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「安定がほしいけど、商社マンはイヤ!」 【聡明なミス成蹊・並木万里菜クン】

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ミスキャンパスになれる美貌があれば、基本的には人生は選び放題である。
男にしても仕事にしても、様々な選択肢が用意され、選ぶ側に立つことができる。

ある者は美貌を、自分一人だけで生きていける職業を選ぶことに使い、ある者はそれを、安定的な夫を得ることに使う。

しかし、ここにその両方を得ようとしている……のにも関わらず、全くいやらしくない女がいた。

ミス成蹊コンテスト2015ファイナリスト・並木万里菜ちゃん(19歳・2年生)。

取材の冒頭で彼女はこう言った。「安定が好き」と。

これ自体は、こんな落ち着かない世界において珍しいことではない。しかし、ひとつ疑問がよぎる。

安定を求めた女がミスキャンに出るか?

ミスキャン、女子アナ……人前に出ることにはそれなりのリスクが伴う。別に美貌さえあれば、人前に出なくても、よい男はゲットできるはずだ。
もしかして、このコ、あまり考えてないタイプなのか?

すると、彼女は今の悩みを語り始めた。
「ミスキャンの看板は、その期間が終われば無くなっちゃうじゃないですか。その看板がなくなったあとにも、ひとりで頑張っていかなきゃいけないと思うとちょっと不安で……」
考えてるコだったー! なんという頭の良さ!

多くのミスキャンが、ミスキャンになったことによってやってくる様々な誘惑や、男たちに溺れ、それが永遠かのように錯覚する中で、きちんと先を見ている聡明さ。

“いずれミスキャンの看板がなくなる”不安感を抱いた彼女は、公認会計士の試験に挑戦するべく、今は大学と会計士になるための予備校とのダブルスクールをしているのだという。
「結婚したあともひとりで働ける職業につきたいなと思ったんです」
け、結婚!? もしかして、結婚相手も安定的な男を求めるタイプの女なのか?
「す、すいません……。でもそっちのほうが安心だなって。結婚相手は二ヶ国語喋れる人がいいです」

に、二ヶ国語喋れて安定的な収入がいいって……もしかして、結婚相手は商社マンじゃないと嫌なタイプの女なのかっ?
「むしろ、商社マンだけは絶対嫌ですね。私、業界別収入ランキングみたいなものを眺めるのが好きで……確かに収入的には商社はいいですよね(笑)。でもイヤなんです。杏さん、榮倉奈々さんの出演されていたドラマ『泣かないと決めた日』を見ていた時に商社の様子が描写されてて……疲れちゃいそうですよね」
安心した! 安心したよ! 5年前のドラマが今の女子大生の価値観を作っていたとは!
商社マンに食いものにされるミスキャンにだけは、なっちゃダメだよ万里菜ちゃん!
そして、彼女は言った。
「正直、人前に出るのも、勉強をするのも得意な方ではありません。でも、今のうちに色々やっておかないと……と思うんです」
真の安定は、不安定な挑戦の先にあると、彼女は直感的に気づいている気がした。

文・写真:霜田明寛

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