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野宮真貴、Billboard LIVEにて“フレンチ渋谷系”を歌う。ミュージック、カクテル、ファッション…視覚や味覚でも楽しめる大人のエンターテイメントを披露

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野宮真貴、Billboard LIVEにて“フレンチ渋谷系”を歌う。ミュージック、カクテル、ファッション…視覚や味覚でも楽しめる大人のエンターテイメントを披露

 2015年11月11日に新作アルバム『世界は愛を求めてる。~野宮真貴、渋谷系を歌う。~』をリリースしたばかりの野宮真貴が、11月19日と20日の2日間、Billboard LIVE TOKYOにて公演を行った。その20日の1stステージの模様をレポートする。

 音楽だけでなく視覚や味覚(この日は野宮プロデュースのオリジナル・カクテル「PARIS RED」「TOKYO RED」も提供)など“五感で楽しむ”ことをコンセプトに掲げていた本公演。実際のライブはそうした意図を支える野宮のもてなしの心が存分に感じられるものだった。

 開演前新宿ロマン座の2人によるアコーディオン演奏が楽しげな雰囲気を演出、客席を温める。ステージの開始時刻になると、石田純(ベース)、平里修一(ドラム)、真藤敬利(ピアノ)、スパム春日井(パーカッション、キーボードなど)というバンドの4名が先に登場。演奏で野宮を招き入れる。これまでの野宮のBillboard LIVEでの公演と同様、今回も衣装を手がけたのはKEITA MARUYAMA。野宮は赤いコート姿でステージに現れ、「東京は夜の7時」からライブをスタートした。

 この日は一曲目のみ撮影自由ということで、多くのファンがスマフォのカメラ等でステージを撮っていたが、野宮はその写真について「この日の思い出にぜひSNS等で拡散してください。私“いいね”しますから」とコメント。さらに、曲名になぞらえて毎日7時に野宮自身がアップしている写真の存在にも触れ、「今日はまだ撮っていないのでここで皆さんと撮りたいと思います」と宣言。「今日のために買いました(笑)」という自撮り棒を使って、客席をバックに自らシャッターを切る。その飾らない振る舞いに客席からは朗らかな笑いがこぼれた。

 また、他のトークでは、この日の入場時に観客に配られたライナー風のチラシ(音楽プロデューサー 坂口修によるこの日の演奏曲の全曲解説を掲載)や、「音楽と同じくらい力を入れている」というコスメをはじめとした様々なグッズをヘアメイク担当・富沢ノボル氏と共に解説。物販コーナーもエンターテイメント性あふれるライブの一部となっていることが印象的だった。

 野宮いわく「すごく渋谷系を感じる」というepoの「音楽のような風」の演奏後のMCでは、今回の公演テーマが“フレンチ渋谷系”であることを改めて説明。続けて、先日パリで起きた痛ましいテロ事件にも触れ「先週、フランスではとても悲しい出来事がありました。いつも音楽を届けられる平和を祈って、今日のライブはみんなと過ごしたいと思います」と追悼の意を示した。

 そこから舞台はいよいよフレンチ色を強めて行く。「フレンチ渋谷系と言えばこの曲」と紹介されたフリッパーズ・ギター「フレンズ・アゲイン」に続き、辺見マリのナンバー「ダニエル・モナール」も披露。フレンチ方面からの渋谷系のルーツとも言えるこの曲は、野宮の最新作にも参加した村井邦彦による作曲。野宮も敬愛する巨匠の一曲をショーの構成加える粋な演出だ。

 さらに圧巻だったのは、フランス音楽界の巨星、セルジュ・ゲンズブールが女性アーティストに提供した3曲-フランス・ギャル「ジャズる心」、ブリジット・バルドー「コンタクト」、ジェーン・バーキン「思い出のロックンローラー」を立て続けに披露したコーナー。自身も曲ごとにつばの広いエレガントな帽子やサイバー調のサングラス、肩出しのワンピースと衣装を変え、曲の雰囲気を際立たせる。さらにセルジュというアーティストのキャラクターも分かりやすく解説しつつ、完成度の高い歌と演奏を聴かせるという完璧なパフォーマンスを見せた。

 終盤には、小西康陽作詞作曲の観月ありさ「パリの恋人/トーキョーの恋人」、そして松任谷由実の名曲「中央フリーウェイ」を演奏。続けて、バート・バカラックの原曲「WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」に小西康陽が訳詞を施した「世界は愛を求めてる」を披露した。野宮は「密やかなピチカート・ファイブの復活です」とこの曲についてコメントし、バンド演奏から一転、ピアノのみを伴奏に実にエレガントな歌を届けた。そのしとやかなでソウルフルな歌声に、会場全体が聴き入った。

 アンコールで野宮はケイタマルヤマのデザインによるエッフェル塔のデザインをあしらったドレスで登場、もう一度バンドで「ピチカートファイブ・メドレー」の演奏へ。ミッシェル・ポルナレフ「シェリーに口づけ」のカヴァーから、「モナムール東京」や「スウィート・ソウル・レヴュー」など、まさに観客がいま「求めて」いたものを万全に届けると言わんばかりの貫禄のパフォーマンスでステージを締めた。

 途中「還暦をビルボードライブで歌って迎えたい」と語った野宮。それまであと5年。彼女の活動を通して、渋谷系が日本のポップス史に与えた影響が改めて見直され、その約束の時にはこの日披露された楽曲の多くもすっかりスタンダードとして定着しているかも知れない。そんな期待を感じさせる幸福感の溢れるステージだった。ぜひ来年以降の活動にも注目しよう。

写真:hajime kamiiisaka

◎公演情報
野宮真貴、渋谷系を歌う−2015−。
~Miss Maki Nomiya sings Shibuya-kei Standards 2015~
2015年11月19日(木)・20日(金)
1stステージ開場17:30 開演19:00

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