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寄附を装って相続税脱税?

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 偽の遺言書を使って相続財産を寄付したように装い、相続税約5億円を脱税したとして、大阪地検特捜部は落語家ら7人を相続税法違反、偽造有印私文書行使の疑いで逮捕したそうです。
 2013年11月に死亡した兄から相続した預金や不動産約10億5000万円相当の遺産のうち、約2億円を自分が相続し、残りは社会福祉法人に遺贈すると記載した偽の遺言書を税務署に提出するなどして脱税をした疑いがもたれています。
 今回は相続税について見てみたいと思います。

 「相続税」とは、人の死亡に起因する財産の移転に着目して課される税金をいいます。簡単に言うと、亡くなった人の財産をもらった時にかかる税金のことです。
 人から財産をもらった時にかかる税金として似たものに「贈与税」がありますが、これは生前に財産をあげるときに課税されるという点で、相続税と異なります。
 なお、贈与税のほうが税率が高く定められています。

 相続すれば必ず相続税がかかってしまうの?と心配される方もいらっしゃいますが、そうではありませんので、ご安心ください。相続税には基礎控除というものがありますので、基礎控除の額以下であれば、相続税はかかりません。

 その基礎控除はどのように算出されるかというと、
「遺産に係る基礎控除額」=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
で計算されます。
 法定相続人の数が4人の場合は、5,400万円(3,000万円+2,400万円)以上でなければ相続税は発生しないということになります。
 税率については10%から、最大で55%と細かく税率が定められています。(平成27年現在の法律に基づきますので、今後変更される可能性があります。ご注意ください。)

 このように相続税法では課税の細かいルールが定められおり、その中には寄附をした場合に関する定めもあります。
 相続や遺贈によって取得した財産を、国や地方公共団体、特定の公益を目的とする事業を行う特定の法人に寄附した場合には、その寄附をした財産を相続税の対象としない、という特例があります。

 今回は寄附を行っていないにも関わらず、寄附をしたと申告したことにより、寄附をしたと申告した額が非課税扱いとなって、相続税が計算されました。これが今回脱税とされている部分になります。

 もし、脱税が認められた場合には、まず相続税法によって、10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金に処せられ、または併科されます(相続税法68条)
 さらに、それとは別に、偽りや不正行為によって税を免れた場合にあたりますので、重加算税が課され、35%又は40%という税率で加算されることになります(国税通則法66条)。さらに、延滞税もプラスされます。

 このように、脱税には極めて重いペナルティが課されます。

元記事

寄附を装って相続税脱税?

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