結ぶ秘密の通路があったとされ、その入り口が神社内に残っている。三光神社から、真田丸の痕跡を巡ってみよう。

【地図】「真田丸」があったとされている場所(地図の赤枠のエリア)。もう少し大きかったという説もある

【画像1】「真田丸」復元ジオラマ。「天王寺 真田幸村博」で展示されていたもので、六文銭ファンドにより制作された(写真提供:天王寺 真田幸村博実行委員会)

【画像1】「真田丸」復元ジオラマ。「天王寺 真田幸村博」で展示されていたもので、六文銭ファンドにより制作された(写真提供:天王寺 真田幸村博実行委員会)

【画像2】三光神社には大阪城への秘密の通路「真田の抜け穴」がある。隣地には真田山旧陸軍墓地があり、西南戦争から太平洋戦争までの戦没者5000柱以上の墓石が並ぶ(写真撮影:井村幸治)

【画像2】三光神社には大阪城への秘密の通路「真田の抜け穴」がある。隣地には真田山旧陸軍墓地があり、西南戦争から太平洋戦争までの戦没者5000柱以上の墓石が並ぶ(写真撮影:井村幸治)

【画像3】心眼寺は真田家親子の冥福を祈るために建立されたといわれ、「出丸城跡」の記念碑と、真田左衛門佐豊臣信繁(幸村)の墓碑がある。門扉には真田家紋の六文銭が彫られている(写真撮影:井村幸治)

【画像3】心眼寺は真田家親子の冥福を祈るために建立されたといわれ、「出丸城跡」の記念碑と、真田左衛門佐豊臣信繁(幸村)の墓碑がある。門扉には真田家紋の六文銭が彫られている(写真撮影:井村幸治)

【画像4】真田山周辺は寺社が建ち並びゆったりと時間が流れる落ち着いた街並み。真田山公園を中心として丘のようになった一帯の地形は、周囲よりも一段高い砦であった「真田丸」を偲ばせてくれる。(写真撮影:井村幸治)

【画像4】真田山周辺は寺社が建ち並びゆったりと時間が流れる落ち着いた街並み。真田山公園を中心として丘のようになった一帯の地形は、周囲よりも一段高い砦であった「真田丸」を偲ばせてくれる。(写真撮影:井村幸治)

【画像5】玉造筋(たまつくりすじ:大阪市内を南北に走る道路のひとつ)の「真田山」交差点周辺はマンションも多い(左)。交差点から西へはなだらかな石畳の坂道。坂を登ると真田山小学校が見えてくる(右)(写真撮影:井村幸治)

【画像5】玉造筋(たまつくりすじ:大阪市内を南北に走る道路のひとつ)の「真田山」交差点周辺はマンションも多い(左)。交差点から西へはなだらかな石畳の坂道。坂を登ると真田山小学校が見えてくる(右)(写真撮影:井村幸治)

【画像6】「真田山」の中心に位置する真田山公園には、プールやアイススケート場、天王寺スポーツセンター、テニスコート、野球場などがありさまざまな年代の人々が集う(写真撮影:井村幸治)

【画像6】「真田山」の中心に位置する真田山公園には、プールやアイススケート場、天王寺スポーツセンター、テニスコート、野球場などがありさまざまな年代の人々が集う(写真撮影:井村幸治)

【画像7】真田山小学校は石垣の上に建つ(左)。私立男子校明星中学・高校や府立高津高校もこの一角にある。真田山公園に隣接する大阪市立真田山幼稚園(右)(写真撮影:井村幸治)

【画像7】真田山小学校は石垣の上に建つ(左)。私立男子校明星中学・高校や府立高津高校もこの一角にある。真田山公園に隣接する大阪市立真田山幼稚園(右)(写真撮影:井村幸治)

こうしてみると、「真田丸」が存在したとされるエリアは、現在は小高い丘を中心にして神社仏閣、公共施設、公園、そして学校施設などが集まる場所である。とても静かで、道を歩くと自然に背筋が伸びるような清々しさも感じた。400年前に兵たちが戦いを繰りひろげた跡は、土地の記憶を受け継ぎながら、現在は人を育んでいく場へと姿を変えている。この姿は将来も変わらず、静謐なたたずまいを保ち続けていく場なのだと思う。真田山周辺には下町の雰囲気も残り、にぎやかな大阪の街が広がる

一方、真田山の周辺には家々やビル、マンションが建ち並ぶ「大阪の街」が広がっており「真田丸」の当時からは大きく姿を変えている。玉造駅前にはアーケード型の商店街「日之出通商店街」がにぎわいをみせており、路地に入ると真新しい一戸建ても見られる都市型の住宅地でもある。 

【画像8】真田山エリアの北側にはJRと地下鉄長堀鶴見緑地線の玉造駅があり、交通アクセスにも恵まれている。駅のそばには昔ながらの商店街「日之出通商店街」があり「真田丸」ののぼりもかけられている(左)。玉造筋の酒店では天王寺区限定発売の日本酒「真田丸」も発見した!(右)(写真撮影:井村幸治)

【画像8】真田山エリアの北側にはJRと地下鉄長堀鶴見緑地線の玉造駅があり、交通アクセスにも恵まれている。駅のそばには昔ながらの商店街「日之出通商店街」があり「真田丸」ののぼりもかけられている(左)。玉造筋の酒店では天王寺区限定発売の日本酒「真田丸」も発見した!(右)(写真撮影:井村幸治)

真田山の北側には大阪城を護る堀跡とされる「空堀通」が東西にのび、西へ向かうと「からほり商店街」へとつながる。このあたりは戦災にもあわなかった古くからの町屋が残り、リノベーションされて飲食店やカフェなどに生まれ変わった建物もある。また、真田山を南へ向かうと鶴橋にも近い。多くの焼肉店をはじめ、さまざまな店が軒を連ねる、とても元気な街だ。

【画像9】空堀通を西に向かうと、映画&小説「プリンセストヨトミ」の舞台となった空堀商店街へと続く。「空堀町」という地名の由来は、大坂城の空堀(からほり)があったことだとされている(写真撮影:井村幸治)

【画像9】空堀通を西に向かうと、映画&小説「プリンセストヨトミ」の舞台となった空堀商店街へと続く。「空堀町」という地名の由来は、大坂城の空堀(からほり)があったことだとされている(写真撮影:井村幸治)

【画像10】玉造筋を南に向かうとJRと地下鉄千日前線、近鉄線ターミナルである鶴橋。焼き肉店が数多く並ぶことで有名。駅を降りると食欲をそそる匂いが漂ってくる(写真撮影:井村幸治)

【画像10】玉造筋を南に向かうとJRと地下鉄千日前線、近鉄線ターミナルである鶴橋。焼き肉店が数多く並ぶことで有名。駅を降りると食欲をそそる匂いが漂ってくる(写真撮影:井村幸治)賃貸物件はバリエーションも豊富、“暮らし”もあり

今回歩いてきた真田丸周辺はJR環状線の内側で、東西には何本もの地下鉄路線が通っている利便性の高いエリア。“住む”ことを考えてみると、いろいろなスタイルで生活を楽しめる場所でもある。真田山の住居表示エリアでは30m2の1LDKが6万円前後、50m2の2LDKが8万円台、60m2の3LDKで10万円台からとバリエーションも豊富、賃料もそれほど高くない。物件名に「真田山」がつく新築分譲マンションもあり、2LDK70m2弱で約4500万円、3LDK75m2で5000万円後半だ(2015年10月現在・価格は随時更新)。シングルからファミリーまで、暮らしにあわせた物件選択もできるだろう。

ドラマをきっかけにして、知らなかった街の歴史や文化を調べる街歩きは、とても楽しいもの。思わぬ発見や出会いもあり、知的好奇心を満たす旅でもある。そこで興味を持った街で暮らしてみる……、そんな選択もあっていいだろう。ドラマと歴史に興味を持ったなら、「真田丸」を歩いてみることをお勧めする。

【地図】記事の中で写真で紹介した場所●参考
天王寺 真田幸村博実行委員会
大阪市天王寺区真田山町の賃貸住宅情報(SUUMO)
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/11/28/100657/

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