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レーシック手術による健康被害、病院選びは慎重に

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世界中で執刀されている近視矯正手術レーシック

手術を受けた人がドライアイなどの後遺症に悩み訴訟を起こすなど、問題点が指摘される近視矯正手術レーシック(LASIK)。1990年代初頭に世界で初めてギリシャの眼科医パリカリスが執刀し、以後、世界中で執刀されてきました。この25年で、使用する機器も当時より格段の進歩を遂げています。

術後の不具合もかなり減り、手術を受け良好な裸眼視力を得て快適に生活している人はたくさんいます。そういった有効性などから2006年に近視矯正レーシック手術は厚生労働省の正式な認可を得ましたが、合併症が表れる患者さんが存在するのも事実です。

ドライアイや過矯正といった合併症が出る場合いも

合併症として、ドライアイが手術で悪化したり、過矯正(矯正し過ぎて遠視になってしまう)、夜間の光りのにじみなどが挙げられます。ドライアイは点眼、涙点プラグといった治療をしながら、1年程で手術で悪化した分は改善していく場合が多いです。ただ、手術前から存在した部分は改善しないため、治療の継続が必要な場合もあります。

過矯正は時間経過とともに近視化(遠視が治る方向)して、改善していくこともあります。改善しない場合は眼鏡、コンタクトレンズ、再度レーシック(遠視矯正)で対応することもあります。白内障が増える年代になれば、白内障手術で遠視は治すことはできます。夜間の光りのにじみは、暗い場所での瞳の開きが大きい若い人に出現しやすいので、加齢とともに改善していくケースがあるほか、点眼治療(縮瞳)が有効な場合もあります。

合併症がひどくて訴訟になるケースは非常に少ないですが、国内だけでも今までにレーシックを受けたのは200万眼近くと、他の外科系手術と比べ数が圧倒的に多いため、重症合併症の割合はとても少ないのですが、数で表すとそれなりの数の患者さんがいます。

合併症が表れても、時間をかけて治療すれば改善する場合も多いです。そのため、手術を終えてからの通院がとても重要になってきます。眼科クリニックがこれらを怠れば、改善できるケースも改善できずに患者さんの不安や不満となって、訴訟となってしまう場合もあります。

近視矯正には眼内コンタクトレンズ挿入術「フェイキック」もあり

例えば手術を終える(クリニックの収益になる)までは熱心で、手術後の対応(収益にならない)が雑な眼科クリニックは避けるべきでしょう。具体的には「手術の欠点を説明しない」「手術代金が高くなるように誘導する」「手術の契約をせかされる」「術後の診察医が毎回異なり、医師との信頼関係が築けない」などです。

すでにレーシックを受けた知人からの情報も参考になりますが、知人からの紹介制度で金銭的なインセンティブをうたっている眼科クリニックの場合は気をつけましょう。 合併症は軽い近視レーシックでは出現しにくく、強い近視レーシックで出やすいため 強い近視の患者さんは別の近視矯正手術「フェイキック」が適している場合もあります。フェイキックは眼内コンタクトレンズ(ICL)挿入術とも言われ、レンズを抜いて元に戻せる点が、元に戻すことができないレーシックとは違う大きなメリットです。

レーシックには利点も欠点もありますが、近視矯正の他の方法である眼鏡(像が小さく見える、眼精疲労、屋外活動に不向き)、コンタクトレンズ(角膜障害、ドライアイ、長時間装用できない)にも欠点はあるため、自身の生活スタイル、目の状況に合った方法を主治医の眼科医としっかり話し合い、いろいろな矯正方法の長所や短所を知ってから手術を受け、術後もしっかり受診することが重要です。

(田川 考作/眼科医)

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